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「飲み会」って英語でなんて言う?直訳すると、少し違う雰囲気になるから注意して!

「飲み会」って英語でなんて言う?直訳すると、少し違う雰囲気になるから注意して!

北九州市立大学准教授であり、言語学者でもあるアメリカ人のアンちゃんの連載「かなり不思議な日本語の世界」。第8回は、サラリーマン必須!「飲み会」の話です。

前回の記事では、日本のホームパーティーについて書いたバイ。私は、日本に来て、ホームパーティーや飲み会の存在に感激しました。

日本に来るまでは、多くのアメリカ人と同じように、私は日本に対していろいろな固定観念を持っていました。その一つは、「日本人はめっちゃ働く」ということ。確かに、日本人はめっちゃ働く。それと同時に「めっちゃ遊ぶなぁ」とも思いました。だけど、日本の飲み会はただの遊びじゃないと、誰もが知っているでしょう?

今日は、その不思議な行事、「飲み会」について解説して行くバイ!さて、始めよう!

日本の「飲み会」の役割って何?

日本の「飲み会」の役割って何?

まず、日本のいわゆる「飲み会」に相当する集まりはアメリカにはありません。仕事の後に同僚と飲みに行くことはありますが、大人数で行くことは多くありません。割り勘の習慣もありません。自分が飲んだ分だけ払います。

日本には「飲みニケーション」という言葉がありますよね?日本の飲み会の役割の一つはストレス発散ですが、もう一つの大事な役割が「飲みニケーション」だと思います。仕事では普段、話す機会が少ない人と話せないことについて話す。人間関係が良くなるから、仕事にもいい影響が出てきます。

私は長い間、この「飲みニケーション」という概念を理解できませんでした。でも、最近はよく分かります。

私は今、福岡のローカル番組に出演しています。最初のころはめっちゃ緊張していたので、あまりうまくいきませんでした。例えば初出演のときにカミカミになって、どうしても「運転免許証」が言えませんでした。

その後、ほかの出演者と何度も飲み会に行きました。あるとき参加した飲み会は9時間も続きました。アメリカであり得んことだ!

でも、そんな飲み会のおかげで、みんなと仲良くなって、緊張しなくなりました。スタジオで生中継をしているときに、焼き鳥屋さんにいるような気分で、自然に、私らしくコメントできたんです。

やっぱり!これが「飲みニケーション」のパワーなんだ!

飲み会って英語でなんて言う?

「飲み会」を英語に直訳すると drinking party になりますが、これだと前回の記事で書いた house party と同様に、大学生がただ酔っぱらっているイメージになる気がします。

では、どう言えばいいでしょうか?こういう言い方もあります。

Do you want to go drinking this weekend?
この週末、飲みに行かない?

日本語の「飲み会」と「飲みに行く」は、ニュアンスが微妙に違う気がします。例えば「飲み会」のほうが参加する人数が多くて、「飲みに行く」と言うと数人で適当に行くような感じです。

上の例文で go drinking を使いましたが、これでもまだ少し、若者が酔っ払うような悪い印象がある気がします。

では、品のある言い方はというと?

Do you want to go out for drinks?

これなら、おしゃれなビジネスパーソン同士が人間関係を深めながら飲むときに使えそうです。もちろん、ビジネス以外のときにも使えます。

ちなみに drinks という単語は、文脈によって意味が変わってきます。ソフトドリンクやスポーツドリンクの意味もありますし、酒の意味もあります。

例えば、

Can you buy some drinks?
何か飲み物を買ってくれる?

この場合はノンアルコールの意味です。そして、

Let’s go out for drinks!
飲みに行こう!

これは、間違いなくアルコールの意味で使われています。

英語は、面白いでしょう?

IDチェックが非常に厳しいアメリカ

IDチェックが非常に厳しいアメリカ

ちなみに、アメリカでは21歳からお酒を飲むことができます。そして、飲酒に対する法律は日本より厳しいような気がします。

例えば、お花見をしながらビールを飲むことはあり得ません。なぜかというと、アメリカでは公共の場でお酒を飲むことは原則的に禁止されているからです。自分の庭などであれば飲んでもいいけれど、ビーチ、公園、電車などで飲んだら、逮捕されるかも!

それから、レストランでのIDチェックはとても厳しいです。取り締まる側が、未成年者にレストランで客のふりをさせることもあります。もし、店がその未成年者にお酒を出したら、店もお酒を出した担当者もかなり高額の罰金を払わされます。

そんなことが起きないように、店はアルコールを注文する人の身分証明書を厳しくチェックするんです。昔、私がアルコール類を出す店でアルバイトをしていたときは、40歳未満に見える人すべてのIDをチェックしました。

当時、お客さんとこんな会話を交わしたことがあります。

Can I see your ID?
身分証明書を拝見できますか。

 

I forgot to bring it.
持ってくるのを忘れた。

 

I’m sorry. I can’t serve you alcohol without seeing your ID.
申し訳ありませんが、IDをお持ちでなければお酒は出せません。

こんなバリ厳しい環境から、自動販売機で簡単にお酒が買える日本に来たアンちゃんは相当びっくりしました。日本に20年近く住んでいますが、IDチェックは一度も経験したことがありません。文化の違いは、ほんと面白い!

上の例文で alcohol という単語を使いましたが、「お酒」を意味する単語がもう一つあります。それは booze というスラングです(かなり品のない言葉です)。

酔っ払い」は英語で drunk と言いますが、boozer と言うこともあります。

最後に、「酔っ払う」は英語で何というか分かりますか?「酔っ払う」は英語で get drunk と言います。

I don’t want to get drunk, so I am only going to drink one beer.
酔っ払いたくないから、ビールは1杯しか飲みません。

I got really drunk last night, so I have a bad hangover today.
昨日の夜はすごく酔っ払ったから、今日は二日酔いがひどい。

まとめ

まとめ

日本に来たとき、私はお酒を全く飲みませんでした。だから、私は人に「飲まない」と言ってきました。でもしばらくしてから、日本人は「飲まない」という表現をあまり使わないことに気付きました。たいていの場合、「飲めない」と言います。お酒が飲めない人がこんなにいると?と不思議に思いました。

英語で「飲まない」は I don’t drink.、「飲めない」は I can’t drink. です。でも、日本人は「飲めない」「飲まない」「飲みたくない」を、全て「飲めない」にまとめている気がします。

確かに、「飲まない」と言うと、面倒くさい説明が必要になります。「飲めない」が一番、楽です。説明する必要がないから(笑)。

私は今、お酒を少し飲むようになりましたが、飲み会や飲みに行くごとに新しい発見があります。「飲みニケーション」は英語ではありませんが、とても好きな言葉になりました。アメリカ中ではやらせようかな・・・。

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アン・クレシーニ

文:アン・クレシーニ
アメリカ生まれ。福岡県宗像市に住み、北九州市立大学で和製英語と外来語について研究している。自身で発見した日本の面白いことを、博多弁と英語でつづるブログ「アンちゃんから見るニッポン」が人気。Facebookページ更新中!