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I will do my best. はNGワード?日本人が使いがちな危ない英単語【ビジネス英語の絶対ルール】

日本人が絶対使っちゃいけない!ビジネス英語のルール

グローバル社会で役立つ、日本人が使っちゃいけないビジネス英語のルールを、マイクロソフト シンガポール勤務の岡田兵吾さんが紹介します。第2回は、できる非ネイティブは絶対使わない、「日本人が多用しがちなビジネス英単語」です。

英単語を使い分けてポジティブな印象を伝える

日本人が心を揺さぶられる言葉があるように、外国人にも心を揺さぶられる言葉があります。そのうちの一つが launch です。ネイティブにとって、 launch は「何か新しいことが始まる高揚感」を与える言葉なのです。

シンプルに start や begin を使っても伝わるのですが、launch は船の出航やロケットの発射のような「ワクワク感」や「躍動感」を含む言葉です。例えば、仕事で何か新しいことを始めるときや、新規事業や新拠点などの立ち上げの際に、あえて launch を使うことで、ネイティブを期待感で高揚させることができるでしょう。

launch は強い勢いを感じさせる単語なので、成功に向かって突き進んでいくような、ポジティブな印象を与えることができます。

例文を見てみましょう。

I will launch a new advertising campaign.

新しい広告キャンペーンをスタートします(「絶対に成功させる」意味を含む)。

  • launch: 新製品や新しい企画が成功に向かって突き進むポジティブな印象
  • start、begin: 単に何かをスタートさせる印象

さらに言及すると、launch は「知的に感じる単語」の一つでもあるので、非ネイティブにとって、この単語を使わない手はありません。 launch を使うことで、いかに斬新で素晴らしいものであるかが、ネイティブに伝わるのです。

「何かをする」は do よりも execute

何かを「スタート」させると言いたいときの単語は start、begin よりも launch の方が、ビジネス英語として効果的とお伝えしましたが、こうした単語は他にもあります。それは do です。

グローバルビジネスの場ではポジティブな姿勢が評価につながるため、何かを「する」と言うときに、単純に do だけで表現していては不十分です。海外で活躍している非ネイティブは、単に do を使わず「仕事を最後までやり抜く意志」がニュアンスとして含まれる execute を使っています。

execute には、ただ単に実行する do ではなく、完全に実行する、計画に基づいて実行する、考え抜いて実行するといった意味があります。

例文も見てみましょう。

I’ll execute the plan from next week onwards.

来週から計画を実行します(「必ず実現させる」意味を含む)。

  • execute: 成功までの確かな道筋を立て、それを強い意志を持って遂行する
  • do: 単に計画や作業を行う

他に、法律などを「施行する」、裁きを「執行する」、「演ずる」などの意味もあります。職務や命令、判決、プログラムなど、あらかじめ決められていたことを実行に移すときに使われる単語です。

ちなみに、映画やドラマでは 「死刑執行」(execute)の意味で使われることも多いのですが、ビジネスでは「決められたことを実行する」(execute)意味で使われます。特に複雑なこと、難しいことを実行する場合に用いられます。

例えば単に、「今週末までにすべてのオーダーに対応します」“I’ll do all orders by end of this week.”ではなく、 do を execute に変えると、「オーダーをしかるべき考えのもとに今週末までに完全に遂行する」というポジティブなイメージがつくのです。上司やクライアントも、ただ「仕事をこなすだけの人」よりも、「仕事を最後までやり抜く強い意志を感じられる人」の方が、いい印象を持ちます。

仕事やプロジェクトの計画推進に向けて「成功までの確かな道筋を立てていて、それを強い意志を持って遂行する」ことをアピールするために、非ネイティブが execute を使っている理由がお分かりいただけたと思います。

「頑張る」表現は「成果を出す」という意味で伝える

最後に、「全力で頑張ります」と言いたいときに多様されている do the best に関する単語です。

結論から言うと、ビジネス英語で do the best はNGワードです。ビジネス英語で「頑張る」と言いたいとき、できる非ネイティブは commit を使います。なぜなら、do (try) the best が頑張るが、できるかどうかわからない、という意味合いになるのに対して、 commit は「頑張る(そして必ず成果も出す)」という意味になるからです。

こちらも例文を見てみましょう。

I’m committed to providing the best customer experience in the industry.

業界で最高水準のカスタマーエクスペリエンスを提供することに全力で取り組みます(「必ず成果を出す」意味を含む)。

  • commit: 目的や目標を達成するために責任を持ち、積極的に頑張り、かつ「必ず成果も伴う」印象を与える
  • do (try) the best: 頑張るが、できるかどうかわからない、「とにかく全力を尽くすだけ」という印象

日本では「今は初心者でも、将来一人前に仕事ができるように育てる」風潮があるせいか、ビジネスの場であっても do the best がピッタリな場面が多く見られます。

対してグローバル社会では、各企業のポジションごとに、ジョブディスクリプション(職務記述書)が定められていて、達成すべき仕事が明確化されています。それは新人でも例外はなく「達成すべき成果」が割り振られています。そのため、社会人の「頑張る」は commit の方が適切です。

グローバル社会は「成果」重視

グローバル社会で、 I will do my best. と言うと、「それでは不十分だ。結果を出せ」と言い返されます。「結果」つまり「成果」を出せないようでは、社会人として一人前と認められることはないのです。ただ頑張るだけではなく、成功ありきで動かなくてはいけません。

よって、非ネイティブは do the best で単純に全力を出すことを示すのではなく、commit で「有言実行」を表明します。海外では成果を生み出さないと評価されないからです。英語にハンディがあるからこそ、「ここぞ」というときには、仕事に取り組んでいるその本気度をしっかり表現しないと損をしてしまいます。

ネイティブは非ネイティブに対し、英語ができないからと排除するようなことはしません。しかし残念な英語で外国人たちをガッカリさせてしまったり、損をしないためにも、ぜひ参考にしてみてください。

STAY GOLD!

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岡田兵吾(おかだ ひょうご) @phoenix_hugo

マイクロソフト シンガポール アジア太平洋地区ライセンスコンプライアンス本部長。日本・韓国・オーストラリア・ニュージーランドの4か国のライセンス監査業務の責任者だけでなく、アジア全域のコンプライアンス対策およびデジタル変革を推進。また同社にて、アジア全域の働き方改革や国内外の大学・非営利団体でのリーダーシップ活動を評価され、数々の社内アワードを受賞。世界トップレベルの IEビジネススクール・エグゼクティブMBA取得。米国PMP(プロジェクト・マネジメント・プロフェッショナル)認定資格保持。著書に『ビジネス現場で即効で使える 非ネイティブエリート最強英語フレーズ550』(ダイヤモンド社)、『すべての仕事を3分で終わらせる外資系リーゼントマネジャーの仕事圧縮術』(ダイヤモンド社)がある。ダイヤモンド・オンラインにて「STAY GOLD! リーゼントマネジャー岡田兵吾の『シンガポール浪花節日記』」(http://diamond.jp/category/staygold)を連載中。人生目標は「ソーシャル・チェンジ」(社会変革)、座右の銘は「STAY GOLD!」