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英語アウトプットの最終秘密兵器、それは人に教えること

筋肉英語

東大を卒業後、首都大学東京法科大学院を主席で卒業し、2016年に司法試験に一発合格した、NHK『みんなで筋肉体操』でおなじみの小林航太さんに、英語のアウトプットに効果的なトレーニング法を教えていただきます。

アウトプットなしではどんな勉強も身に付かない

勉強でもトレーニングでも、長く続けるためには、何でもいいからモチベーションがあったほうがよいと思います。僕の場合は、コスプレのコンテストに向けてというのが、トレーニングを続けるひとつのモチベーションです。

勉強なら、いつTOEICを受けると決めてお金を払ってしまうとか、絶対に取りたいスコア目標を掲げるとか、海外旅行までにレストランやお店の人との会話ができるくらいにはなってやろうとか、とにかく「頑張る動機」を意識するのが長続きのコツです。

経験から言うと、脳も筋肉も、3の単位で変化しやすいように思います。なぜか3日、3週間、3カ月、3年を節目に、トレーニングや勉強の成果が実感できるのです。学習計画を立てるとき、ぜひ試してみてください。

僕は中長期だけでなく、週単位でもトレーニング計画を立てます。 今日は胸、明日は背中、その翌日は脚というように、毎日別の部位に集中し、5日で全身をくまなく鍛え、週に1日か2日は完全に休むのです。ペースが乱れると正直に体に出ますから、身体を作るうえで、毎日トレーニングをすることが、いかに大切かよく分かります。

いくらサプリメントや栄養の知識があっても、いくら良いトレーニング方法を熟知していても、実際に筋肉を動かさなければ、筋肉は決して育ちません。英語力を伸ばしたいときも、トレーニングの実践は不可欠です。

筋トレのなかでもスクワットは、基本のトレーニングです。大腿四頭筋(だいたいしとうきん)、腹筋、大臀筋(だいでんきん)、広背筋(こうはいきん)と、全身の筋肉をくまなく鍛えられるので、やらない手はありません。しかもたった5分あれば、家でテレビを見ながらでも、無理なく続けることができます。

英語でも、お風呂に入っているその時間で、覚えたフレーズを言ってみる、覚えた構文を使って文を作ってみる、重要な単語や表現を含む文を暗唱するなど、ちょっとした基本の「筋トレ」ができると思いますよ。 

アウトプットの最終秘密兵器、それは人に教えること

小林航太さん

アウトプットに効果的なトレーニングのひとつは、反復練習です。理由は簡単。せっかく学んだことも、繰り返し書いたり発話したりして、身体に覚え込ませないと、頭にしみ込んでいかないからです。

前回提案したように、単語やフレーズから次々と関連する言葉をイメージしていく「一人連想ゲーム」を、頭の中で何周も繰り返すのもおすすめです。TOEIC などの試験対策なら、繰り返し問題を解いて、問題文の英語を何度も書いて英語に慣れること。

何かペースメーカーのようなものが欲しければ、通信講座を利用するのもよいと思います。決められた日までに提出しなければいけない課題があるので、半強制的にアウトプットを繰り返すことになり、反復という点でも理にかなっています。

ところでアウトプットの訓練には、最高によく効く「最終秘密兵器」があるのをご存じですか?それは「人に教える」ことです。

自分が知っていることを人に教えるのですから、簡単そうですが、やってみると実に手強いことが分かります。「自分が分かっている」、「自分が問題を解ける」だけではとても人を教えることなどできません。

教えるためには、知識がゼロの相手にも分かるように理論を説明し、教わった人が「そうか、よく分かった!」と手を叩いて叫ぶくらい、完全かつ正確に理解させる必要があります。 つまり自分自身がその問題について、深く、明快に、完璧に、理解していることが大前提です。

もしあなたが誰かに、現在完了形と過去形の違い、 仮定法現在、過去、過去完了の使い分けの違い、なぜIf I was ではなくI wereなのかなどを、何の苦もなく教えられ、しかも相手が目から鱗(うろこ)が落ちたようにすっきり理解できたなら、あなたはそれ以上、その部分について勉強する必要はありません。

反対に、自分ではちゃんと教えているつもりなのに、相手がどうも腑に落ちないようなら、「本当は自分も完璧には理解できていないのかもしれない」と、疑ってみる必要があります。僕もクラスメートから英語の演習問題について質問されて答えられず、「あれ?俺もよく分かってないじゃん」と思ったことが、何度もありました。

うまく教えられなかったときは、今度こそ相手が分かるように説明できるよう、もう一度しっかり、その箇所を勉強し直しましょう。自信を持って人に教えられることが増えれば増えるほど、あなたのアウトプットの力は、間違いなく伸びていきます

勉強も筋トレも日々の練習で必ず成果が見えてくる

 平成最後の一年は、僕にとって激動の一年でした。去年の夏頃までは、どこにでもいる一般市民、ちょっと人より筋肉があるだけの一般市民だったのに、「みんなで筋肉体操」という5分番組に起用され、公共放送でタンクトップ姿を披露することになるとは、思ってもいませんでした。紅白歌合戦にまで出ることになるなんて、もっと想像できないことでした。

振り返ると、少し前まで無職で実家暮らしをしていた若者が、司法試験に挑戦し、弁護士として自立し、「筋肉弁護士」として思いがけない経験までできたのは、すべて勉強と筋トレのおかげでした。

もし大学4年生のあのとき、一念発起して筋トレを始めなかったら、今もきっと、ひょろりと細い体格のままだったでしょう。もしあのとき一念発起して、勉強を再開していなかったら、弁護士にもなっていなかったでしょう。

勉強の機会は誰にでも、平等に与えられています。時間がない、お金がない、勉強そのものが苦手だと、勉強をやらない理由、やっても思うように成果が上がらない理由は、たくさん見つかります。それでも本気になれば、今の自分の環境でできることは、たくさんあるはずです。

折々に勉強方法を見直しながら、諦めずに続ければ、多少時間がかかったとしても、学んだことは必ず血肉に変わってきます。日々のたゆみない筋トレが、少しずつ、少しずつ、強くしなやかな筋肉を育ててくれるように。さあ今日も元気に、スクワット(基本のトレーニング)から始めましょう! 

小林航太さん

▼勉強が苦手な人の「勉強の始め方」が分かる小林航太さんの本。 ぜひご覧ください!

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小林航太

1988年生まれ。神奈川県横浜市出身。東京大学・首都大学東京法科大学院卒。法律事務所ストレングス代表。弁護士、コスプレイヤー、ボディビルダー、タレントなど多種多才な顔を持つ。コスプレイヤーとしては「よみめいと」として活動。2018年8月、NHK『みんなで筋肉体操』でTVデビュー。2019年7月に法律事務所ストレングスを設立。著書『東大卒筋肉弁護士のもう後がない状況でも確実に結果を出せる超効率勉強法』(主婦と生活社)が発売中。
Twitter:@yomimate

取材:田中 洋子
インタビュー写真:山本高裕(GOTCHA!編集部)