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東大卒・筋肉弁護士が教える英単語「一人連想ゲーム」超効率暗記法

小林航太さん

東大を卒業後、首都大学東京法科大学院を主席で卒業し、2016年に司法試験に一発合格した、NHK『みんなで筋肉体操』でおなじみの小林航太さんに、最大の効果を上げるための最強の単語暗記トレーニング法を2つ教えていただきます。

母語である日本語と違って、英語はある程度成長してから、学び始める人がほとんどです。ですからそれなりの「勉強」は必要です。どんなに暗記は嫌いだと言っても、覚えなくてはならないものは、覚えなくてはなりません。インプットした知識のストックがなければ、アウトプットなどできるわけがないからです。

そういうわけで、今日は僕が実際に行った「暗記法」を2つ紹介します。

1. 使える単語は「コロケーション」で覚える

前回、僕は単語をフレーズごと覚えるようにしていた、という話をしました。どうしても単語が頭に入らないという人にこそ、試していただきたいと思うので、もう少し詳しく紹介しますね。まずは簡単な質問です。 「クリスマスはもうすぐそこです」これを英語でどう言いますか?

いろいろな言い方があると思いますが、よく使われる表現として、このようなものがあります。 “Christmas is just around the corner.”「ほら、その角の辺りまで、もうクリスマスが来ているよ」というニュアンスですね。

この表現、映画などを見ていると、ちょいちょい出くわします。小説、ネットニュース、手紙、広告文と、文章でも当たり前に使われています。しかも表現自体はものすごく簡単で、難しい単語は一つも出てきません。

それなのに、「クリスマスはもうすぐそこです」を英語で言おうとすると、パッとは出てこないものです。個々の単語の意味は分かっていても、それらをつなげて使う知識がないと、全体として意味の通る文章がとっさに作れないのです。

できるだけ単語をフレーズで覚えようという意味は、まさにそこにあります。around the corner がひと固まりで頭に入っていれば、「ええと、定冠詞の the が入るんだっけ?」などと考えるまでもなく、余裕で言葉が出てきます。

コロケーション(よく使われる単語の組合せ、連語・連結語)をたくさん覚えると、長文読解のスピードが速くなり、英作文でも会話でも、英語らしい生きた表現ができるようになります。 

この方法で単語を覚えるために、僕は学生時代、『英単語ピーナツ』(南雲堂)をよく使っていました。参考書というより、コロケーションで覚える単語帳代わりです。日本語の文章のすぐ下に、虫食いの英文が書かれていて、穴埋めをしながら回答していくスタイルで、とても覚えやすかったのです。

あなたもぜひ工夫してみてください。それでは、「2020年東京オリンピックはもうすぐそこです」と言ってみましょう。

The Olympic Games Tokyo 2020 is just around the corner!

ほら、もう覚えましたね!

2.「一人連想ゲーム」で関連性から単語を覚える

小林航太さん

あなたは、電子辞書と紙の辞書、どちらを使っていますか?

電子辞書は確かに手軽で便利ですよね。でも勉強に使うのなら、僕は紙の辞書をおすすめします。

電子辞書は画面が小さく表示範囲も狭いので、スクロールしない限り、見られる情報は限られます。その点、紙の辞書はページを開くだけで、知りたい単語の意味だけでなく、関連する情報まで、一度に目に入ってきます。熟語、例文、慣用表現、場合によっては派生語や反意語まで紹介されていることがあり、これが非常に役立つのです。

重要語句は繰り返し辞書を引くでしょうから、何度も同じページを見るうちに、気付くと関連する単語や用法まで覚えていたりします。そしてこれは、「関連する単語をグループ化すると覚えやすくなる」という、今日もう一つの、僕のおすすめ勉強法にもつながってきます。

例えば、bilingualという単語を調べるために辞書を開いたとしましょう。すると、「2言語使用者」という名詞と、「2言語を話せる」という形容詞が出てきます。「では副詞は?」と思ってさらに調べると、bilingually が見つかるでしょう。

世の中には、2言語より多くの言語を使いこなす人も、大勢います。調べると、trilingual(3言語使用者)や multilingual(多言語使用者)という言葉が出てきて、1言語しか話さないのは monolingual だということも、ついでに分かりました。

そして bilingual の接頭辞【bi-】にも注目してみましょう。biathlon(2種競技)、binoculars(双眼鏡)、biannual(年2回の)、bilateral(互恵の/2国間協議など)と、「2つの」という意味をもつ語が、たくさん見つかるはずです。bicycle は車輪が2つ、車輪が3つなら tricycle(三輪車)です。

こうして単語のチェーンをたどるうちに、~lingual という分け方や、「bi-が付いて『2』と関係がある言葉」というふうに、頭の中でざっくりとグループ化ができてきます。ちょうど一本の幹からいくつもの枝が伸び、葉が茂るように、関連する語のグループができるイメージです。

その結果、1つの単語から、関連する語が芋づる式に思い出せるようになればしめたもの。僕もこの「一人連想ゲーム」のようなやり方で、効率的に単語を覚えることができました。

良い睡眠は、良い筋肉を育て、脳に記憶を定着させる

小林航太さん

単語の暗記には、もちろん昔ながらのやり方も使えます。教科書や参考書の中の、重要な語句を赤のマーカーで塗って、緑の下敷きを重ねれば、マーカー部分が見えなくなって、自前の穴埋め問題ができあがります。

この方法は歴史の年号を覚えるときに役立ちましたが、英語にも応用できます。フレーズの暗記に使ってもいいし、英語の長文も自分で虫食いにしておいて、そこにどんな単語を入れればいいか、考えながら読むと効果的です。

ジムでトレーニングをするとき、僕たちはそれぞれ、自分に合ったメニューを考えて工夫します。体は一人一人違いますから、トレーニングの種類も、強度や回数も、一人一人違って良いのです。

英単語を覚えるのも、フレーズで覚えた方が頭に入りやすい人、書いて覚える人、声に出して耳から覚える人と、十人十色で良いのだと思います。この記事もそうですが、いろんな人のやり方を参考に、自分がやりやすい方法を見つけてください。

最後にちょっと大事なこと。記憶というのは睡眠を取ることで定着すると、脳科学的にも言われています。東大受験でも司法試験を受けたときも、僕は毎日、6時間は眠るようにしていました。 筋肉作りでは、よく眠って体を休養させると、睡眠中に成長ホルモンが分泌され、筋肉を大きくしてくれます。

たっぷり脳トレをした後も、覚えた単語を忘れないよう、ぐっすり眠るようにしましょう。

小林航太さん

▼勉強が苦手な人の「勉強の始め方」が分かる小林航太さんの本。 ぜひご覧ください!

東大卒筋肉弁護士のもう後がない状況でも確実に結果を出せる超効率勉強法

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小林航太

1988年生まれ。神奈川県横浜市出身。東京大学・首都大学東京法科大学院卒。法律事務所ストレングス代表。弁護士、コスプレイヤー、ボディビルダー、タレントなど多種多才な顔を持つ。コスプレイヤーとしては「よみめいと」として活動。2018年8月、NHK『みんなで筋肉体操』でTVデビュー。2019年7月に法律事務所ストレングスを設立。著書『東大卒筋肉弁護士のもう後がない状況でも確実に結果を出せる超効率勉強法』(主婦と生活社)が発売中。
Twitter:@yomimate

取材:田中 洋子
インタビュー写真:山本高裕(GOTCHA!編集部)