「身近なトピック」×「わずか1分のスピーチ」で英会話の力がグンとアップ!【ブックレビュー】

家族のことや日常生活、自分の趣味や仕事、あるいは社会や人間関係で思うこと――こうした身近なトピックについて、思ったことを話せるように導いてくれるのが『自分のことを1分間英語で話してみる』です。「わずか1分間」のスピーチ練習で、自分のことを英語でうまく伝えられるようになりましょう。

フレーズを覚えるだけでは話せない

英会話の力を高めるためのフレーズ集は多数ありますが、それらは「特定のシーン」で使うためのものがほとんど。実際にネイティブの人と話すと、用意されたフレーズだけでは足りず、「言いたいことが英語で言えなかった」経験のある方は多いのではないでしょうか。

私もそうです。「あの本で覚えたフレーズが言えたぜ!ヒャッハー!」と調子に乗ったのもつかの間、相手から聞き返された途端に「ワァ・・・ァ・・・」と白目になったり、日本や自分のことについて質問されたのに「っ・・・」と喉に食べ物が詰まった人みたいになったりしたことは数知れず。

英語のフレーズをただ覚えるのではなく、「自分のこと」や「自分が思ったこと」を英語で話せるようになる。そのための1冊が、『自分のことを1分間英語で話してみる』です。

自分に合った好きなトピックが選べる

『自分のことを1分間英語で話してみる』には、5つの章に分けられた合計40個ものトピックが用意されています。それぞれのトピックに2種類のスピーチがあり、このスピーチを音読したりアレンジしたりして学習を進めていきます。

まず、このトピックが豊富で、どれも普段の生活に深く関わる身近なものばかり。

  • 自分・家族についてのトピック
    自己紹介/ふるさと/学校/友だち など
  • 日常生活についてのトピック
    食べ物/飲酒/買い物/週末 など
  • 趣味や余暇についてのトピック
    旅行/音楽/パソコン/スポーツ など
  • 会社・仕事についてのトピック
    通勤/給料/上司/転勤 など
  • 社会・人間についてのトピック
    教育/自然/政治/恋愛 など

どのトピックにも、AとBという2つの異なるパターンのスピーチがあります。一例として、「自己紹介」というトピックのスピーチを2つとも見てみましょう。

「明るい性格です」という内容のスピーチと、それとは逆の「内気な性格です」という内容のスピーチがあるんです。これなら、自分の好きな方や自分に近い方を選べるので、より取り組みやすくなるのではないでしょうか。ちなみに私はBです(「知らんがな」って言わんといて)。

また、この2パターンのスピーチというのが、対照的だったり、「分かる~!」という内容だったり、時には「何があったの?話、聞くよ?」と気になるものだったり、どれも興味深いものばかり。いくつかご紹介させていただくと・・・。

  • トピック【旅行】:A「旅行は大好きです」/B「旅行するよりは家でゆっくり過ごしたいです」
  • トピック【同僚】:A「同僚とはうまくやっています」/B「嫌な同僚もいます」
  • トピック【恋愛】:A「お付き合いしている人がいます」/B「真実の愛はなかなか見つかりません」

恋愛Bの人、絶対いろいろあったに違いない。

「自分好みのカスタマイズ」ができる表現がたっぷり

AまたはBのトピックを選んだら、次はそのスピーチの音声を聞きましょう。書籍はCD付きですが、パソコンやスマートフォンに無料でダウンロードして聞くことも可能です。スピーチはいずれも「ゆっくり読んで約1分間の長さ」なので、「難しそう」「長くてしんどい」といった取っつきにくさもありません。

うれしいのが、置き換えて使えるフレーズや応用表現が全てのスピーチにたくさん用意されていること。その部分の画像をご覧ください。

語句についての説明や和訳があるので、文章をそのまま置き換えるのはもちろん、説明を読んだ上で、例えば「I work for a food manufacturer.(食品メーカーに勤めています)」など、さらに別の単語を当てはめたりもしやすいですね。ちなみに、I’m originally from Shiga but now I live in Kanagawa.(私はもともと滋賀出身ですが、今は神奈川に住んでいます)です。「琵琶湖の水止めたろか!」は今までに873回くらい言ったと思います。

大切なのは「何度も声に出すこと」

自分に合ったスピーチを作ったら、次のステップはそのスピーチを「繰り返し音読する」ことです。目の前に、仕事相手や海外旅行先の現地の人など、誰かがいると想定して、話しかけるようにして読むのがコツ。

もちろん、一般的な学習として、掲載されているスピーチをそのまま音読するのも十分効果があるそうです。効果的な使い方の手順も詳しく書かれているので、学習の仕方も自分に合ったやり方を選ぶことができますね。

さまざまなトピックを楽しみながら、幅広い表現を学んで「思ったことを自由に話せる自分」になりましょう!

文:北川(ENGLISH JOURNAL編集部)
文:北川(ENGLISH JOURNAL編集部)

TOEIC900点を目標にしているポメラニアン好きのオタクです。

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