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英語学習を阻む誘惑とどう付き合う?自分の中のモンキー(本能)の飼いならし方

英語パートナーシップ学習

連載「英語パートナーシップ学習」では、英語学習コーチ・メンタルコーチの船橋由紀子さんが、NLP(神経言語プログラミング)やアドラー心理学も生かして、「英語学習を楽しく頑張れる」方法を一緒に見つけていきます。第5回は、「学習を妨げる誘惑の飼いならし方」です。

「英語パートナーシップ学習」とは?

こんにちは!英語学習コーチの船橋由紀子です。

学習者の皆さんが「自分と、周りと、そして英語と、上手にパートナーシップを結びながら、楽しく英語力をアップ!」していけますようにという思いの下、心理学の要素やコーチとして経験した実例を併せて紹介していきます。

ダイエット中の彼がフライドポテトを注文!どうする?

今回は、私たちの英語学習を阻む「誘惑」とどう付き合っていけばいいのか?について、ヒントを紹介しましょう。

さて、今回も、まずはわが家のエピソードから。「ダイエット中!」と公言している旦那さんと外食に行くとき、たまにですが、彼が目の前でフライドポテトを注文しようとすることがあります。

「ダイエットしているのに、ポテト頼むの?」とツッコミたくなる瞬間です。

こんなとき、私がダイエット中の旦那さんに投げ掛ける一言があります。それは、

「あ!モンキーが出てきた!」

一見、妙なフレーズですが、効果は絶大。投げ掛けられた本人は「本当にフライドポテトを食べていいのだろうか・・・?」と考え直してくれるのです。

ここで言うモンキーとは、実は「本能」のこと。

脳の部位で言えば大脳辺縁系の働きのことであり、「快」を求め、「痛み」を避け、新しいことより「慣れたことを反復したい」という性質のことです。

本能が優位になって、つい誘惑に負けてしまうという経験は、誰しも心当たりがあるのではないでしょうか?

そして、先ほどの「モンキーが出てきた!」というフレーズは、「誘惑に負けそうだけれど、本当にいいのかな?」と、やんわりと問い掛けるために使っているのです。

自分の中のモンキー(本能)とうまく付き合う4つのコツ

わが家でのダイエットに絡む例を紹介しましたが、英語学習においても、このモンキー(本能)が顔を出して誘惑に負けることが起こりがちです。

そこで、モンキーに例えた「本能」の働きを踏まえた上で、英語学習を成功させるための「自分の中にいるモンキーとのパートナーシップ」を考えていきましょう。

コツ1:本能のメカニズムに気付く

まず大事なことは、自分の中のモンキー(本能)の働きに気付くことです。

日頃、多くの人は、ついつい誘惑に負けそうなときの自分には比較的、無自覚です。にもかかわらず、誘惑に負けた後で、「あー!なんて自分はだらしないんだ・・・」などと、自分自身を責めてしまうことがあります。

そうではなく、「自分の中には、楽な方向に行きたがる本能的なメカニズムがあるのだ」と認識してしまうことが、モンキーとうまく付き合う第一歩です。

コツ2:「好ましくない行動」の将来的な影響を真剣に考える

次に、モンキー(本能)が優位になったときに取ってしまいがちな「好ましくない行動」のインパクトを、具体的かつ中長期的に考えてみましょう。

ここでは、英語学習を妨げているものの一例として「スマホ」を挙げてみます。

「勉強するぞ」と思っていても、スマホでのSNS、動画、ゲームにいつの間にか没頭していたり、時には勉強中にアプリの通知が来たことをきっかけに、つい勉強から離れてしまったりすることってありますよね。

この、日々に溶け込んでいる「スマホ誘惑」に負け続けた場合のインパクトを、実際に洗い出してみるのです。

例えば、「ついつい5分」のスマホ使用が30分に1回あったとします。すると、起きている間に、1日およそ30回(!)。それだけで、なんと2時間半です。

1週間で17.5時間、1カ月では75時間、1年だと900時間、これは37.5日分に当たります。

このように、たった5分のスマホ使用も、しっかり数えて、中長期で考えると、これだけの時間になるのです。

ちなみに、コーチング系英語スクールで掲げている望ましい学習量が1日3時間。あるいは1年で1000時間です。

それらの必須学習量とほぼ同量の時間が、上記のスマホ使用の例です。こう考えると、インパクトの大きさが分かります。

ちなみに、現在の日本の平均スマホ閲覧時間は1日5時間前後だそうですから、上記の試算も大げさ過ぎるものではなさそうですね。

このように、「『ついつい』の行動が日々続いていくとしたら、一体どんなインパクトがあるのだろう?」と考えると、「たどり着きたくない未来のイメージ」が見えてきます。

日々スマホに時間を奪われる自分・・・。その結果、英語学習に活用できたかもしれない時間をロスした結末を思い浮かべてみると、「それは嫌だ!」とリアリティーを伴って感じられるのではないでしょうか?

コツ3:行動を選択し直す

自分の中で発動しているモンキー(本能)の存在を知り、かつ望まない未来をしっかりとイメージ。

ここまでくると、日々の自分の状態に、以前よりもかなり敏感に気付くことができるようになります。

その上で、自ら休む、遊ぶことを選択することもあるでしょう。あるいは、「やっぱり5分だけは勉強しよう」となるケースもあるでしょう。

いずれにせよ、自分の状態に「気が付いている」と、サボることも勉強することもコントロールできている感覚を得られて、主体的に英語学習を設計できるようになってくるのです。

さて、もう少し、モンキーとの付き合い方を見ていきましょう。

コツ4:英語学習を、楽で簡単に取り掛かれるものにする

前述の通り、モンキー(本能)は「快を好み、痛みを避け、また慣れたことは続けたがる傾向」があります。これはつまり、「英語学習が面倒なものであると、つい避けがちになってしまう」とも言えます。

ですから、英語学習に取り掛かる際のハードルは、低いに越したことはありません

特に学習し始めのころは、難し過ぎるものより、理解しやすいレベルの教材から始めたり、重い本より軽めのテキストから手に取ったりする方が得策です。また、テキストや勉強グッズがパッと手に取れるところにある方がスッと勉強に入れます。

さらには、先ほどはやや「悪者扱い」してしまったスマホでの英語学習は、アプリの使い勝手によっては非常に取っ付きやすく感じる人も多いでしょう。

先ほど試算したスマホの使用時間を、アプリでの英語学習に置き換えるのはいかがでしょうか。ちなみに、比較的手軽に勉強できる「4択形式の単語アプリ」を試したところ、およそ5分で30~50個の単語が学べました。

ついつい取りがちなスマホ行動を少し軌道修正するだけで、大きな成果につながるかもしれません!むしろ、モンキー(本能)は喜んで勉強しそうです。

自分の中のモンキーを喜ばせる

そう、実は最強の学習習慣とは、モンキー(本能)自体が「ついついやりたい!」と思えてしまうような楽しさが伴うもの。

英語学習に取り掛かる際のハードルを低くするということは、「目の前のハードルを乗り越えやすくする」ということです。

アプリも、「手軽に学びが進捗する」良さがあるので、活用することができます。達成感という喜びを感じやすいアプローチを取ることが大切です。

今回は、私たちの英語学習を阻む「誘惑」との付き合い方を紹介しました。

英語学習に取り組む中で、ついつい何かの誘惑に負けてしまったり、好ましくない習慣が断ち切れなかったりするとき、ぜひ、これまでとは違う形で「自分の中にいるモンキー(本能)とのパートナーシップ」にトライしてみてください!

ご参考まで。

船橋由紀子

文:船橋由紀子

英語学習コーチ・メンタルコーチ。英語コーチングスクールに在籍中、7年で約4000人の英語力アップをサポート。2017年に独立。現在はオーダーメードの英語学習コーチングを提供中。NLP(Neuro Linguistic Programing、神経言語プログラミング)・アドラー心理学の資格を生かし、メンタル面からも深く学習者をサポートするコーチング・スタイルを得意としている。

ウェブサイト https://yk53.jp

編集:GOTCHA!編集部