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「英語を英語のまま理解する」ってどんな状態?【TOEIC満点60回以上の講師が明かす】

TOEIC満点者の頭ン中

フリーランスTOEIC講師を経て、現在は「猛牛ちゃんねる」でTOEIC対策動画を配信するTOEIC YouTuberの加藤草平さん(またの名をJet Bull、猛牛)。この連載「TOEIC満点者の頭ン中」では、TOEIC満点を通算60回以上取得している加藤さんが、TOEIC満点レベル以上の英語力を獲得する方法を紹介します。第1回は「英語を英語のまま理解できるようになる方法」です。

TOEIC満点の人は、英語をどうやって理解しているのか?

英語学習をしている最中の多くの人は、「TOEIC満点レベルの人は、英語をどんなふうに理解しているのか?」という疑問を持っていると思います。

この記事では、TOEIC満点取得者である僕が、自分自身、実際のところどの程度のレベルで英語を理解しているのかという点について、正直に書いていこうと思います。

TOEIC満点なら、英語を英語で理解できるの?

いきなり結論から言いますと、TOEIC満点レベルであっても、英語を100パーセントそのまま英語で理解できているわけではありません。

もちろん、「いや、私は100パーセント、英語を英語で理解しています」という満点取得者の方もいるかもしれませんが、少なくとも僕はそうではありません。

TOEICテストに関して言えば、おそらく95パーセントくらいを英語のまま理解し、残りの5パーセントくらいを日本語にして理解していると思います。

とはいえ、基本的には英語を英語の語順で理解し、「日本語に訳す作業」をせずに問題を解き進めていくことができます。特にリスニング音声に関して日本語訳をすることはまずありません

しかし、リーディングセクションでは日本語に訳すことがしばしばあります。構文が複雑であったり、単語の意味がうろ覚えであったりした場合、返り読みをして、じっくりとその文と向き合い、時には日本語で意味を考えます。

どのようなペースで読み、また、返り読みをするのかに興味がある方は、僕の運営するYouTube「猛牛ちゃんねる」の動画でPart 5を解く実演をしていますので、ご覧ください。

ちなみに、洋書や英字新聞など、TOEICテストよりも難しいレベルの読み物の場合、英語を英語のまま理解する割合は減り、日本語で考える割合が増えます。

英語を英語で理解するってどういう状態?

さて、100パーセントではないといっても、満点レベルの受験者であれば、TOEICテストのほとんどの部分では英語を英語で理解しています。

ここでこんな疑問が沸いてくると思います。

「英語を英語で理解するってどんな状態?」

僕の場合、この「日本語に訳さずに英語を理解する状態」には2つのパターンがあります。

(1) 英語を受け取った瞬間イメージ化している

(2) 英語自体を思考として理解する

(1)は、英語を聞いたり読んだりした瞬間に、脳裏に情景をイメージしている状態です。

例えば、TOEICのPart 2の設問でAre you ready to order?と聞こえたら、目の前にレストランの店員さんがいて、自分はテーブルに座っているイメージが湧き上がってくるような状態です。

(2)はかなり感覚的なもので少し言語化が難しいのですが、実はおそらく皆さんも経験したことがあるものです。

例えば皆さんは、Good morning.と言われたとき、「おはようございます」という日本語に訳しますか?おそらく日本語には訳さないのではないかと思います。考える間もなく、Good morning.と返答するのではないでしょうか。

皆さんには既に「Good morning.は朝に会った人へのあいさつ」という理解があるので、あえて日本語に訳さないんですよね。Good morning.という英語は、皆さんの頭の中で英語のまま思考として成り立っているわけです。

これが、「英語自体を思考として理解する」の意味です。

英語力が上がれば上がるほど、英語自体を思考として理解できる割合が増えていきます。

英語の瞬時理解で、内容予測が可能になる

英語を英語で理解できるようになると、理解速度が増すと同時に、次にどんな展開で話が進むのかという内容予測が可能になります。

なぜか。

まず、これまで「英語→日本語→理解」という段階を踏んでいたものが、日本語を介する段階を飛ばして「英語→理解」になるため、理解速度が増します。

同時に、日本語を介さずに英語を理解できるようになる(=英語の瞬時理解ができる)と、脳みその負担が減ります。これまで日本語を考えることに使っていた脳の負担がなくなるわけです。

これは、日本語を考えることに使っていた時間が必要なくなるため、時間が余ってくるという見方もできます。

この「脳に余裕がある状態」「時間に余裕がある状態」になると、英語を聞きながらもしくは読みながら、「おそらく次にこういう内容が来るだろう」と予測する余裕ができるわけです。

例えば、英語の文章を読んでいる中で、次の文に出合ったとします。

Initially, the company set a low price for its new product.

当初、その会社は新製品に低い価格を設定した。

英語のまま英語を理解している場合、low priceを読んだ辺りで、「その後、値上げしたのかな?」と予測することができます。

もっと言うと、Initiallyという出だしを見た瞬間に、「この後、今から読む部分(the company ~.の部分)とは異なる状況がこの文の後で発生するかもしれない」と予測しています。

この「内容予測」は、英語を読むのと同時に行っています。英語を英語で理解できているからこそ、読みながら同時に内容予測をする余裕があるわけです。

このように内容予測ができれば、英語を読む速度はさらに上がりますね。

初級者や中級者の方が持つ「英語上級者は、なんでそんなに英語を読むのが速いの?」という疑問の答えは、もしかしたらこの辺りにあるのかもしれません。

英語を英語で理解するにはどうしたら?

さて、英語を英語で理解できると内容予測が可能になり、さらに英語理解速度が上がるという話をしました。

では、どうすれば英語を英語で理解できるようになるのでしょうか。

僕自身は、英語を理解するトレーニングを積み重ねることで、英語を英語のまま理解することができるようになりました。

「英語を英語で理解する」というのは、「英語を英語で理解するぞ!」と意識すればできるようになるというものではありません。

何しろ僕自身、「英語を英語で理解するぞ!」と考えて学習したわけではありません(そのように挑戦したことはありますが、効果はありませんでした)。

自分の意識としては、「気付いたら勝手に英語のまま理解していた」というのが近いです。

先述のGood morning.という文は、誰でも、知らない間に英語のまま思考として理解できるようになっていたのではないでしょうか。

Good morning.のように、単位、フレーズ単位、あるいは単語単位で、少しずつ「英語のまま理解できる」ものを増やしていった結果が、「英語を英語のまま理解できる状態」です。

そのために僕が行った学習は、「単語暗記」「多読・多聴」「音読」です。僕の場合、この3つを積み重ねた結果、英語を英語で理解できるようになりました。

これらの学習に僕が具体的にどのように取り組んだのかについては、今後の記事で書く予定です。よければ楽しみにしていてください。

TOEIC学習ができるYouTube「猛牛ちゃんねる」

▼加藤草平さんがTOEIC対策動画を配信するYouTube「猛牛ちゃんねる」はこちら!

www.youtube.com

加藤草平

加藤草平(Jet Bull、猛牛)
TOEIC YouTuber。TOEIC対策動画を配信する「猛牛ちゃんねる」でYouTuberとして活動中。YouTuberになる前はフリーランスTOEIC講師。TOEIC満点は通算60回以上取得、最高で40回連続満点を取得したこともある。書籍『TOEIC(R) L&Rテスト プライム模試400問』(アルク)を監修するなど、TOEIC教材の制作にも携わっている。

「猛牛ちゃんねる」:https://www.youtube.com/channel/UCv8HudXBy1Hyd-R2v1jqTvg

編集:GOTCHA!編集部