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会社を変えたい!一般の社員に今すぐできること3つ

一般社員が組織を変革するには?

今、注目の「働き方改革」。残業が無くなる、雇用形態による格差が無くなるなど、いいことがたくさんありそうですが、急激な変化に戸惑っている人も多いのでは?異文化コミュニケーションと人事管理を専門とする経営コンサルタント、ロッシェル・カップさんに、よくある悩みを相談してみました。

会社はなぜ「変革」できない?

female office worker20代の会社員です。

私の勤務先の社長は、スピーチでいつも「変革が必要」だとか「会社を変えなければならない」とか言いますが、日常的な仕事をしていると、何かが変わったようには全く感じられません。私には、会社に変わってほしいと思う点がたくさんあるので、残念です。社長が「変わるべきだ」と考えているのに、なぜ何も変わらないのでしょうか。一般の社員の立場では、どうすればいいでしょうか。

カップさんからの回答

会社を変える

貴社と似た状況にある会社は、少なくないと思います。現在、社長など、日本の企業の上層部の人は、自社が置かれている環境が急速に変化していることを認識しています。

今までの仕事の仕方では、競争に負ける可能性が高いことをマスコミなどから指摘されていますし、また自分たちでも気付いているはずです。

しかし、変革の必要性を分かっていても、どうやって変革を起こせばいいのかが分かっていない経営者が多いようです。

「変革」は専門性の高い仕事

実は、「変革を起こす」というのは、欧米では一つの専門分野であって「チェンジマネジメント」と呼ばれています。会社が大きな変革を起こしたい場合は、それを専門にしている人の手を借りて、変革を実現させるための一連のプログラムを実施します。

チェンジマネジメント活動における要素としては、次のようなものが挙げられます。

  • 変革のあとはどのようになるのかを具体的に描く
  • 変革を起こすためのプロセスや方法をリストアップし、それを手助けする技術やトレーニングに投資する
  • 新しい仕事の仕方を皆にトレーニングする

 

また、その変革をサポートするために、人事管理の方法も変えていきます。評価システム、インセンティブ、人員配置、採用方法などをアップデートするのです。この場合、数年にわたる大きなプロセスとなるものが多いです。

チェンジマネジメントは複雑ですし、人はやり慣れてきたことを好みますから、しばしば変革に対し抵抗感を示します。そのため、変革を起こそうとするときには、会社のトップは強いリーダーシップを持って推進しなければなりません。

時には、変革を妨げている人を取り除かなければならないこともあるでしょう。中間管理職や一般従業員は変革に対して抵抗を示すことの方が多いので、彼らを説得することもトップの課題の一つです。

変革すれば、物事がどのように良くなるのかを生き生きとした形で従業員に見せ、説得する必要があります。

組織のトップでなくても「変革」は起こせる

こう考えると、こんな徹底的な努力をしないまま変革を起こそうとすることがあまりにも単純な考え方だと分かります。まるで、魔法のつえを持って「変革をしましょう」と言うだけで変革が起こると信じているかのようです。

アクションがないと、言葉だけで終わってしまいます。チェンジマネジメントの方法を知らず、どこから始めればいいか分かっていないと、スローガンを言うだけに留まってしまうのです。本当に、誰に向かって話しているのだろうかと思われてしまいます。

残念ながら、社長のこのようなきれいな言葉から、思うような結果が出ることを待ち続けるのは無意味です。運が良ければ、社長はいつか本格的なチェンジマネジメントの必要性を理解するようになるかもしれません。しかし、それを望みながら、あなたが自分では何もしなかったり、消極的になったりするのはよくありません。

自分が組織のトップにいなくても、変革を起こすためにできることは多数ありますので、小さなステップでも、ぜひ挑戦してみてください。次に、そのためのいくつかの方法を挙げます。自分の状況にあったものを選んでください。

自分でできることから始めよう

まずは、自分の仕事の範囲で、自分で変えられること、あるいは上司の理解を得て変えられることがあるのなら、それをぜひ変えてみてください

仕事の最前線にいる従業員の方は本当のニーズを把握できるため、必要とされている変革をすぐに見つけられると思います。変革を取り入れて成功すれば、それがのちのち社内に広まります。成功事例はやはり効果的です。

①正式な提案を提出する

企業によっては、投書箱など提案できる方法がありますので、全社的な対応が必要とされている提案があれば、ぜひそこでシェアしてみてください。

そのとき、問題提起だけではなく、どのように解決すれば良いかを具体的に提案することが大事です。

②仲間を探す

会社の中で、変革が必要だと思っている人はあなただけではないはずです。自分と似た考え方を持っている人を探して、勉強会などの活動を通じて仲間をつくるのが効果的でしょう。

集団は一人より強いので、皆の力を合わせて何かできるかも知れません。

すぐにギブアップしない

変革を起こしたいのであれば、忍耐強さが必要です。一度、「ノー」と言われても、提案を推進する別の機会や方法を探しましょう。

機会を待つ時期もあるかもしれません。しかしそんなときでも、準備活動を怠らずに!頑張り続けたら、変革を進める方法がきっと見つかるでしょう。

結果を上層部に届けよう

もし社長が、自分からはどうやって変革を起こせば良いか分かっていない場合でも、このように社員からの変革活動があれば、きっと喜ぶと思います。

そのため、これらのやり方を実施して、その結果を社長の耳に届けることで、社内変革はより一層はかどるのではないでしょうか。

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ロッシェル・カップ

執筆:ロッシェル・カップ

ジャパン・インターカルチュラル・コンサルティング社社長。

異文化コミュニケーションと人事管理を専門とする経営コンサルタントとして、日本の多国籍企業の海外進出とグローバル人材育成を支援している。イェール大学歴史学部卒業、シガゴ大学経営学院卒業。日本語が堪能で、『反省しないアメリカ人をあつかう方法34』(アルク)、『英語の品格』(集英社) をはじめ、著書は多数。朝日新聞等にコラムも連載している。

編集:GOTCHA!編集部