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学歴インフレ時代をオンライン英語講座で生き延びろ!自宅で無料でアイビーリーグ留学

学歴インフレ

人類が手に入れたインターネットという「どこでもドア」。それを使ってどこへ行く? 何をする? 指先ひとつで海外留学できる世の中。ワールド・ワイド・ラーニングの扉を開くビジネスパーソンが急増中だ。

欧米ではすでにリアル。「学歴インフレ」ってなんだ!?

「学歴インフレ」とは、かつては「高卒以上」と条件付けられていた職務の募集要項が「大卒以上」、「大卒以上」だったものが「修士以上」へと書き改められていく現象だ。現在その職を担っている人の学歴と、次にそのポストを埋めるための要件との間にギャップを生じさせる学歴インフレは、欧米ではすでに企業にとっての人件費アップ、高卒者の就職難などの現象を生みはじめ、社会問題化している。

一方、日本の現状はどうか? 大学全入時代がピークを迎えるとはいいつつも、国際水準と比較すれば日本の大学、大学院への進学率はまだ低い。

しかし、うかうかしてはいられない。政府による教育改革に後押しされ、企業は留学経験者の積極採用を推進し、なにより「優秀な外国人留学生の戦略的な受け入れ拡大」(教育再生実行会議、2013年資料より)が日本社会全体で進んでいく。

日本のビジネスパーソンにとっても、部下の大半が修士号取得者(そしてその半分が外国人とか!?)、なんていう現実も遠くはないのである。

MOOCで「専門スキルと英語力」手に入れるという選択

となれば、キャリアアップのために何が必要かは自明である。専門的な知識・技能を自らが常にブラッシュアップしていく姿勢がなければ、すぐに追い越される、置いていかれるのがグローバルなビジネスパーソンの現実。そろそろ駅前留学でも…なんて、のんびり構えている場合ではないのである。

しかし、憂うなかれ。インターネットという強い味方があるではないか。クリックひとつで東大、スタンフォード、ハーバードなど、世界水準の講義にアクセスできる「オンライン留学」、MOOC(Massive Open Online Courses)に注目が集まっている。

MOOCという概念と呼び方は、カナダのマニトバ大学で2008年に行われた実験的な講義が発祥である。この講義は、ネット上に分散された多様な知識に触れながら学ぶ、オープンなコミュニティを作り出す実験として行われた。

参加した学生の数は、講義室の中に25名、ネット上には2200名だというから、リアル講義の補完ではなく、 あらかじめネットで学ぶことにに注力したプロジェクトだったのだ。

ハーバード大学とマサチューセッツ工科大学(MIT)の学生が立ち上げた非営利スタートアップ edX、GoogleやIBM等の企業人の講義も受講できる Udacity、そしてスタンフォード大学の研究室から生まれたオンライン・ラーニングのプラットフォーム Coursera は、初期のFacebookをしのぐ勢いで会員数を増やし続け、今では1億ドル規模のビジネスに急成長した。

従来の通信教育と比較してどこが違うかといえば、多くのコースが無料であること、マイペースな聴講だけでも十分だが格安なオンライン学位も用意されていること、そして要するにmassive(巨大)であるという特徴がある。

行き交う人々のトラフィックが膨大であるため、フレキシブルなコース・デザインに各社(各大学)が工夫を凝らしており、CourseraではMOOCとしては初めて、学士号が取得できるようにもなった。

つまりMOOCを利用して、隙間時間に専門知識と英語力のどちらも手に入れる、なんていう選択肢も大いにあり、ということなのである。

学び方は自由自在、まずは検索だ!

Massiveな学びの世界だけに、はっきりとした目標がないままに足を踏み入れると迷子になってしまいそうである。そんな時に役に立つのがClass CentralというMOOCプロバイダを横断的に検索できる優れたサイト。

www.class-central.com

これを利用すれば効率的にナビゲートできそうだ。まずは検索ウィンドウに興味のあるキーワードを入力してみよう。

たとえば「Harvard」と入力すれば、edX経由でハーバード大学が提供するご存知サンデル教授の看板講座「Justice」(ちょっと前に日本でも大ブレイクしましたね)はじめ多くの講座が、「日本」と検索したら Coursera経由でGoogleが提供する「Google Cloud Platform Big Data and Machine Learning Fundamentals 日本語版」というものや、東京大学が提供する「日本中世の自由と平等」などがヒットした。

ほかにも、たとえば「Shakespeare」とか「Science Fiction」とか、自由に検索してみると楽しい。検索結果の画面の左側には科目や言語ごとの絞り込みウィンドウも出てきて、便利である。

英語アレルギーの人は検索結果のURLをGoogle翻訳にかけてみるといい。一覧表から講座名をクリックすると、その先の説明も翻訳されて出てくるので、講座の概要を理解しやすいだろう。

Courseraではサイトの一部は日本語化されているとはいえ、ほとんどの講座の教授言語は英語である。なので、今回は名門ペンシルヴァニア大学(University of Pennsylvania、通称UPenn)が提供する「英語」を学ぶための講座を紹介しておくことにしよう。

Coursera の受講の流れ

(1) まずはCourseraに登録。メールアドレスやFacebookアカウントを使ってすぐに登録できる。
(2) 受講したい講座のページから「登録」をクリック。無料コースか有料コース(修了証あり)を選んで進むとすぐに受講が開始できる。このタイミングで確認のメールがとどくので、メールの画面からもアクセスできる。

www.coursera.org

コース紹介

English for Business and Entrepreneurship
University of Pennsylvania via Coursera

このコースは、グローバル・ビジネス、経済に興味のある英語を母国語としない学生が対象。国際的な職場で成功するために必要なトピックと言語について学習する。

English for Career Development
University of Pennsylvania via Coursera

このコースは、グローバル市場でのキャリアアップに関心のある、英語を母国語としない学生が対象。 ユーザーの母国での就職活動と対比させながら、米国の就職活動、応募、面接のプロセスについて学ぶ。

English for Media Literacy
University of Pennsylvania via Coursera

このコースは、米国のメディアリテラシーについて学ぶことに関心のある、英語を母国語としない学生が対象。新聞、雑誌、テレビ、ソーシャルメディアなど、さまざまな種類のマスメディアを紹介する。 また、メディアが私たちの生活の中で果たす役割を幅広く理解し、ボキャブラリーを増やし、情報を分析するために必要な語学スキルを身に付ける。

以上、インターネットの知の殿堂、MOOCの世界を駆け足でご紹介した。しかし、なんといってもMOOCの醍醐味は、世界の一流講義を自宅で受けられるという点である。次回以降は夢のアイビーリーグ大学の講義をバーチャル訪問してみるとしよう。

佐々木南実

文:佐々木南実 

エンタメ、ビジネス、キッズ英語から国際バカロレアプログラムなどの教育の研究まで、幅広く英語を実践する通訳、翻訳者。世田谷で英語教室、キッズ英語劇団を主宰。筑波大学大学院教育研究科在学中。

http://meme-com.jp/