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リスニング力を伸ばしたい? TOEIC対策にとどまらない本当の力を付けるために、今すぐやるべきことは?

英語のリスニング力を伸ばしたい? 本当の力を付けるため、今すぐやるべきことは?

上智大学で英語学習アドバイザーを務める玉木史惠さんに、TOEIC(R) L&Rテストのスコアアップ だけではなく、その先を見据えたリスニング力をつけるためのコツを教えていただきます。

みなさん、こんにちは。英語学習アドバイザーの玉木です。みなさんは英語リスニング力を付けるために、普段どんな学習をなさっていますか?

リスニング力を本当に伸ばしたいなら、ただ闇雲に英語を聞くだけの学習では効果が期待できませんリスニングのメカニズムを知り、そのメカニズムに基づく学習法を実践しましょう。

2段階の処理があるリスニングのメカニズム

リスニングは次の2段階でわれます。

    • 聞こえた音声を知覚する。
    • その音声を理解する。

 

第1段階にある「知覚」とは、音声を次の「理解」の段階で処理できるような形式に変換すること。簡単に言えば「耳で音を聞き取る」ことです。

そして「理解」とは、この聞き取った音声を、「語彙」や「文法」などの知識を使って処理することです。リスニング力を伸ばすには、この2段階が支障なくわれるトレーニングを積む必要があります。

音を「知覚」し、「理解」できるようになるためには?

音を「知覚」し、「理解」できるようになるためには?

音声を知覚しなければ――つまり、聞き取ることができなければ、その音声を理解することはできません。この知覚段階を鍛える学習法のひとつが「シャドーイング」です。

苦労なくシャドーイングができるようになるまで繰り返し練習すると、英語本来の音がすんなり耳に入ってくるようになります。

そして、英語のまま「理解」できるようになるトレーニングの1つが「音読」です。多くの日本人学習者は、知覚した音声を「理解」の段階で日本語に変換してしまいがちです。英語日本語に逐一訳して理解しようとすると、次々に聞こえてくる音声を処理しきれません。

この日本語変換をせずに理解できるようになるために最適なのが、「音読」なのです。

音読をしているときには、頭のなかで英語日本語に変換している余裕がありません。ですから、音読の練習を続けると英語のまま理解できるようになるのです。

それでは、この「シャドーイング」と「音読」の具体的な練習法を見ていきましょう。

シャドーイングの練習法

英語のスクリプト(音声の書き起こし原稿)を見ずに、聞こえてくる音声をほぼ同時に(あるいは少し遅れて)声に出して繰り返します。

母音・子音・英語の音声の特徴(ストレス・イントネーション・ポーズ・音変化など)に注意を払いながら、音声を正確に再現するようにしましょう。

音読の練習法

英語のまま理解できるスピードで英語のスクリプトを読みます。最初はゆっくりで構いません。

目から入った文字情報を脳で意味として理解し、英語の音にして口から出すことを意識します。学習は脳が主体です。脳を使う質の高い音読を心がけましょう。

また、間違った発音で音読していると、その発音が「化石化」してしまうと言われています。英語本来の正確な音で音読するように心がけてください。

音読のスピードを徐々に上げていくと、英語のまま理解できる処理スピードを上げることができます。

まとめ

リスニング力アップを目指して、日々がんばりましょう!

苦労することなくシャドーイングできるまで練習を繰り返すことによって英語の音・語彙・文法に注意を払う余裕が生まれ、英語特有の音声知識を獲得できるだけでなく、語彙や文法の知識も獲得できます。そして、スピーキングの際の調音(声に出して発音すること)が滑らかにできるようになります。

音読をしていて発音や意味が曖昧な部分があったら、音声や辞書確認するようにしてください。気付いた点を確認することで、英語音声に関する知識、語彙や文法の知識を強化することができます。

リスニング力アップを目指して、日々がんばりましょう!

玉木史惠

玉木史惠(たまき ふみえ)

上智大学英語学習アドバイザー。英語科教員免許状と英語教授法(TESOL)の教育学修士号取得。20年近くにわたり100以上の企業・大学・官公庁で1万人以上の日本人学習者に英語指導をしてきた。スピーキング・ライティングテスト評価官、面接委員、英語学習アドバイザープロフェショナルの資格を持ち、英語学習法、TOEIC®をはじめとする各種試験対策、スピーキングとライティングを含むコースまで幅広く担当。日本人学習者にとって有益な内容を効率よく指導することを心がけている。TOEIC®990点、英検1級。共著に『 頂上制覇 TOEIC(R)テスト 究極の技術トリプル模試 』(研究社)がある。