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土日は閉まっているお店も? シンガポールのビジネスタイムをチェック!

2016年12月に発売する書籍『シンガポールとビジネスをするための鉄則55』(アルク刊)から、これからシンガポールとのビジネスを始めたい人、シンガポール出張・駐在を控えている人たちに向けて、現地で役立つ情報をQ&A形式でご紹介します。第2回は「シンガポール社会を理解する:後編」です。

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Q シンガポールの一般的なビジネスタイムは?

A 営業時間は午前9時から午後6時、日本時間の午前10時から午後7時です。残業はほとんどしません。

シンガポールの企業は、一般的に午前9時から午後6時までが営業時間です。日本との時差は1時間ですので、日本時間午前10時が就業開始で、日本時間午後7時が終業です。

シンガポールの企業は、就業時間ちょうどに業務を開始しますが、営業時間前であっても、電話が繋がることがあるので、欧米企業などのように、営業時間内しか連絡が取れないということはないようです。営業時間の感覚が、日本と似ていると言えます。

残業や休日出勤はしない

ただし、残業はほとんどしません。メール対応などで多少帰宅が遅くなることはありますが、基本的に終業時間がきたら、帰宅準備をして帰ります。終業時間前に帰宅準備をして、終業時間きっかりに帰る人もいます。サービス残業もしませんし、「上司が残っているから残業する」という発想も、一般的にはありません。

休日はしっかり休みます。休日出勤はほとんどしません。そのため電話も繋がらないことがほとんどで、当然メールの返信もありません。一般企業は週休2日制のところが多く、土曜日、日曜日が休みです。しかし銀は土曜日の午前中は営業していますし、商店などは、日本同様に休日も営業しています。

シンガポールでは各民族や宗教に応じた祝祭日もたくさんあります。こうした休みは企業も休むところが多いので、注意必要です。

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オフィスワーカーたちに合わせた、飲食店の開業時間

Q どんな祝祭日があるの? 企業は一斉に休業?

A さまざまな宗教や民族にまつわる祝祭日があり、多くの企業が休業します。

シンガポールには、国の祝日と、宗教や民族にまつわる祝祭日があります。その多くは、それぞれの暦に基づいて毎年日付が変わります。祝祭日には、企業や学校も休みになります。出張する場合は、訪問先の休業日を調べて予定を組みましょう。

国が定めた祝祭日(2016年の場合)

1月1日は“New Year’s Day”、2月8日、9日(旧暦の元日)は中国系の旧正月“Chinese New Year”があります。3月は、キリスト教の聖金曜日“Good Friday”があります。復活祭の前の金曜日で、多くの欧米系企業や学校が休みになります。2016年は3月25日でしたが、年によって日にちは変わります。

5月1日は労働者の日である“Labour Day”があり、労働者の祭典が開かれます。この日が週末に重なる場合は、翌月曜日が振替休日になります。5月21日(旧暦の4月8日)は、仏教の大きなお祭りで、お釈迦様の誕生を祝う“Vesak Day”です。この日は学校なども休みになるところが多く、親しい人同士で贈り物などを交換したりして一日を過ごします。

2016年は7月6日がイスラム教の最大のお祭りである“Hari Raya Puasa”でした。イスラム教徒がラマダン(断食)を終える日です。シンガポール中でお祭りが開かれます。イスラム暦に基づき日にちが決まりますので、毎年異なります。

8月9日はシンガポールの独立記念日、“National Day”です。マリーナベイエリアで盛大なパレードが開催されます。

9月12日はイスラム教のメッカ巡礼祭、“Hari Raya Haji”で、こちらもイスラム暦に基づき、毎年異なる日にちとなります。10月29日にはヒンズー教の光の祭典、“Deepavali”があります。インド人街、リトル・インディアはきれいにライトアップされ、カーニバルもわれます。ヒンズー暦で決まるため、日付は毎年変わります。

12月25日はクリスマス、“Christmas Day”です。12月でも暖かいので実感がわきませんが、街中がイルミネーションに包まれ、人工雪が降り注ぐ場所もあります。

Q 携帯電話・スマートフォンの普及状況、インターネット環境など、通信事情を教えて!

A 通信事情は発達していて、不便を感じることはありません。スマートフォンの普及率は高く、公衆無線LANなど環境も整っています。

インターネットの通信環境

インターネットの通信事情は発達していて、まず不便を感じることはありません。街中の至るところで無料の公衆無線LANが利用できます。公共の場では、シンガポール政府が運営するWireless@SGが便利です。事前登録必要です。空港のインフォメーションカウンターで、パスワードをもらうこともできます。

自宅でインターネットに接続する場合はまず、シングテル(Singtel、シンガポールテレコム)やスターハブ(StarHub)などのサービスプロバイダーに申し込みます。ほとんどのコンドミニアムには、すでに通信回線が敷かれているので、その場合はすぐに利用できます。さまざまなパッケージがあり、料金も幅がありますが、価格帯は日本とほぼ同程度です。

携帯電話とスマートフォン

シンガポール人は、1人が複数台の携帯電話を持っていることも多いため、普及率は100%以上になっています。また、日本以上にスマートフォンが普及しています。携帯電話の通信サービスをっているのは、約5割のシェアを持つシングテル(Singtel)、シェア2位のスターハブ(StarHub)、3位のエムワン(M1)です。

携帯端末にはSIMロックがかかっていません。SIMカードさえ入れ替えれば、自由に機種を換えることができます。多くの人は、SIMカードを通信会社で購入し、端末を別の店で購入して利用しています。日本に一時帰国する場合も、同じ端末に日本で購入したSIMカードを挿入して使うことができます。料金プランに合わせて通話用とデータ通信用でSIMカードを使い分けている人もいます。

固定電話

固定電話に加入する際は、電話回線による固定電話サービスを提供するシングテルか、ケーブルテレビのデジタル網を使ったサービスを提供するスターハブに申し込みます。固定電話では、シングテルが高いシェアを占めています。電話番号は、携帯電話、固定電話に関わらず、すべて8桁です。

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シンガポールの電話会社最大手、シングテルの店舗

郵便や宅配便

郵便や宅配なども、日本ほどではありませんが、他国に比べると信頼できます。郵便は、通常2、3日で届きますが、まれに方不明になることがあります。宅配便については、フェデックスやUPS、DHLのほか、日本のヤマト運輸も進出しており、年々サービスが向上しています。

文: 関 泰二
ビズラボシンガポール所長、日本アシストシンガポール代取締役。1971年生まれ、東京都出身。早稲田大学大学院アジア太平洋研究科国際関係学修士課程修了。シンガポール政府国際企業庁、在京シンガポール共和国大使館商務部を経て、2011年日本アシストシンガポール設立。会員制情報サービス「ビズラボシンガポール」、レンタルオフィス「クロスコープシンガポール」などを運営、日本企業のシンガポール進出や新規事業立ち上げを支援する。「シンガポール和僑会」会長。ホームページ:日本アシストシンガポール

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シンガポールとビジネスをするための鉄則55

アジア進出への第一歩の場として注目を浴びるシンガポール。現在、2500社以上の日本企業がシンガポールに拠点を置き、さらに増加傾向と言われています。本書は、出張や駐在など、シンガポールに仕事で関わる人が知っておくべき「鉄則」をコンパクトにまとめます。

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