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「すし詰め」状態を英語で?浅草・上野エリアの観光で使えるフレーズ【車窓の英語】

車窓の英語

「車窓の英語」は、通訳案内士で気象予報士でもある鹿目雅子(かのめもとこ)さんが、バスや車に乗って景色を見ながら案内するコツをお届けする連載です。今回は観光や、来日したビジネスパートナーや友人を車で送迎する場面で、車窓から見える景色をきっかけに話題が広がる英語フレーズを紹介します。

車窓から話を広げよう

この連載では、毎回説明するときのポイントをお伝えし、それを使って都内をバーチャルドライブしながら英語で案内をしていきます。

今回の観光案内のポイントは「車窓から話を広げる」です。ルートは浅草から上野。日本の文化や習慣が垣間見られるエリアです。

移動で聞かれることは?

車やバスに乗っていて自然と目に入るものは建物、車、道路です。そのせいか、ウォーキングツアーのときよりも聞かれやすい質問があります。

Q1: ビルの窓にある▽マークは何?

車窓の英語

これは良く聞かれます。歩いているときは見上げない限り、なかなか気付きません。

It’s a sign to show the emergency entrance.
非常用侵入口を示すサインです。

Firefighters can enter the building by breaking the windows with the sign on them.
消防隊員がサインのある窓を割ってビルに入ります。

Q2: なぜ日本のタクシーはフェンダーミラーが多いの?

車窓の英語

知り合いのガイドが話題になると教えてくれ、私も実際に聞かれたことがあります。視線移動が少なくて済むなど、理由はいくつかあるそうですが、ここでは乗客への配慮を紹介します。

If a driver checks the left door mirror, a passenger in the front seat might think he or she is being looked at.
もし運転手が左側のドアミラーをチェックする場合、前の席の乗客は自分が見られていると思うかもしれません。

So, many taxis still have fender mirrors to avoid making passengers feel uncomfortable.
だから、多くのタクシーは乗客を不快にしないために、今でもフェンダーミラーを採用しています。

※フェンダーミラー:車の前方にあるサイドミラー

車窓からこんなに話が広がります!

車窓から見る景色といっても、私たちにとっては日常の風景。取り立てて説明するようなことはないと思うかもしれませんが、通訳ガイドの先輩たちは街中にネタが転がっていると言います。

春のマスクに始まり、自動販売機や通勤の風景など、初めて日本を訪れる外国人の目には新鮮に映るようです。

では、車窓から見える街中の景色からどのような話題ができるかを一部ご紹介します。

車窓から見える景色で話題が広がるキーワード

  • 神社仏閣 → 宗教との関わり方、神社と寺の違い、結婚式、祭り
  • 駅 → 電車の時間が正確、本数、通勤ラッシュ、整列乗車
  • 娯楽施設 → カラオケボックス、パチンコ、〇〇カフェ
  • デパート → デパ地下、開店時のあいさつ
  • 居酒屋 → 飲みニケーション、お通し、飲み放題、日本酒
  • 自動販売機 → 台数や種類、治安の良さ、ホット&コールド(赤と青のボタンの意味が分からず間違える人が多い)
  • コンビニ → 豊富な品ぞろえ、おにぎりやお弁当、幅広いサービスやATM
  • 車 → 人気車、車の保有率、左側走行、タクシーの自動開閉ドア
  • 少ないゴミ箱 → テロ対策、ゴミを持ち歩く
  • 学校 → 6・3・3制、掃除の時間、ランドセル、英語教育
  • 住宅 → 価格、和室、温水洗浄便座
  • 病院 → 医療費など社会保険制度
  • 墓地 → 家族墓、火葬、墓参り
  • 銀行ATM → 現金払いが多い
  • マスクの人が多い → 花粉、風邪予防、スギ林など ※春は一番質問されます。

実践!話題を広げて下町をドライブ!

それでは、浅草から上野をドライブして、車窓から話を広げていきましょう。まずは、前回と同様、どのようなエリアを走っているのかを簡単に説明します。

Asakusa is an old downtown area of Tokyo.
浅草は東京の昔の繁華街です。

The landmark of this area is Senso-ji temple. It’s Tokyo’s oldest and most visited temple.
この地区のランドマークは浅草寺です。東京で最も古く、最も人が訪れるお寺です。

downtownは「下町の~」ではなく、「繁華街の~、中心街の~」という意味です。浅草は、江戸時代から戦前まで、東京で最も栄えていた場所ですので、old downtown areaと表現しています。

それでは、車窓から話を広げていきましょう。

浅草寺→宗教との関わり方

車窓の英語

浅草寺

神社仏閣からの鉄板ネタは、日本人ならではの宗教との関わり方です。神社と寺の両方にお参りするのは、海外の人にとっては不思議なこと。一般的にどのような区別をしているのかを説明します。

In general, Shinto is related to this life and Buddhism to the afterlife.
一般的に、神道は現世に、仏教は来世に関わりがあります。

For example, weddings or celebrations for children are conducted at Shinto shrines, and funerals at Buddhist temples.
例えば、結婚式や子どものお祝いは神社で、葬式は寺で執り行われます。

日本では宗教が信仰というより、行事や習慣として根付いています。特に顕著なのが、通訳ガイドも話題にする年末年始。クリスマスから除夜の鐘、初詣までの流れを説明して、日本人の多くが約1週間でa temporary Christian(一時的なキリスト教徒), a Buddhist(仏教徒)and a Shintoist(神道信者)になると言うと、驚いて笑うしかないという反応です。

合羽橋道具街→包丁

合羽橋道具街で包丁を購入する観光客はとても多いです。人気の食品サンプルの話題も定番です。

Japanese kitchen knives are popular among chefs around the world because of their sharpness.
日本の包丁は、その切れ味から世界中のシェフの間で人気があります。

 

After the samurai period ended, many sword makers became kitchen-knife makers.
侍の時代が終わると、多くの刀工が包丁職人になりました。

They have produced high-quality kitchen knives with the special techniques of sword-making.
刀を作る特別な技術を使って、高品質の包丁を生産しています。

アメ横→正月の準備

車窓の英語

アメ横

戦後の闇市(black market)から始まったアメ横は、独特な空気感や庶民的な雰囲気が味わえる場所として外国人観光客に人気があります。食べ歩きができるのも大きな魅力。そしてアメ横と言えば、年末の買い出しです!

This lively shopping street gets especially crowded in December, with people buying New Year's foods and goods at bargain prices.
この活気のある商店街は、とりわけ12月にお正月用品を格安で買い求める人たちでごった返します。

 

New Year is the most important time of year for the Japanese because the deities of the year are said to visit their home to bring happiness.
お正月は、年神様が幸せをもたらすために家庭を訪れると言われているため、日本人にとって最も重要な時期です。

 

They decorate their houses with auspicious objects and prepare New Year dishes that symbolize happiness, prosperity and longevity.
家に縁起物を飾り、幸せや繁栄、長寿を象徴するお正月料理を準備します。

上野駅→通勤ラッシュ

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上野駅は、上野公園などの観光の拠点としてだけはなく、成田空港と結ばれているため、利用する観光客が非常に多い駅です。通勤客も多い駅なので、時間帯によっては通勤ラッシュに遭遇することも。通勤ラッシュの話は上野駅に限らず、混雑する駅ならどこでも使えますね。

In the Tokyo metropolitan area, the average commuting time is about one hour.
首都圏では、平均通勤時間が約1時間です。

 

Commuters have to travel in extremely crowded trains.
通勤者は激込みの電車にいなくてはなりません。

 

In English you say, “packed like sardines,”right? In Japanese, it’s “packed like sushi!”
英語では、「イワシ詰め(イワシ缶のようなぎゅうぎゅう詰め)」といいますよね?日本語では「すし詰め」と言うんですよ!
※「すし詰め」は、ノリの良い方だと“I’m tuna!” などと、寿司ネタになってくれます!

松坂屋上野店→デパ地下

デパ地下のおいしい弁当や総菜を、ホテルや公園で食べるのもおすすめできます。

If you go to a department store in Japan, the basement is a must-go.
もし日本でデパートに行くなら、地階は絶対行くべきです。

 

It’s just like a food paradise! A wide variety of foods are beautifully displayed and, of course, their quality is guaranteed.
まさに食の天国といった感じです。多種多様な食べ物がショーケースに美しく並び、それらの品質は折り紙付きです。

You can find a super expensive melon that costs more than 10,000 yen.
1万円以上もする超高価なメロンがありますよ。

車窓の景色は移り変わるため、一つ一つを詳しく説明できません。それでも海外の方にとっては日本を垣間見ることができ、有意義なドライブになるはずです。

普段から日本の文化や習慣を英語でどう説明できるかを考えておくのも良いですよ。海外の方と話す機会があったときに大いに役立つと思います。他にも「カラオケ」を説明するときのおすすめフレーズをこちらでご紹介しています。興味がありましたら、見てくださいね。

tsutatsuta-nippon.com

さて、「車窓の英語」の連載は今回が最終回です。

これまでに紹介した内容が、少しでも皆様のお役に立てたのであれば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました!

鹿目雅子

鹿目雅子 https://www.tsutatsuta-nippon.com

早稲田大学商学部卒。在学中2年間アメリカに留学。英会話学校の講師を経て、2002年に気象予報士資格を取得。約10年間、日本気象協会の気象キャスターとしてラジオやテレビに出演。その後、海外の気象局に専門家として派遣され、再び英語に目覚める。2015年に全国通訳案内士資格を取得し、外国人観光客(個人・団体)向けのツアーガイドになる。港区ボランティアガイド講座や読売・日本テレビ文化センターで「英語で伝えるNIPPON」や「おもてなし英語に挑戦!」など5講座を受け持つ。Twitter:@kanome_tsuta

一番上の写真:山本高裕