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相手の心を開くために私ができること【華恵さんインタビュー】(後半)

相手の心を開くために私ができること【華恵さんインタビュー】(後半)

さまざまな分野で活躍する方々に「学び」の体験をうかがうインタビュー「伝えるということ」。前回に引き続き、小学生のころからモデルやエッセイストとして活躍し、テレビやラジオで大活躍の華恵さんにご登場いただき、人との出会いや、コミュニケーション、英語勉強法についてお話しいただきます。

華恵(はなえ)

エッセイスト/女優/ラジオパーソナリティ。TBS『世界ふしぎ発見!』にミステリーハンターとして出演など、大ブレイク中。アメリカで生まれ、6歳から日本に住む。10歳からファッション誌でモデルとして活動。小学6年生でエッセイ『小学生日記』(プレヴィジョン)を出版、中学生、高校生で多数のエッセイを出版する、多才なアーティスト。

華恵オフィシャルサイト|ORIHIME
華恵 | アーティスト マネジメント | テレビマンユニオン | TV MAN UNION
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私の生き方を変えた、ドキュメンタリーの仕事

私の生き方を変えた、ドキュメンタリーの仕事

22歳から25歳までハンセン病のドキュメンタリー「ハンセン病の現場にレンズを向けて」のレポーターをしていました。公益財団法人日本財団の笹川陽平会長が行っている、ハンセン病は治るという知識を普及するためのさまざまな活動に密着するドキュメンタリー番組です。

笹川陽平会長は、海外のハンセン病患者が隔離されている所へ行って、薬を届けたり、視察したり、政府に指導していました。私はリポーターとスタッフの両方の役割で参加しました。用意された原稿はなく、自分のできることを探せというタスクがあり、そういった何を模索すればいいのか分からないでいたロケで、自分が変わっていったことがありました。

2014年春から2016年秋までの約2年半の間に、何回もロケに行っているのですが、当初は仕上がりを見ると、私が現地でインタビューをした収録場面が1分も使われていないことがほとんどでした。

インドだのブラジルだのあちこち行って、さまざまな人たちと会って、インタビューをたくさん撮ったのに、なんで使ってもらえないんだろう、なんで現場に行って話を聞くだけで終わるんだろうって思うことが多々あったんです。

そんなある日、同行したスタッフから、インタビューする相手との向き合い方について、厳しい指導を受けました。

「質問するときに覚悟をもって質問をしてるのか」

「自分はなぜその質問をしているのかを考えて」 

相手の方に何を質問すればいいのかとか、押さえておくべきポイントなどは考えていたのですが、大事なことは他にあったのです。

人との出会いによって、それまでの自分と何かが変わる

ハンセン病を患った方やその家族の方の体験は大変痛ましいものでした。例えば、隔離施設に入りたくないため、ずっと村にいたら家族が惨殺されてしまった話など、すごく悲惨な過去の体験を聞くことがありました。

インタビューに答える方が泣き出したり、怒り出したりすることがあるのですが、その方の感情の変化に、聞き手の私が動揺してしまうと、その方は話せなくなってしまうのです。ですが、こちらに聞く覚悟があると、相手の方に初めて言語化する気持ちができて、気持ちが整理されていくということが分かってきました。

あるとき、相手の方が涙したときに、私が「泣かせてしまって、ごめんなさい」とフォローを入れようとしたら、スタッフに「待て」と後ろからぐっと肩をつかまれました。ぐーっと我慢して待ちました。

そのとき、人の気持ちが引き出されるこの瞬間に、ちゃんと寄り添って、ちゃんと一緒にそれを感じようという覚悟ができたのです。人の気持ちの中に入っていくインタビューの奥深さをものすごく感じた現場でした。

以前は、映像に使ってもらえないと、「私は必要とされていない」と考えて落ち込みがちだったのですが、そもそも「必要とされてるから仕事が来た」などと思うのをやめました。「自分だからこそできた」ものを視聴者とかリスナーとか読者に提示したいという意識に変われたのは、ハンセン病の仕事がきっかけでした。

『世界ふしぎ発見!』のミステリーハンターのときも同じことが言えるのですが、インタビューの仕事を通して相手の方と本気で対話をしたら、その人と出会う前と後では、自分の中の何かが絶対変わっているはず。その人の言葉を自分の中にしっかりと残すことで、自分自身にも変化が起きるようになりました。 

この動画は、華恵さんが取材した「ハンセン病に出逢ったことは ハンセン病の現場にレンズを向けて vol.15」の動画です。

突然来る、英語が必要なときに備えて勉強しています

突然くる、英語が必要なときに備えて勉強しています

仕事では、英語を使う機会が突然やってくるので勉強は続けています。バイリンガルだからといっても、分からない単語もいっぱいありますし。

リスニング教材の『CNN ENGLISH EXPRESS』が気に入っています。月ごとにCNNが取り上げた英語のニュースをオーストラリア英語、インド英語、シンガポール英語とかいろいろな国の英語でリスニングできるんです。文字で確認できるので、分からない単語を書き出して語彙を増やしています。

仕事で急に、「英語でインタビューをやってくれますか?」とか、「海外行くんで、カメラの回っていないところで英語で交流深めてもらうことになるんだけど、大丈夫だよね」と言われることも。「8カ月前にそういうのあったな」と思うと、それが1カ月ずっと続くことも。英語が必要な仕事がいつ来るとも分からないので、日々勉強して備えています。それと、単行本を必ず何か読むとかしています。

英語で聞く海外のニュースは面白いです。日本のニュースだとあまり取り上げられないけれど、面白くて学べるニュースがたくさんあります。

インドの水不足はどうなってるんだ、とかアメリカは産休の制度が他の先進国と比べて整っていないんだ、とか。ときどき映画特集もあります。映画『アリー/ スター誕生』のレディ・ガガのインタビューが取り上げられた回もあって、何を語っているんだろうと興味を持って聞きました。

英語の勉強は、目的があると途端にすごく楽しくなると思います。好きな映画のせりふを全部知りたいとか、この歌が歌えるようになりたいとか、この国に行ってこの人にあってみたいとか。それに向けて「今日どれだけ近付けたかな」って感じながら続けられると楽しいです。

メディアの仕事を通して伝えたいこと

「今日最悪だな」とか、「もう人生やめちゃいたいな」と思っている人が、ふと元気になるきっかけになる何かを届けたくてメディアの仕事をしています。

ちょっといい一言を聞いたとか、ちょっと思わず笑っちゃったとか、何かのきっかけで、「あー、もうちょっと面白いことが世の中にあるかも」とか「もしかしたら今日面白いことに出会えるかも」と前向きになるような、何かをラジオや文章やテレビなどで発信していきたいです。

この動画は、華恵さんが2019年6月に『世界ふしぎ発見!』のミステリーハンターとして出演した番組のオフショット動画です。

華恵さん出演情報

◆TBS『世界ふしぎ発見!』のミステリーハンターとして出演。

◆『地球タクシー 』「金沢を走る」10月10日(木)13:00~13:50

◆「simple style ~オヒルノオト~」JFN<毎週月・火曜日担当  11:30~12:55

◆「渋谷のかきもの」 毎週月曜日 14:10~15:00  (毎月最終週はお休み)
  周波数:87.6MHz アプリ試聴可能 <渋谷のラジオ

◆「華恵の本と私の物語」 第3土曜日掲載 <毎日小学生新聞

 

写真:山本高裕
取材・構成:増尾美恵子