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助動詞のキャラ図鑑 ~mustは熱血! mayは優柔不断!~【1回読んだら忘れない中学英語】

助動詞のキャラ図鑑 ~mustは熱血! mayは優柔不断!~【1回読んだら忘れない中学英語】

英語を教えて早30年、癒やし系でいながら熱い指導が人気の久保聖一先生による英文法講義です。学校の授業とは全く違うアプローチで話題を呼んでいる『1回読んだら忘れない中学英語』(KADOKAWA)のエッセンスをぎゅっと詰め込んだ連載。今回は、文に一言加えるだけで表現力が一気に広がる助動詞のお話です。

1回読んだら忘れない中学英語

1回読んだら忘れない中学英語

  • 作者: 久保聖一
  • 出版社: KADOKAWA
  • 発売日: 2019/06/01
  • メディア: 単行本

助動詞というと、「〈助動詞+動詞〉の語順で使います。mustは『〜しなければならない』、mayは『〜かもしれない』と覚えましょう」といった解説を聞いたことがあるかもしれません。

でも、私に言わせれば、助動詞というのは、それぞれにもっと個性があって、1つの訳で固定して考えられるものではありません。そこで今回は助動詞を個性あふれるキャラクターにして説明していきますよ!

mustは熱血!

mustは、とにかく熱くて情熱的。元テニスプレーヤーで、今でもスポーツ界を盛り上げているあの方のイメージです。熱血キャラmustの口癖は「なんとしたって!」です。

mustの2大用法

①「気持ち」(なんとしたって)~しなければならない。
②「可能性」(なんとしたって)~に違いない。(95パーセントの確信度)

① We must win the game.
私たちはなんとしたってその試合に勝たなければならない。

② He must be sick in bed.
彼は病気で寝ているに違いない。

例えば、下の文を「熱血のmustのイメージ」で掘り下げていきましょう。親友があなたにパンケーキをおすすめするシーンを想像してください。

You must eat the pancake at the café!
△ あなたは、そのカフェのパンケーキを食べなくてはなりません!
◎ ぜひともそのカフェのパンケーキを食べてごらんよ!

学校で暗記する、〈must=「〜しなければならない」=義務〉に従って訳すと、△の訳のようになるでしょう。これだと重圧感があって何だか怖いです。

本当は、親友は強制的に食べさせたいのではなく「パンケーキがおいしかったから、なんとしたって君に食べてもらいたい!」という思いから発言しているのです。

mayは上から目線で優柔不断!

お次のmayは、なかなか「キャラが立った」助動詞。mayは何でももったいぶる、つまり仰々しく、ちょっと上から目線です。加えて、優柔不断でどっちつかずな面も・・・。

そんなmayの口癖は「まぁ・・・」。この中には、100パーセント許容するわけでも、拒絶するわけでもない…そんな気持ちが込められています。

mayの2大用法

①「気持ち」(まあ)~してもよろしい。~してもよかろう。
②「可能性」(まあ)~かもしれない。(50パーセントほどの確信度)

① You may go skiing next week.
来週スキーに行ってもよかろう。

② He may be sick in bed.
彼は病気で寝ているかもしれない

①の「よかろう」という訳から、少し上から目線の要素が感じられます。この場合のmayは、年長者が年下の人に許可を出すシーンなどで使われます。

shouldは、みんなの規範、優等生!

shouldは、クラスに1人はいる、お利口な優等生のイメージでとらえてください。優等生shouldの口癖は「当然!」です。

注意したいのは、優等生といってもガミガミ威圧的ではない点。あくまでのみんなの鏡となるタイプです。

shouldの2大用法

①「気持ち」(当然)~すべきだ。~したらいい。
②「可能性」(当然)~のはずだ。

① You should wash your hands before every meal.
事前には手を洗ったほうがいいよ。

② He should be sick in bed.
彼は病気で寝ているはずだ。

上の①は、「手を洗ってよ!」と上から目線で威圧しているのではなく、「(当然のことなので)〜したほうがいいよ」とうながしているのです。

willは意志が強い偉人

willは「確信があって強い志を持つ人」です。「きっと! 必ず!」と力強い言葉が似合います。

学校の授業では教えてもらわなかったかもしれませんが、本来、「willは願望を表す動詞」だったのです。それが助動詞になっても根底の意味が生き続けているのですね。

willの2大用法

①「気持ち」(きっと/必ず)~します。
②「可能性」(きっと/必ず)~だ(ろう)。

※ ①の意味で使われるのは、主に主語がIやweで「意志」で行う動詞が続くときや、Will you ~?のときなどです。それ以外は基本的に②を考えてください。

① I’ll do it.
私が必ずします。※ I willの短縮形がI’ll

② He will be sick in bed.
彼は病気できっと寝ているだろう。

ただし、willには上のように個人の意志が関係ない用法である「単純未来」というものも存在します。「〜になる」と意志に関係なく単純に未来になるので、こう呼ばれています。単純未来は、誕生日に年をとるイメージで理解しましょう。

I’ll be five next month.
私は来月5才になる。

canは勇気をくれるサポーター

最後に紹介するcanは、励まし上手なサポーターです。寄り添うコーチのようなイメージで、例えば英語ができない人に「やろうと思えばできるよ!」とポジティブに語りかけます。

canの2大用法

①「気持ち」~しえる。~しようと思えば~できる。
②「可能性」ありえる。~のこともある。

① You can do it!
君にはできるよ!

② He can be sick in bed.
彼は病気で寝ることもありえる。

オススメの本
1回読んだら忘れない中学英語

1回読んだら忘れない中学英語

  • 作者: 久保聖一
  • 出版社: KADOKAWA
  • 発売日: 2019/06/01
  • メディア: 単行本

久保聖一(くぼ せいいち)
筑波大学人文学類言語学科卒業。塾経営を通じて、また予備校や塾の講師として、30年以上にわたり英語教育に携わる。「ABC…のアルファベットは読めるけれど、makeなど英単語は発音できない」レベルの生徒を1年後には偏差値60の大学に合格させるなど、これまで多くの英語嫌いを英語好きに変えてきた。著書に『1回読んだら忘れない中学英語』(KADOKAWA)、『英語感覚が理屈でわかる英文法』(ベレ出版)、『中学3年間の英単語がイラストで覚えられる本』(KADOKAWA)などがある。
『1回読んだら忘れない中学英語』Twitter:https://twitter.com/chuugakueigo

記事構成:余田志保(つばめパブリッシング)
イラスト:田島ミノリ