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達人が教える、会話をスムーズに運ぶ「相づち」のコツ【爽快!イージー英会話表現】

達人が教える、会話をスムーズに運ぶ「相づち」のコツ【爽快!イージー英会話表現】

英語の会話をスムーズに運びたければ、まず習得したいのが「相づち」の打ち方です。英会話の達人、カン・アンドリュー・ハシモトさんに、その極意を教えていただきましょう。

What is “aizuchi”? 「相づち」って何?

みなさんは「相づち」について意識したことはありますか?

日本語の会話では相づちはとても多く使われます。多くの人が「はい」「ええ」「そうですか」「なるほど」など、相づちをたくさん口にしながら会話をしていることと思います。でも、相づちについて普段、特に意識して考えたことはない――そんな人がほとんどなのではないでしょうか。

実は日本語のこの「相づち」、英語圏から見ると(聞くと?)特殊なものに感じられます。英語版 Wikipedia には aizuchi という項目があります。また日本語を学習する人たちのためのサイト lingualift では相づちについて解説し、最後には相づちの練習方法も紹介しているページが存在します。

Are you listening to me? The Japanese art of aizuchi

少し紹介しますね。

... Linguists call these backchannel responses and they’re used in all languages. But in Japanese, they’re absolutely relentless. ... Studies show that Japanese listeners interject with aizuchi two or three times as often as English speakers do. That's a lot of uh-huhs and oh yeahs.
言語学者はそれを相づち(backchannel responses)と呼ぶのだが、それは全ての言語において存在する。しかし日本語では相づちは絶え間なく続く。(中略)研究によると、日本語では英語話者が使う2倍から3倍の量の相づちが会話に挟み込まれる。会話に大量の uh-huh や oh yeah が入ってくるのだ。

実際、英語圏の人にとって、日本人の相づちはとても数が多く、さらに延々と続くように感じるものです。また、話している途中に入ってくるので、発言を遮られているような気になる人も多いのです。

英語圏の「相づち」はどんな感じ?

近所に犬の散歩中に知り合ったカナダ人の友人がいます。彼には日本人のパートナーがいて、彼はその人をとても尊敬しています。二人は愛のある穏やかな暮らしを送っているのですが、それでも友人はパートナーにはどうしても許容できない癖がある、と時々口にします。

Annoying habit(気に障る癖)と友人が言うのはまさにそれ、パートナーの相づち。“Yes, yes.”とか“Uh-huh.”といった言葉が自分の発言中にたくさん挟み込まれる、これにとてもイライラすると言うのです。I AM talking. Let me finish.(僕が今話しているんだ、最後まで話させてくれ)と叫びたくなる、と。

パートナーが英語でのコミュニケーションに付き合ってくれるだけ優しいとも思いますが、でも僕には友人の気持ちがよく分かります。

日本人が英語圏の人の話し方に合わせるべきだと言いたいのではありません。ただ英語で話すときには英語圏の人たちの話し方や感じ方を知っておくのは悪いことではないと思います。

日本人が会話の最中に頻繁に口を挟む、発言途中に挟む相づちが多すぎる、とは英語圏の人間が口を揃えて言うことです(interject〈差し込む〉や interrupt〈遮断する〉という語が使われます)。

英語圏ではコミュニケーションにおいて相手の立場を重要視します。話をしている最中に口を挟むのは相手の行為を妨害している、相手を尊重していない行為だと感じる人もいます。そう言うと大げさに感じますか。

英語圏にも相づちはもちろん存在します。言い方はカンタンです。発言の途中で口を挟まない、少なくとも文の最後まで聞いてから言えばいい、それだけです。

代表的な英語の相づちを挙げてみます。

Yeah. / Yes.(そうだね)

最も一般的な相づちです。casual な場面では Yeah. を formal な場面では Yes. を使いましょう。ただし、否定文に続くときには注意が必要です。

“You don’t know, do you?”(君それ知らないよね?)のような発言の後に Yes. と言うと、発言を肯定するのではなく、「そんなことない、知ってるよ」と否定するように聞こえます。状況によって、次に紹介する Right. とうまく使い分けることができるといいですね。

Right. < True. < Exactly.(その通り<ホントだね<確かに)

同意をするときの言葉です。この3つの中では Right. が一番軽いニュアンスです。

Right は Yes. のように否定文に返すときの注意は不要ですから使いやすいかもしれません。強く同意するなら Absolutely. とか Definitely. といった表現もあります。

Uh huh.(そう、そう)

2語目の huh の語尾を上げて発音します。会話を促すようなニュアンスを持ちます。日本の人が癖でどうしても発言中に相づちを多く挟んでしまうというなら、これを使えば interrupt されている印象は少ないはずです。

Probably. / Maybe so. / Could be.(たぶんね、そうかもね)

相手の発言に100パーセントの同意でもなく、その内容に確信を持てないときにはこんな表現が使われます。言い方によっては多用するとちょっとイヤな感じに聞こえることもあるかもしれません。

“Oh, really?”の正しい使い方

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ところで先に挙げたサイト lingualift には日本人の相づちでは言葉が本来の意味と異なって使われる、といった記述もあります。

The most common aizuchi words are hai, un and ee. Hai is the most polite and is used when you're talking to someone of higher status. Un and ee are more casual. Although we all learn on page one of our Japanese textbooks that hai means yes, it doesn’t mean you’re agreeing. It just means that you’re listening. This can cause serious confusion when Westerners and Japanese communicate ...
最も一般的な相づちは「はい」「うん」「ええ」だが、そのうち「はい」が最も上品な言い方だ。(中略)私達はみな日本語の教科書の1ページ目で「はい」は yes という意味だと習うが、相づちで使われるときそれは同意を意味しない。ただ「話を聞いている」という意味でしかない。これが西洋人と日本人との会話の中で重大な誤解の原因となる(以下略)

Sou desu ne and sou desu ka are aizuchi phrases that mean something like, ‘Oh, really?’ But these are a soft ‘Oh, really.’ You’re not expressing disbelief but just saying something along the lines of, ‘That’s interesting.’ Sou desu ka in particular sounds like an expression of disbelief, but as aizuchi it isn’t.
「そうですね」「そうですか」は“Oh, really?”のような意味の相づちだが、これらはソフトな“Oh, really.”なのだ。これらは不信や疑念を表しているのではなく“That’s interesting.”(それって面白いね)くらいの意味だ。「そうですか」は特に疑念を表す表現だが、相づちで使われるときは別の意味になる。

これは日本語学習者にとって多くのヒントをくれるサイトで僕は大好きなのですが、この部分は日本人の英語学習者にも相づちを考えるきっかけになると思うのです。

知り合いに “Oh, really?” を多用する日本人がいます。「あ、ホント」くらいの意味で使っているのだと思うのですが、英語になると「え、そうなの?」のように聞こえます。何度も言われると何だか信用されていないみたいな違和感が残ります。

相づちの場合、日本語から英語の直訳も少し意味がずれてくる場合があるのかもしれませんね。

日本語で話すときにはたくさん相づちを言う、英語の場合は相手の発言が終わるまでは遮らない。そんなことをお互いに意識をしながらコミュニケーションを楽しめると素敵です。

文化ってみんな違ってみんなイイはず。お互いの文化を尊重しながら会話を楽しみましょう。

カン・アンドリュー・ハシモトさん監修のアプリ Talking Marathon

「話す」ためのトレーニングができるアプリも登場。 ぜひお試しください!

英語を聞けば話の内容は分かるのに、自分がしゃべるとなるとなかなか言葉にならない、そんな人、多いのではないでしょうか。 話さなければ上達しないことは分かっているけど、英語を話す相手もいないし・・・という人にぴったりのアプリです! Talking Marathon! (僕が監修をしています)

スマホ相手なので予約も通学も必要なく英会話のトレーニングができます。フレーズはアルクのキクタンシリーズがベースとなって制作されています。

talkingmarathon.com

カン・アンドリュー・ハシモト

カン・アンドリュー・ハシモト
アメリカ合衆国ウィスコンシン州出身。教育・教養に関する音声・映像コンテンツ制作を手がける株式会社ジェイルハウス・ミュージック代表取締役。英語・日本語のバイリンガル。公益財団法人日本英語検定協会、文部科学省、法務省などの教育用映像(日本語版・英語版)の制作を多数担当する。また、作詞・作曲家として、NHK「みんなのうた」「おかあさんといっしょ」やCMに楽曲を提供している。9作目となる著作『外国人に「What?」と言わせない発音メソッド』(池田書店)が発売中。