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英語力が上達しないのはなぜ? 5つの原因と解決法

英語力が上達しないのはなぜ? 5つの原因と解決法

3分あれば、学べることがたくさんあります!TOEIC®対策特化型スクール『トイグル』代表の田邉竜彦(たなべ たつひこ)さんに、3分で英語の上達法を教えていただく連載が始まります。1回目の今回は、英語が上達しない5つの原因と、その解決方法を教えていただきます。

こんにちは。トイグルの田邉竜彦です。英語学習に伸び悩みを感じる方は、少なくありません。英会話や資格試験の勉強をしていて、次のように感じることはありませんか?

  • 英会話教室に通っているが、なかなか話せるようにならない。
  • TOEIC®試験の学習をしているが、スコアが上がらない。
  • 日々の学習が同じ作業の繰り返しで、次に何をすればいいか分からない。

この記事では、現役英語教師の筆者が、英語上達に伸び悩む5つの原因とその対処法について紹介します。新しい勉強法をすぐにでも実践できるようになるでしょう。

原因1: 英文法の学習が不足している

文法は英語を上達させるために必要不可欠な能力です。文法はリスニングやリーディングのようなインプットはもちろん、スピーキングやライティングのようなアウトプットの基礎にもなります。

文法が学習に生きる例として、英会話を考えてみましょう。会話を始めた初期段階は、「私の名前は〇〇です」のような「フレーズ」を中心とした練習法で問題ありません。

しかし、フレーズによる定型表現に慣れてきたら、次はより複雑な文を作る段階です。例えば、「私は貿易関連企業に勤めていたけれど、社会人留学を目指していったん退職しました」と言う場合、フレーズだけでは文を作れませんね。

ここで役に立つのが文法です。文法を使って文を組み立てれば、出来事や感情をその都度自分の視点で表現できます。このとき初めて、「英語が話せるようになった」と実感できるでしょう。

文法と言っても、いわゆる受験英語のような、用法の暗記は必要ありません。大切なのは文法が生み出す「意味」を理解することです。書店には「会話のための英文法」といった本が出ているので、気になった文法書を1冊買ってみましょう。英語の世界観が変わりますよ。

おすすめ

『一億人の英文法』は「会話のための英文法」がテーマの文法書です。

一億人の英文法 ――すべての日本人に贈る「話すため」の英文法(東進ブックス)

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『マーフィーのケンブリッジ英文法 初級編』は世界的ベストセラーの文法問題集です。

マーフィーのケンブリッジ英文法(初級編)第3版 (Basic Grammar in Use)

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  • 作者: Raymond Murphy,William R. Smalzer (執筆協力),渡辺雅仁(翻訳),田島祐規子(翻訳),William R. Smalzer (執筆協力);渡辺雅仁(翻訳);田島祐規子(翻訳)
  • 出版社/メーカー: Cambridge University Press
  • 発売日: 2016/10/01
  • メディア: ペーパーバック
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原因2: 発音の練習をしていない

日本人学習者が忘れがちなのが発音です。日本語と英語は音の仕組みが大きく異なるので、発音は英語を上達させる上で避けて通れません。

発音を練習するメリットは2つあります。1つ目は英語のコミュニケーション能力が向上する点です。発音が良ければ「この人とは話しやすいな」と思われるので、相手との心的距離もグッと縮まります。

2つ目はリスニングの聞き取りが良くなる点です。発音を練習すると音の識別能力が上がるので、英語をそれほど早口に感じなくなったり、音のつながりを理解できるようになります。

英語の発音は「ネイティブ並」にうまくなる必要はありません。大人になってから英語を始めれば、どんなに練習しても日本語訛りは残ります。相手に不快感を与えない程度の発音ができれば十分と考えましょう。

発音に関しては市販の教材に優れたものがたくさんありますし、動画共有サイトにも上級者の練習法が公開されています。まずは声に出して練習してみましょう。一気に英語らしく話せるようになりますよ。

おすすめ

『英語耳』は発音練習本のベストセラー。

英語耳[改訂・新CD版] 発音ができるとリスニングができる

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『英語喉』著者のYouTubeチャンネル。『英語耳』と『英語喉』は発音に対する考え方が異なりますが、どちらも参考になると思います。

www.youtube.com

原因3: 長文読解の量が不足している

英語が上達しないと感じる場合、読んでいる英文の量が少ないのかもしれません。短い英文を正確に読み込む力も大切ですが、英語力をブレイクスルーさせるには、たくさんの英文に触れる訓練も必要です。

読解量を増やす方法に「多読」があります。多読は文字通り多くの英文を読む勉強法です。初めは、学習者向けに難易度の調整された「多読用教材」を使うとよいでしょう。慣れてきたら、洋書にチャレンジしても構いません。

多読はリーディングだけでなく、リスニングや会話にも有効です。私個人の経験ですが、英語上達に悩んでいた頃、1冊の洋書を読み切ったら、英語の理解度が格段に上がったことがあります。多読は一押しの勉強法です。

おすすめ

学習者向けの多読教材。制限された語彙で読めるので、多読が初めての方向けです。

ジャパン FAQ Japan FAQ (ラダーシリーズ Level 4)

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『ブルーオーシャン戦略』の邦題で知られているマーケティングの教科書。ネイティブ向けですが英語は分かりやすいので、初めての洋書におすすめです。

Blue Ocean Strategy, Expanded Edition: How to Create Uncontested Market Space and Make the Competition Irrelevant

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原因4: 生の英語に触れていない

日本国内で学習をしていると、英語を読み聞きする対象が、どうしても学習者用の教材に偏りがちです。市販の教材はどれも良質ですが、分かりやすさを重視するあまり、内容が不自然だったり、発音が人工的なことがあります。

もし、教材を使った学習に慣れたら、生の英語を聞く機会を作りましょう。映画やドラマはもちろん、インターネットの動画投稿サイトを使えば、日本にいながら本物の英語に触れられます。

私のおすすめは大学の講義です。海外の有名大学は講義の動画を公開しているところが多いので、ぜひ見てみてください。留学したような気分になれますよ。

おすすめ

米国スタンフォード大学の YouTube チャンネル。講義だけでなくスピーチもあるので面白いです。

www.youtube.com英国オックスフォード大学。イギリス英語を学ぶならこちらがおすすめ。

www.youtube.com

原因5: 特定の偏った方法で勉強している

長期にわたって学習をしても成果が出ない場合、特定の偏った勉強法に固執しているケースがあります。

例えば、TOEIC®試験でスコアを上げるには、単語、文法、リスニング、リーディング、本番対策など、総合的な学習が必要です。「音読だけ」とか「模試だけ」といった学習は、たとえ初級レベルのスコアを目指すにしても、最善の方法とは言えません。

勉強法を変化させるには、定期的な「学習の棚卸し」が必要です。英語を学ぶ目的は何か、現在の苦手分野は何か、目標達成に対してすべきことは何か。悩んだときはこれらを紙に書き出し、整理するとよいでしょう。

学習課題があることは、上達の「伸びしろ」がある証拠です。特定の方法にこだわらず、さまざまな勉強法を試してみてください。気が付いたときには、はるかに飛躍した英語力を身に付けているはずです。

まとめ

この記事では、英語が上達しない際に見られる5つの原因と、その解決策を紹介してきました。

内容をまとめると次のようになります。

原因1 英文法の学習が不足している 気になった文法書を1冊読んでみる
原因2 発音の練習をしていない 音声教材や動画サイトからのお手本の真似をして口に出す
原因3 長文読解の量が不足している 初心者向けの多読教材を読んでみる
原因4 生の英語に触れていない 動画サイトで大学の講義を聞いてみる
原因5 特定の偏った方法で勉強している 学習の目的、苦手分野、するべきこと、を書き出す

複数の原因該当する場合、まずはもっとも重要と思われるものから解決していきましょう。「現状把握改善」を繰り返すこと、これが英語を上達させるもっとも確実な方法です。Good luck!

この記事の詳細はトイグルのウェブサイトでご覧いただけます。

次回もお楽しみに!

田邉竜彦(たなべ たつひこ

田邉竜彦(たなべ たつひこ)

英語教師。月間40万人に読まれる英語学習メディア『トイグル』を運営。TOEIC®対策特化型スクール『トイグル』代表。マンツーマン講座とセミナーで社会人を中心に200名以上の英語学習をサポート。英ストラスクライド大学大学院経営学修士(MBA)、英ウォリック大学大学院英語教授法修士。

トイグル: https://toiguru.jp/

編集:増尾美恵子