難英単語を攻略せよ!洋書や英字新聞とがっつりタッグの勉強法

GOTCHA!でおなじみ、HUMMER こと濱崎潤之輔さんの連載5回目!英語を勉強中で「曖昧なアドバイスではなく、確実に効果が出る勉強の仕方を教えてほしい」とお悩みの方へ、HUMMER さんがプロレス技を決めるようにビシッと効果の出る、英語の最強戦術を伝授します。今回のお悩みは「 雑誌や英字新聞をすらすらと読むための、難しい単語の覚え方を知りたい 」です。

難しい単語を覚えるおすすめの方法は?

英語中級レベルの20代の会社員です。

最近ようやく英語の読み物を楽しめるようになってきました。でも、雑誌や英字新聞などになると急に難しくなり、辞書が手放せません。ストレスなく読むためにも難しい単語を覚えたいのですが、おすすめの方法はありませんか。

難しい単語は文脈の中で意味や使われ方を含めて覚える

洋書や英字新聞、雑誌などを読みこなすためには、 「難単語」は避けては通れません よね。英語を使いこなすには、最終的には単語や熟語をどれくらい覚えているか、また使いこなせるかが勝負となってきます。

しかし、英会話の中級レベルだとまだまだ知らない単語が多いはず。分野や内容によりますが、上級者でも知らない単語に出合わずに新聞や雑誌を読めることはまずありえません。やはり知らない単語が出てくるたびに、一つずつ確認して覚えていく必要があります。むしろ、文章の中で一つ、二つ知らない単語が出てきたら、それは覚えるチャンスと捉えましょう。

一つ一つ難単語が出てくる度にそれを覚えるというのは、非効率に思えるかもしれませんが、あえて単語帳などで「まとめて覚える」ことはおすすめしません。なぜなら、難しい単語は往々にして他の言葉とひもづけられていない「離れ小島」のようなものだからです。 単体で覚えようとしてもなかなか難しい のです。

知らない英単語でも推測読みで意味を理解

私は以前、何巻もあるファンタジー小説のシリーズものを読む必要があったのですが、最初の頃はかなり知らない単語がありました。でも、意味を調べながら読み進めるうちに、 最初は難しいと感じていたいくつかの表現に何度も出合う ことになり、最終的にはそれらをいつの間にか覚えてしまったのです。1巻目を読んでいるときにかかっていたブレーキが外れ、3巻目の時はかなり楽に読み進めることができるようになりました。ちょっと極端な例ですが。

たとえば、一般的に医療系の単語は、覚えにくいと言われています。日本語でも難しいですよね。しかし、専門的な用語でも、前後の文脈と関連付けて覚えるとかなり覚えやすくなります。

文脈で覚えるのは、基礎の英単語をマスターしてから

単語を覚えるのは基本的には文脈の中で、と言いつつも、初中級レベルの人がこの方法でいきなり難しい単語を覚えようとしても難しいでしょう。 そもそも 1文に分からない単語がたくさん出てくると、それだけでもうんざりするもの。何事も基礎が大切で、簡単な単語を覚えた後に難しい単語を学ぶ方が学習効果は高いです。

ということは、やはり「誰もが知っておくべきレベル」の単語から順番に覚えていくことが得策と言えます。 新聞や雑誌をネイティブと同じように読みこなせるレベルに必要な単語数は、12000語 と言われていますが、その中から「出る回数の多いもの」の順に覚えていくのがよいと思います。

手順 !">難英単語の覚え方・3つの 手順

ステップ1

まず第一ステップとして、今回ご紹介いただいた方の中級者レベル、 大学入試レベルの4000語 くらいまでは、単語帳で例文を丸ごと覚えるくらいが理想的です。例文で覚えると記憶に残りやすくなるだけでなく、反対語や慣用表現、コロケーションなどもまとめて覚えることができます。

ステップ2

ステップ1をクリアしたら、基礎的な単語に加え、さらに語彙数を増やしていきます。この際、必要なのは「使えないと困るレベル」か「知っておけば十分なレベル」かを 判断 しながら身に付けていくことです。

たとえば、日本人の多くが薔薇(ばら)を読めますし、意味も知っていますが、正しく書ける人は 少ない ですよね。もちろん単語すべてを使えるようになるのが理想的ですが、意味だけ知っているレベルで十分な単語なら、文脈の中から意味を覚えていれば十分。知っているレベルの語が 12000語 あれば、雑誌も英字新聞もかなり楽に読めるようになっていくでしょう。

ステップ3

さらに、自分で文章を書くなど「使えるレベル」になる必要がある単語なら、文章中でさらっと意味を覚えるだけでなく、きちんと辞書を引いて単語としての正確な情報をインプットしましょう。

ベーシックな辞書だけでなく、専門分野の用語辞典や時事関連の辞書など、用途に応じた辞書を活用すると、さらに理解が深まります。

HUMMERさんの本

濱崎流 TOEIC(R) L&Rテストの鍛え方 英語は格闘技 GOTCHA!新書 (アルク ソクデジBOOKS)
濱崎 潤之輔 「HUMMER」の愛称で知られる、TOEIC界のカリスマ講師。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。大学や企業でTOEICテスト対策研修講師を務める。これまでにTOEIC(R) L&Rテスト990点を60回以上獲得。TOEIC(R) L&Rテストのセミナーなども積極的に行っている。著書に『 TOEIC L&Rテスト990点攻略 』(旺文社)『 TOEIC(R)L&Rテスト 本番そのまま プラチナボキャブラリー 』(ジャパンタイムズ)など多数。公式Twitterアカウントは こちら
語り:濱崎 潤之輔取材:伊藤真美

濵﨑潤之輔さんの新刊!『観光客を助ける英会話』

困っている外国人観光客を手助けしよう!

困っている外国人観光客を手助けするためのシンプル英語を学ぶ本です。街中や観光地で、外国人が困っているらしい姿を見かけたことはないでしょうか。たとえば、道に迷って目的地にたどり着けない、駅構内で乗るべき電車が分からない、飲食店で日本語のメニューしか用意されておらず注文できない、など。そんな場面で、なんとか力になりたい、と思ったことがある方は少なくないはず。本書はそんな方々が対象読者です。

●英語に苦手意識があっても大丈夫

本書は、英語に苦手意識がある方、学生時代に学んで以降、ずっと英語から離れていた方などを想定して、そうした方々が無理なく使えるように、1つの文のワード数はできるだけ少なくしました。シンプル英語だから、英語が初級レベルでも学びやすく、そして忘れにくいです。

●40場面、240フレーズを収録

外国人観光客と比較的多く遭遇するであろう、駅、観光スポット、小売店、飲食店などの代表的な40場面を選び、計240のフレーズと、そのフレーズを使った対話例を収録しています。たとえば以下のようなフレーズです。

「途中まで一緒に行きましょう。」
「観光案内所で無料Wi-Fiを使えます。」
「スマホにQR コードを表示させてください。」
「食物アレルギーはありますか。」

1人ですべてを解決できなくても、一次的な対応をする場合に使える表現や、英語ができる人につないであげる際に使える表現も収録しています。付属音声で練習して、実際に街中で使ってみましょう。

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2024 04
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