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プロの英語ナレーターが実践する「発音がきれい」と言われるコツ7つ

プロの英語ナレーターが教えます!「発音がきれい」と言われる練習法

※写真は女優でプロのナレーターの宮本和歌子さんです。

英語をカッコよくしゃべれるようになりたい!帰国子女じゃなくても、留学経験がなくても、英語に自信が持てるようになりたい!そんな夢がかなう学習法ってあるの?女優でプロのナレーターの宮本和歌子さんに、2回にわたって英語上達法を教えていただきます。

こんにちは、宮本和歌子です。大学卒業後、中学・高校の英語教員を経て、現在は舞台を中心に女優として活動しています。以前、NHKワールドの番組に出演し、同時に番組のナレーションも担当させていただきました。NHKワールドは海外向けの放送局なので、番組はすべて英語です。そのような番組に、私のような帰国子女でもなく、海外居住経験もなく、ただただ日本で英語を勉強してきただけの人間が、どうしてナレーションまで担当することになったのか、を書いていきたいと思います。

この練習で「帰国子女ですか?」と聞かれる英語に!

私の英語を聞いた方からはよく「帰国子女ですか?」とか「発音がきれいですね」とか言われます。日本にいながら、どのように練習をしてきたのか、お話ししたいと思います。

テキストの音声を聞いて、そっくりに言う練習は効果的

文として英語らしく読むには、ネイティブスピーカーが読んだものを何度も聞いて同じように読んでみる、ということを繰り返すのが一番だと思います。それを繰り返すうちに、名詞、動詞は強く読む、それ以外は弱く読む、といった強弱や、どんなところをつないで読むのか、といったことが身に付いてきます。私の場合は、テキストとその音声 CD がセットになっている教材を聞いて、ここを強く読む、ここはつながる、というのをテキストに書き込んで、その通りにできるまで練習していました。

初めは音声と自分の発音が似ていなくても、繰り返すうちに、その差を埋める方法を体得していました。

テキストの音声に自分の発音を近づけるコツ

まずは、分かりやすい例文を見てみましょう。

①He jumped into the water with a splash.

 彼はしぶきを上げて水の中に入った。

コツ1:単語の最後には母音を入れて発音しない

私の場合、 splash がうまく発音できませんでした。/spl /と子音が3つも続いているので、唇と舌が忙しいんですよね。また、次のように気を付けることがたくさんあります。

  • /s/で母音を入れないように気を付ける(息だけ)
  • /p/はきちんと唇を閉じる
  • /l/は舌の先を上の歯の裏にくっ付ける

 

それから、最大のポイントは唯一の母音の「a」の発音です。「ア」と「エ」の中間音という日本語にはない、「あれ」です。apple とか ant で使う、あれです。

そして、最後の「sh」も大変ですね。そもそも日本語は子音で終わるということがほとんどないので、どうしても「シュ」と母音を入れて発音しがちなんですよね。そこで、母音を入れずに「sh」で終えるために、簡単な単語  wash、dish、wish などで練習してみます。その後、改めてsplash の練習をしてみます。真ん中の母音を大げさに強調しながら、10回発音すると口が慣れてきて、スムーズに言えるようになってきますよ。

コツ2:発音するときの変顔を楽しもう!

日本語だと口や顔を動かす発音はあまりないので、英語の発音に慣れるまでは大げさに練習します。最初はとにかく恥ずかしがらずに、大げさに口を動かして変顔になるぐらいやってみるといいと思います。

  • 「ア」と「エ」を同時に発音するようにして、顔を思いっきり動かして発音してみる
  • water の/w/は、思いっきり口をとんがらせて、すぼませる

恥ずかしがったり、面倒がったりしないで、何度もやっていくうちに、そこまで口や顔を動かさずに自然にできるようになりますよ。

コツ3:英文に記号をメモしよう

文全体を読む場合、jumped、water、splash の3つが強く読まれているのに気付くと思います。そこで、その3つに強勢(強く読む)を表す記号を書き込みます。

また、with a の with と a がつながっていることにも気付くと思います。そこで、 th が a につながっていることが分かるように印を入れます

  • 強く読む単語を〇で囲む
  • 弱く読む単語をカッコで囲む
  • つながる単語と単語は、下に線を書く
コツ4:発音記号は必ずチェック

ネイティブのような発音、言い方を習得する方法として、まず、一つ一つの単語を正しく発音する練習をすることが大切です。発音記号を調べて、それを正しく理解した上で、何度も発音してみるということをします。今は実際に音声で聞くことも簡単にできますが、発音記号の方が、頭で理解した上で発音を認識できるので、単語ごとの発音に関しては私は発音記号派です。

②The atmosphere in class was a little awkward.
       [ǽtməsfìər]                                    [ɔ́ːkwərd]

というように、分からない単語は、発音記号を書いていました。

コツ5:実は発音よりも強勢が重要

発音以上に重要ではないかと思うのは、強勢です。細かい発音が多少間違っていても通じるとは思いますが、強く発音する場所が違っていたら理解されないことがあります。ですから、新しい単語を覚えるときは、強勢と発音記号をチェックして、発音しながら覚えます。

③I could relate to his circumstances because I had this in common.

    [riléit ]           [sə́ːrkəmstæ̀ns]                                    [kɑ́mən]

単語を調べると、必ず発音記号とともに、強勢記号が付いています。強勢記号を単語に書き込んでいくといいと思います。また、座って発音練習し、強勢があるところでは立ち上がって発音する練習法がおすすめですよ。体を動かして覚えると忘れにくいのです。ぜひ、試してくださいね。

コツ6:10回繰り返せばお手本がなくても自分で読めるようになる

正しく単語を発音できていない状態で、文を何度練習しても意味がないので、最初は単語レベルの練習をします。それができたら、文を5~6回読んでみると口が慣れてくるのを感じられると思います。10回読めば、自分でも納得できる発音に近づきます。

私の場合、小学生のころ暗唱大会に参加する機会があって、そのころは1つの英文を100回ぐらい練習していたんじゃないかと思います。それを経験したおかげで、ほかの英文にも応用できるようになり、お手本がなくても読めるようになりました。 音読は子どものころから今でも続けている効果絶大な学習法です。

コツ7:「英語の発音を習うなら絶対にネイティブ」という考えを捨てよう!

子どものころに発音を習った先生は日本人でした。発音指導は日本人の先生の方が上手なのではないかと思います。

ネイティブの先生の音声をただ聞いているだけでは、その音をどうやって再現すればいいのか分からないときがあります。ある程度は練習して再現可能ですが、特に大人になってからの場合は難しいのではないかと思います。そんなとき、日本人の先生は口の形や舌の位置、息の使い方を日本語で丁寧に説明してくれました。

その後の中学、高校でも新しい単語を覚えるとき、正しい発音で発音しながら覚えていくということにつながっていきました

私も、中学や高校で指導した経験や、さまざまなところで英語を教える機会がありましたが、自分が苦労して発音を習得してきている分、人にも伝えることができます。日本人に発音をアドバイスしてもらうという方法も試してみてはいかがでしょう。

参考にしていた学習素材

中学生のころから毎日欠かさずNHK語学番組のラジオ講座を聞いていました。特に好きだったのは、遠山顕先生「英会話入門」(当時)です。NHKのラジオ番組は毎日同じ時間に放送され、しかも短時間なので、習慣化しやすく、無理なく続けられました。遠山顕先生のユーモアあふれるトーク、お人柄のおかげで毎日楽しく英語学習ができました。それから、NHKラジオの「基礎英語」から「実践ビジネス英語」まで一通りお世話になりました。

結局、大きな力になっているのは、毎日少しずつの積み重ねだったように思います。今思うと本当に学校の教科書は音読に適していると思います。教科書の音読はよくやっていました。単語を覚えるときも、ひたすら発音していましたし、黙々と勉強するというより、声に出して体で覚えるという感じでした。

大学受験のための長文読解でも特に苦労することなく、読めるようになっていました。音読をしていたおかげか、リスニング問題も苦手意識はありませんでした。次回は大学に入学してからのことを書きたいと思います。

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文:宮本和歌子
早稲田大学教育学部英語英文学科卒業後、中学・高校の英語科教員を経て、現在女優。2017年にはNHKワールド『Japan Railway Journal』に出演(ナレーションも担当)。2019年7月3日~7日、「狼少年」第10回記念公演(下北沢の「劇」小劇場)に出演予定。
公式Twitterアカウントは @wakako_miyamoto

写真:寺岡祥平

編集:増尾美恵子