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「シブ5時」福岡良子さんインタビュー:気象予報士がTOEIC 900点と通訳案内士を目指す理由

福岡良子さんインタビュー前編

NHK総合「ニュース シブ5時」で大きな眼鏡が印象的な気象キャスター、福岡良子さん。TwitterでTOEICや英語学習について毎日のようにつぶやき、「通訳案内士目指して勉強中」と宣言していらっしゃるのに興味を引かれ、GOTCHA!編集部が取材してきました。インタビュー前編をお届けします。

福岡良子(ふくおかりょうこ) :気象予報士、防災士。NHK総合「ニュース シブ5時」の気象キャスター。大学在学中に気象予報士の資格を取得し、テレビ出演の仕事を始める。卒業後は、放送局のサポート業務や地方局でのお天気キャスターを経験。とにかくアクティブな性格で、趣味は旅行にマラソン、マリンスポーツ、スノボなど。その他に、富士山登山経験は5回、一時はトライアスロンに挑戦したことも。全国各地へ足を運び、天気のネタを探すのが日常になっている。Twitter:@fukuoka_ryoko

人が行動するきっかけを作りたくて気象予報士に

テレビが子どものころから好きで、テレビ番組が行動するきっかけになることが多かったんです。そのため、今度は自分が、人が行動するきっかけを作りたいと思って、大学生のときの就職活動では、テレビ局やテレビ番組制作会社を受けました。制作サイドで働くことを希望していたのですが、全て落ちてしまったんです。

そんなとき、母が、気象予報士の資格を取ってテレビ番組に関わる道があるのではないかと提案してくれて、「手に職」にも魅力を感じ、大学4年生のときに気象予報士の資格の勉強を始めました。大学はいわゆる就職浪人をしてもう1年通い、その間に勉強をして資格を取得しました。

気象予報士の資格試験は理系の知識が要求されるものが多く、私は商学部で文系だったため、その点は大変でした。資格のスクールに通ったり、書籍で勉強したりしました。ただ、就職活動がうまくいかなかった時期に、勉強すれば必ず結果が出る資格の勉強はありがたかったです。勉強が希望の光に見えたんです。就職試験の面接は落ちた理由が分からないもの。そういう不毛な戦いに疲れていた時期だったので、確実に結果が出る勉強を頑張れました

「生もの」の気象情報を生放送で伝える醍醐味

仕事は、出社して、まずは気象の解析を行います。次に、その解析結果のポイントは何かを考えて、視聴者への見せ方、伝え方を決めます。

解析している間も「生もの」の気象は刻々と変化するので、予想とは降水量が違ってきたりします。その状況に合わせて、話す内容の構成を変えることも。直前に変更する必要が出てくることもありますが、大変な一方でそれが生放送の醍醐味(だいごみ)でもあり、やりがいを感じます。天気予報も今まさに起こっている「ニュース」なんですよね。

解析を終えてから、原稿書きやメイクをして、テレビに出演します。出演は、NHK総合「ニュース シブ5時」の17:30ごろから全国放送で3分、17:57から関東・甲信越向けに3分です。でも、緊急ニュースや前後のコーナーとの兼ね合いなどで「30秒短くして」と言われることもあれば反対に「長くして」と言われることもあります。

働き始めて最初に教わったのが、この「尺調整」をできるようになりなさいということでした。話す内容ももちろん大事ですが、生放送は尺調整が命です。そういう微調整が必要な仕事なんです。

人前で話すのはもともと得意ではありませんでした。だから、最初は本当にひどかったですね(笑)。よく出させてくれたなと思います。

最初は、いろんな番組の天気予報を見て、それを文字起こしして、どういう内容をどのくらいの長さの時間で話しているかを調べて、学んでいきました。天気予報の感覚をつかんでいった感じです。

天気予報にも番組ごとに個性がある

「天気予報」と言っても、番組ごとに求められる性質が大きく異なります。番組の個性や雰囲気に合わせた内容を伝える必要があるんです。例えば日中の情報番組なら、気象の他に洗濯情報や花粉情報、桜の開花予想といった柔らかめの情報を詳しく伝えることもあります。番組に応じて、気象予報士に求められる力も違ってくるわけです。

今、担当している「ニュース シブ5時」は、キャスター同士のかけ合いや楽しい雰囲気を伝えることにも重点を置いている番組です。

番組ごとに、使う筋肉がまるで違う感じですね。気象予報士をやっているうちにだんだんそういうことが分かってきました。

福岡良子さんインタビュー前編

通訳案内士の資格を取って日本の風土や文化を発信したい

通訳案内士は、日本の文化を世界に発信できる人だと思います。私にとって、そうなりたいと思ったきっかけは、番組内で月に1回放送している「りょうこのお天気旅行」というコーナーでした。

ロケでいろいろな場所へ行く中で、日本の自然の豊かさを感じるきっかけをたくさんもらいました。自然と気象の結び付きはとても深いですし、日本は国土の7割が山で、海に囲まれており、だからこそ育まれた自然や気象があります。各地には、その土地ならではの気象を生かして、自然とともに暮らしている方がたくさんいらっしゃいます。それで、気象をきっかけに、地理や歴史の面からも日本のことをもっと知りたいと思ったんです。実際に行くと、もっと知ればもっと面白いことがいっぱいあるんだろうなと思います。

例えば、雪深い地域では「雪下にんじん」が作られています。いろんな知恵をフル活用して栽培しているんですよね。他にも、雪室(ゆきむろ)で、夏場でも温度と湿度を一定に保って、お酒などを保管していたり。こういう景色は日本ならではなんだなと思って、日本にはまだ知らないことがたくさんあって、もっと知りたい、そしてそれを伝えたいと思うようになりました。

通訳案内士には英語も必要ですが、英語はずっとやらなくてはと思っていました。日本にいると日本語のニュースしか見聞きしませんし、このニュースは海外ではどう報道されているんだろうと思っても、英語で聞いたり読んだりできないと、海外ニュースに触れる気にはなれません。グローバルな時代に、日本語しかできないと、活動の範囲が限られてしまい、もったいないとは思っていました。ただ、これまでは英語学習に踏み出すきっかけがありませんでした。

でも、通訳案内士という資格を知って、地理も歴史も一般常識も英語も必要で、私が今欲しいと思っているものが全て含まれた資格だと思って、勉強のモチベーションとしてうってつけだと思いました。「いつか」を実際に形にするチャンスだと思ったんです。

2020年が間近なことも動機として大きかったです。2020年までに資格を取ろうという明確なゴールを設定できるので、去年、2018年に、本気で勉強を始めました。

通訳案内士試験のためにTOEIC 900点を目指す

英語による全国通訳案内士試験*1を受験する場合は、TOEIC(R) Listening & Reading Testの公開テストで900点以上を取得すると、外国語筆記試験(英語)が免除になります。

通訳案内士試験の英語の筆記試験は少し独特で難しそうなためと、TOEICはほぼ毎月行われていてチャンスが多くなるため、TOEICで900点を目指すことにしました。半年前(去年の10月)から毎回受験していて、Twitterでスコアを発表しています。

2019年の次の通訳案内士の試験を受験するための願書の受付は6月24日締め切りですので、5月実施のTOEICで900点以上を取れれば、ぎりぎり間に合います。今はもう4月に入っているので、めちゃくちゃ焦っています(笑)。

2018年4月に受けたときの結果は425点でした。その後、通訳案内士を目指すと決めてから初めて受けたのは10月で、670点。12月にも受けて、同じ670点。2019年1月に720点、3月に725点でした。あと2回の受験で900点以上を取る必要があります。

福岡良子さんインタビュー前編

福岡良子さんのインタビュー後編では、気象予報士として忙しく働く中でどのようにTOEICの勉強をしているか、通訳案内士の資格を取得して今後どんな活動をしていきたいかなどを伺っています。

▼インタビュー後編はこちら。

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編集:GOTCHA!編集部/写真:山本高裕(GOTCHA!編集部)