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「うろちょろ」「イチャイチャ」は英語でどう言う?擬容語を英語で表現してみよう

アンちゃんのオノマトペ英語VOL.6

日本に在住して18年。北九州市立大学准教授であり、言語学者でもあるアメリカ人のアンちゃんが、英語に訳しにくいオノマトペを題材に例文や英訳ポイントを紹介します。「あの日本語、英語でどう訳す?」いろいろな表現を一緒に考えてみましょう。

今日のテーマ「擬容語」のオノマトペ

オノマトペとは、「ドキドキ」「わくわく」など音や声、状態や動きなどを音で表した語のことです。この連載で、オノマトペは下の5つのカテゴリーに分けられるとお伝えしました。

  • 擬声語(動物と人間が出す音)
  • 擬音語(自然と物が出す音)
  • 擬態語(状態を表す音)
  • 擬容語(動きを表す音)
  • 擬情語(感情を表す音)

 

今回の記事で、このオノマトペの連載も最後になりました。正直、今まで書いた連載の中で、一番難しかったです!でも、一番日本語の勉強になったと思います。そして、改めてどれだけ言葉を習得することが難しいこともわかったバイ!

私は18年間日本に住んでいるから、日常生活には全然困りませんが、オノマトペをはじめ、わからない日本語はまだまだ山ほどあります。

この間テレビの仕事があって、担当の人から「~の原本(げんぽん)は後で大丈夫です!」とい書いてあるメールが来ました。それを読んだ私は、なぜか「『はらもと』さんが、後で大丈夫と言っている」と意味を取り違えて、「原本さんって誰?」と返事をしてしまいました(笑)。彼女も私も大爆笑やったバイ!

けれど、私は一生絶対に「原本」という単語を間違えることはないでしょう。

もう分かっていることばかりを勉強しても成長は少ない、そうやろう?やけん、自信がないことにもチャレンジしたら、アンちゃんと同じように、バリバリ勉強になるかも!

脱線しましたが、最後のオノマトペの勉強を始めよう!

1. うろちょろする(to wander off)

小さい子どもがいる親なら、多分一日中「うろちょろしないで!」と言っていると思います。これは英語で、

Stop wandering off!

と言います。

何年か前に、一時的にアメリカに住んでいたときに、日本から友達家族が遊びにきてくれたことがありました。日本では、小さい子どもがお店で母親と離れてうろちょろしているのを見かけることがあるけれど、アメリカでするとマジで危ない!アメリカに行く日本人の親には、片時も子どもと離れてはいけないということを知っておいてほしいです。

ちなみに、「うろうろする」は to wander around と言います。

2. こつこつ(steadily、untiringly)

日本人は、貯金が得意な民族だ!といつも思います。お金を無駄使いしないで、こつこつと貯めるのがバリうまい。

一方、多くのアメリカ人は貯金が下手で、お金持ちよりも借金持ちが多いです。なんでやろう?とよく思うけど、理由の1つに支払いの文化の違いがあると思います。アメリカはクレジットカードの社会やけん、お金がなくても「カードでとりあえず買う!」ということが多いです。

日本はもともと現金主義だから、欲しいものはお金を貯めてから買いますね。新車を現金一括で買う日本人がいることを知って、バリビックリした!アメリカではほとんど聞かんバイ!

この我慢する精神から、なんでもこつこつとすることが生まれると思います。英語で「こつこつ」と言いたかったら、untiringly (疲れずに)や steadily と言います。慣用句は、to plug away と言います。

例文を見てみよう。

彼の給料はそんなに高くないけど、こつこつとお金を貯めているから、近いうちに海外旅行に行ける。

His salary isn’t that high, but he is steadily saving up his money, so he should be able to take a trip abroad soon.

英語の勉強は難しいけど、こつこつと頑張っている。
Studying English is hard, but he is plugging away at it.

3. ぼんやりする(to daydream、to be in la-la land)

私の次女は、空想にふけることが大好きです。好きな音楽(最近は『The Greatest Showman』 がお気に入り)をかけながら、自分の世界に入ります。もし誰かが曲に合わせて歌おうもんなら、すごく怒ります。「私の世界に入ってくるな!」みたいな感じでバリかわいい(笑)。

自分の世界に入っていて、ぼんやりとどこかを眺めているような状態を英語で、to daydream と表せます。

もう1つの言い方は、to be in la-la land です。誰かと話そうとしたときに、相手がぼんやりとどこかに眺めている、そんなときに使えます。

彼女はいつも空想にふけっているから、勉強が全然進まない。

She is always daydreaming, so she can’t get any studying done.

彼は授業中、いつもどこかをぼんやりと眺めている。

He is always in la-la land during class.
He is always staring off into space during class.

4. イチャイチャする(doing PDA、mushy)

この素敵なオノマトペの親戚に「ベタベタ」するもあります。

日本はあまり人前でいちゃいちゃする文化がないから、見たくない人が多いと思いますが、外国では普通に見ます。

イチャイチャや、ベタベタすることは英語で、“PDA” と言います。“Public Display of Affection” の略で、直訳をすると「人前で愛情を見せること」になります。

ちなみに、“make love”  はイチャイチャくらいの意味では使わないので気を付けてね(笑)。相当エロい意味になるバイ。

例文を見てみよう。

日本では、あまりベタベタしているカップルを見ない。

You don’t see many couples doing PDA in Japan.

イチャイチャするな!

No PDA!

ベタベタしているカップルをマジ見たくないわ。

I have absolutely no interest in seeing couples hanging all over each other.
I don’t wanna see couples being mushy.

to hang all over each other もイチャイチャするという意味です。

5. お腹がぺこぺこ(hungry、starving)

全世界の子どもたちが、『はらぺこあおむし』という絵本を知っていると思いますが、英語の題名は知っていますか?『The Very Hungry Caterpillar』です。このタイトルは、very を使っていますが、カジュアルな英語なら、very より really や so をよく使います。

例えば、

I’m really hungry!
I’m so hungry!

お腹がぺこぺこで死にそうなときには、

I’m starving!

と言います。直訳すると「飢えている」です。

大げさに言いたい子どもたちはよく、I’m starving! とか、I’m starving to death! (おなかペコペコで死んじゃう!)と言ってきます(笑)。

もう1つの慣用句もあって、

I’m so hungry I could eat a horse.

という言い方もあります。「馬を食べられるくらいお腹が空いている!」という意味です。

関係ないけど、言いたい話があるバイ。私のアメリカの友達が日本に来たとき、私の日本の友達の家で料理をごちそうになりました。「お腹いっぱい」と言いたかったのに、ドヤ顔で「田舎おっぱい」と言ってしまった!ウケる!爆笑。

6. へとへと(be exhausted)

私は、最近忙しくて疲れているからこのオノマトペをよく使います。「へとへと」の響きがなぜか好き。「へとへとに疲れている」を英語で言いたいときは、

I’m exhausted.

I’m beat.

I’m worn out.

I’m whooped.

I’m dead tired.

I’m tired to death.

などと言います。例文を見てみましょう。

最近、残業が多くて、毎日へとへとだ。

These days I’m working a lot of overtime. I’m totally exhausted.

朝から晩まで動いていた。へとへとだ。

I was moving around all day long. I’m worn out.

赤ちゃんの夜泣きがひどくて、へとへとだ。

My baby cries all night. I’m dead tired.

7. ぐんぐん伸びる(to grow like a weed)

「子どもの背がぐんぐん伸びる」の英語で言うときに、慣用句が2つあります。

My child is growing like crazy.

My child is growing like a weed.

~like crazy は、「すごく」「とても」「必死に」みたいな意味です。

必死に勉強しています。

I’m studying like crazy.

バリバリ働きよる。

I’m working like crazy.

“weed” は「草」という意味です。草はバリ早く伸びるから背がぐんぐんと伸びる子どもの例えとして使います。

8. ばたばたする(running around crazy、crazy busy)

この時期にピッタリな「ばたばたする」は、英語に訳しにくいです。最近私も毎日ばたばたしているから、当てはまる英語があったらいいのにね!多分一番近いのは、running around crazy です。crazy busy もいいかも。

最近、仕事が立て込んでばたばたしている。

I’m crazy busy at work these days.
I’m running around crazy at work these days.

ごめんなさい、今ばたばたしているからあまり話せません。
Sorry, I’m really busy right now, so I can’t really talk.

ちなみに“running around like a chicken with its head cut off” という比ゆ表現もあります。長〜!ニワトリは頭が切り離されても、しばらく普通に走れるということから来ている表現で、「頭の切り落とされたニワトリのごとく走り回っている」という意味で使います。

仕事がマジ忙しい。バタバタしている。

Work is so busy. I feel like I am running around like a chicken with its head cut off.

さいごに

今回のオノマトペはどうでしたか?ばたばたしている中書いたけん、へとへとです(笑)。この連載をきっかけに、あなたが日本語と英語のオノマトペを好きになってくれたら、それはなによりもうれしいです。

次の連載も決まっとうけん!楽しみに待っとってね!

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アン・クレシーニ

文:アン・クレシーニ
アメリカ生まれ。福岡県宗像市に住み、北九州市立大学で和製英語と外来語について研究している。自身で発見した日本の面白いことを、博多弁と英語で綴るブログ「アンちゃんから見るニッポン」が人気。Facebookページ更新中!

編集:末次志帆