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英語の発音がきれいな人は、「母音」が正しく発音できる人

英語の発音がきれいな人は、「母音」が正しく発音できる人

英語は「母音」の発音が難しいと言われます。その母音の読み方のルールが分かれば、もっと会話や読み書きが楽になります。発音記号やフリガナに頼らずに英語が読めるようになる方法を、mpi松香フォニックス名誉会長の松香洋子さんに教えていただきます。

フォニックスって何?

皆さん、Phonics (フォニックス)をご存知ですか。発音と文字の関係を扱うルールのことで、日本語に訳すと「音声法」となります。言語の音声面だけを扱う「音声学」とは違って、英語の文字と音声との関係を、英語圏の子どもに分かるように開発された学習法です。

英語圏の子どもたちが、自分で聞いたり話したりできる英語を、読めるように書けるようにする実践的な学習法なのです。

英語の発音がうまくできない、文字はだいたい読めるが通じるように言えない、暗記した単語しか読めない、読めるけれど書けない――。多くの日本人が抱えるこんな悩みを解消することができる学習法がフォニックスなのです。

〇✖クイズ! 英語も日本語も、母音の数は5つってホント?

日本語には「あいうえお」の5つの母音がありますね。英語にも日本語と同じように母音の数は「a、e、i、o、u」の5つでしょうか。

クイズの答え

英語には少なくとも「15」の母音があると言われています。「a、e、i、o、u」の5つしかないと思っている方も多いのではないでしょうか。母音のうち、/a/、/e/、/i/、/o/、/u/と読む母音は短母音と呼ばれています。

/a/ = apple(リンゴ)
/e/ = egg(たまご)
/i/ = ink(インク)
/o/ = octopus(タコ)
/u/ = umbrella(傘)

他にも、長母音、二重母音、/r/の付いた母音などがあります。

長母音:wine (ワイン)、rain(雨)など

2つの母音文字が1組となっているときに、1番目の母音を名前読みし、2番目は読まない母音 


二重母音:book (本)など

2つの母音の組み合わせ文字が新しい1音になる母音


/r/の付いた母音:car(車)など

2つの母音がならんたときに新しい1音になる母音 

「短母音」の発音を歌でエクササイズしよう

5つの短母音の発音の仕方を歌で紹介します。もともとは、子どものために考案されたオーバーなバージョンですが、実際に指を口に添えてみると発音が分かりやすいんですよ。ぜひ、試してみてくださいね。

/a/  口を横に開いて、顎を下げて
/e/  口を横に開いて、指2本、にっこり(指2本を歯と歯の間に)
/i/  口を横に開いて、指一本、すまし顔(指1本を歯と歯の間に)
/o/  口を縦に開いて、指3本、大きく(指3本を歯と歯の間に)
/u/  顎をあげて、上を向いて、びっくりして 

「音の足し算」単語の真ん中にある母音でエクササイズ

「短母音の歌」はいかがでしたか?口の形を確認したところで、次は「子音+母音+子音」3文字でできた単語の真ん中にある母音に注目してみましょう。フォニックス学習の第1歩です。

アルファベットの音を意識して、ゆっくりと、はっきりと、丁寧に、音の足し算をするように単語を発音してみましょう。アルファベットの音は前回の記事を参考にしてください。

何度か繰り返して読んでみましょう。一つ一つの音を区切って読み、母音の発音に慣れてきたら、だんだんナチュラル発音につなげるようになめらかに読んでいきましょう。

  • 【bag(カバン)】「b + a + g」→ bag
  • 【pen(ペン)】「p + e + n」→ pen
  • 【pig(ブタ)】「p + i + g」→ pig
  • 【pot(ポット)】「p + o + t」→ pot
  • 【cut(切る)】「c + u + t」→ cut

今日のチャレンジ

次の英文を、太字の部分の発音に気を付けながら、通じるように読んでみましょう。

cap – cup

I have a cool cap. (私はかっこいい帽子を持っている)
I have a cool cup. (私はかっこいいカップを持っている) 

bag – bug

It’s a bag. (それはバッグだよ)
It’s a bug.(それは虫だよ)

mop – map

I need a mop.(私はモップが必要です)
I need a map. (私は地図が必要です)

run – ran

I run 5 kilos. (私は5キロ走る)
I ran 5 kilos. (私は5キロ走った)

sit – sat

I sit on a sofa. (私はソファに座る)
I sat on a sofa. (私はソファに座った)

発音がを少しくらい間違えたって、会話の脈絡で通じる!と考える方もいるでしょう。確かに現在形「run」と過去形「ran」の違いの場合、every day とか、last Saturday とか付ければ、言いたいことは伝わるでしょう。

ですが、この3文字の単語の中での母音の発音を習得しておくことが、長い単語や長い英文を楽に読み書きできるようになる大切な1歩になります。ここでしっかり押さえておきましょう。

フォニックスクイズ

3文字の単語を作りましょう。ただし、それぞれ同じ母音を入れてはいけません。例えば、putという単語は3文字には違いがありませんが、uの発音は違います。何度も同じ単語を使わずにできますか?

例題 〇 le t   s  a y   t i

   ✖  lo t   s o y   t o n 

クイズ

  1. c _ t   f _ t  p _ t
  2. p _ n  w _ n  r _ n
  3. b _ g  b _ g  b _ g
  4. h _ t   h _ t   h _ t
  5. f _ n   v _ n  g _ n

単語を作成したら発音してみましょう。答えは、さまざまなバリエーションがありますので、母音を入れ替えて試してみましょう。

最後に

今回のフォニックスチャレンジはいかがでしたか?
5つの母音という小さな音の区別を付けることは、英語が上手になるための大事な一歩です。そんな小さなこと、そんな小さな音の違い、どうでもいいと思うかもしれませんが、言葉というのはなかなか細かいものなのです。

たったひとつの音の違いで、人間は大笑いしたり、相手の出身地を判断したりしているのです。ですから英語が上手になりたい方は、ぜひ基本中の基本を大切にしてくださいね。次回は、サイレントeと言われる「音のないe」の母音の話です。お楽しみに。

クイズの答え

  • c a t  f i t  p e t
  • p i n  w o n  r u n
  • b i g  b a g  b e g
  • h a t  h o t   h u t
  • f i n   v a n  g u n

松香洋子

松香洋子(まつか ようこ)
株式会社mpi 松香フォニックス名誉会長。「J-SHINE小学校英語指導者認定協議会」理事。放送大学教員免許更新講習講師。

編集:増尾美恵子