GOTCHA!

英語、仕事、勉強。いろんな「わかった!」をお届け。

TOEICパート2の応答問題が難しいです。何か良い対策はありますか?【ヒロ前田が斬る!】

TOEICパート2の応答問題が難しいです。何か良い対策はありますか?【ヒロ前田が斬る!】

TOEIC受験力アップトレーナーのヒロ前田さんの連載「TOEICお悩み相談室」。今回は、TOEICテストのPart 2が難しいというお悩みを、バッサリ斬り捨てていただきます。

今回のご相談

TOEICのPart 2の応答問題が、思っていたより難しくて困っています。何か良い対策法はないでしょうか。

――会社員(TOEICスコア800点、20代・男性)

ヒロ前田の回答:

知らなくていいです。

バッサリ辛口の解決

バッサリ辛口の解決策

解けないのは単に英語力が足りないからです

何を言っているのですか。

Part 2では、質問に対する適切な応答を1つ選ぶだけです。

しかも、質問と応答は短いものばかりで、選択肢は3つしかありません。それを「難しい」と言っているのであれば、あなたの英語力は極めて低いということです。

ちょっと、この会話を見てください。

営業会議は何時に終わりますか?

(A) はい、そうです。

一体、これのどこが難しいのでしょうか。すぐ間違いとわかりますよね。

(B) 大阪で。

これも。

(C) 3時でしょう。

これらが英語で聞こえてきたとしても、(C) 以外を選ぶことの方が難しいはずです。

もちろん、次のような問題が出ることもあります。

営業会議は3時に始まります。

(A) では、プロジェクターを持っていきます。

やや間接的な応答なので正解しにくいかもしれませんが、まともな大人であれば、いえ、子どもでも、この会話が成立することに気付くはずです。

万が一、即座に判断できなくても、残りの選択肢は笑ってしまうほど会話がズレているため、消去法を使えば正答できないはずがありません。 

だから、心配無用。今のあなたの英語力が低すぎるだけなんです。

800点を取っているようですが、スコアに見合う英語力、特にリスニング力を持っていないということです。

今まで「良い対策」を求めて実践してきた結果が、今のあなたです。

そろそろ「テスト対策」を中断してはいかがですか。正解を選ぶだけの練習から離れて構いません。英語を聞いて理解する練習に1年くらい没頭してください。そうすればPart 2がド楽勝になるでしょう。

以上です。

スッキリ優しい解決

スッキリ優しい解決策

とても前向きですね!

TOEICを頻繁に受験している人は、Part 2が手強いことを知っています。

試験形式はシンプルですが、25問のうち何問かは決して簡単ではありません。常に900点以上を取る上級者でもPart 2でミスすることはあります。

ですから、まず、ミスをするのは当たり前だと思ってください。

次に、Part 2には3種類のパターンがあることを知ってください。

  • 直接的な応答
  • 間接的な応答
  • 状況依存型の応答

「直接的な応答」というのは、Yes/No疑問文に対してYesまたはNoで答えるような問題です。「間接的な応答」というのは、「この機械の操作方法を知っているか」などの質問に対して「知っている/知らない」とは答えず、「○○さんに聞くといい」などと答えるタイプの問題です。

800点を取っている今のあなたにとって、きっとこの「直接的な応答」と「間接的な応答」は問題ではありません。強敵は「状況依存型の応答」です。

「状況依存型の応答」とは、ある特定の状況での発言の意図を察して、その意図に対して反応する応答です。

「今、何時ですか?」という質問を例に考えてみましょう。

「どうしても10時発のバスに乗りたい2人が、駅前の道路をバス停に向かって走っている」とします。Aさんが焦りながら会社の先輩であるBさんに時刻を確認します。

Aさん 「今、何時ですか?」

Bさん 「大丈夫、間に合うよ」

この会話は成立しますよね。

バスに乗れるかどうか不安なAさんは、本気で時刻を知りたいわけではありません。重要なのはバスに間に合うかどうかです。したがって、Bさんの「大丈夫、間に合うよ」は適切な応答となるわけです。

別の状況を考えてみましょう。たとえば、どこかのセミナー会場で隣同士となった初対面のCさんとDさんを思い浮かべてください。

単に時刻を知りたいCさんが、隣のDさんに「今、何時ですか?」と尋ねたとします。これに対してDさんが「大丈夫、間に合うよ」と答えたら、明らかに不自然ですよね。

 

状況依存型問題の正解の鍵は「話し方」

バスに向かって走っているAさんとBさんの例のように、特定の状況であれば適切と考えられる応答は、Part 2では正解となります。なぜなら、Part 2では「バスに向かって走っている2人」とか「セミナーの会場で隣同士になった2人」のような、「今、どんな状況か」を判断する手掛かりがないため、正解と判断せざるを得ないのです。

状況を判断できない以上、その応答を不正解だとみなすことはできません。

「今、何時ですか?」「大丈夫、間に合うよ」と聞いた瞬間に、2人の会話が成立する特定の状況を思い浮かべた人は、このやりとりを正解と判断するでしょう。

しかし、思い浮かばない人は不正解と判断するはずです。

このような問題に出くわすと、スコアがそれなりに高い人は、次のような感想を口にします。

3つの選択肢を聞いて、正解がないように感じる。

その理由は「英語は理解しているのに、正解を選べない」からです。あなたも、きっとそうですよね。

では、Part 2では「今、どんな状況か」を判断する手掛かりがまったくないかというと、実は、1つだけあります。それは「話し方」です。

走りながら、バスに乗れるかどうか心配しているAさんは、どのように「今、何時ですか?」と尋ねるでしょうか。落ち着いた口調ではないでしょう。「今、何時ですか?」という短い発言には、Aさんの気持ちが込められているはずです。それを瞬時に理解することができれば、解答が楽になります。

人がどのような状況で、どのように話すかを知っていると、状況依存型の応答をスムーズに選べるようになると言えます。

人の話し方を知るには、「状況」と「話し方」の両方が含まれる教材を利用すると効果的です。その点ではPart 2より、Part 3の会話問題の方が優れています。または、ドラマや映画など、より生に近い素材も効果的でしょう。

もし、あなたがPart 2で全問正答を目指すのであれば、「状況依存型の応答」に強くなる必要があります。そのために、Part 3を中心に学習することをお勧めします。そうすることで、結果的にPart 2にも好影響が出るでしょう。

がんばってください。応援しています。

「英語リスニングの鬼」開催(T’z英語ラウンジより)

「英語リスニングの鬼」開催(T’z英語ラウンジより)

大人のための勉強スペース「T’z英語ラウンジ」では、ユニークなTOEIC対策本、『TOEIC L&Rテスト Part 3&4 鬼の変速リスニング2』の著者3名によるセミナーを開催します。英語のリスニング力を飛躍させるトレーニングを通じて、英語を一発で聞き取り理解する力を鬼のように伸ばしたい方は、ぜひご参加ください。

詳細は、T’z英語ラウンジ公式ウェブサイトをご覧ください。

tz-eigolounge.jp

おすすめの本

CD-ROM付 TOEIC(R) L&Rテスト 直前の技術

CD-ROM付 TOEIC(R) L&Rテスト 直前の技術

  • 作者: ロバート・ヒルキ、相澤俊幸、ヒロ前田
  • 出版社: アルク
  • 発売日: 2018/02/01
  • メディア: 単行本
【新形式問題対応/CD-ROM付】  TOEIC(R) L&Rテスト 至高の模試600問

【新形式問題対応/CD-ROM付】 TOEIC(R) L&Rテスト 至高の模試600問

  • 作者: ヒロ前田、テッド寺倉、ロス・タロック
  • 出版社: アルク
  • 発売日: 2017/07/21
  • メディア: 単行本
【新形式問題対応】TOEIC(R) L & R テスト 究極のゼミ Part 5 & 6

【新形式問題対応】TOEIC(R) L & R テスト 究極のゼミ Part 5 & 6

  • 作者: ヒロ前田
  • 出版社: アルク
  • 発売日: 2017/02/28
  • メディア: 単行本
【新形式問題対応】TOEIC L&R テスト 究極のゼミ Part 7

【新形式問題対応】TOEIC L&R テスト 究極のゼミ Part 7

  • 作者: ヒロ前田
  • 出版社: アルク
  • 発売日: 2017/05/30
  • メディア: 単行本

ヒロ前田

ヒロ前田(ひろ まえだ)

TOEIC受験力UPトレーナー。神戸大学経営学部卒。大人のための勉強スペース「T’z英語ラウンジ」経営。2003年5月に講師として全国の企業・大学で指導を開始。2005年にはTOEICを教える指導者を養成する講座をスタートし、トレーナーを務めている。2008年グランドストリーム株式会社を設立。TOEICの受験回数は100回を超え、47都道府県で公開テストを受験する「全国制覇」を2017年5月に達成。取得スコアは15点から990点まで幅広い。著書に『TOEIC®テスト 究極の模試600問』(アルク)、『TOEIC®テスト900点。それでも英語が話せない人、話せる人』(KADOKAWA)、共著に『TOEIC®テスト 新形式問題やり込みドリル』(アルク)等がある。
●TOEIC受験者必読メルマガ
http://hiromaeda.info/

写真:山本高裕(GOTHCA!編集部)