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インスタグラムで洋書が読める?! ニューヨークの図書館が公開した「Insta Novels」とは?英語多読ニュース

インスタグラムで洋書が読める?! ニューヨークの図書館が公開した「Insta Novels」とは?英語多読ニュース

「英語多読ニュースフラッシュ」(9月5日号)をお届けします。今回は The New York Public Library(ニューヨーク公共図書館)が始めた、新しい取り組みを紹介します。

世界屈指の規模を誇る、ニューヨーク公共図書館

The New York Public Library は1895年に創設された私立図書館で、全米そして世界屈指の規模を誇る図書館です。Wikipedia にある説明を見てみましょう。

The New York Public Library (NYPL) is a public library system in New York City. With nearly 53 million items and 92 locations, the New York Public Library is the second largest public library in the United States (behind the Library of Congress) and the third largest in the world.

ニューヨーク公共図書館(NYPL)はニューヨークにある公共図書館システムである。5300万近くのアイテムと92カ所の図書館を抱えるニューヨーク公共図書館は、全米2位の規模(1位はアメリカ議会図書館)で、世界第3位の規模を誇る。

ニューヨーク公共図書館本館のリーディングルームは、歴史を感じさせる内装も魅力。

ニューヨーク公共図書館本館のリーディングルームは、歴史を感じさせる内装も魅力。

IT関連ニュースサイト「GIZMODO」は、本だけではなく映像、音楽などのアイテムもそろえる図書館を、今の時代だからこそ積極的に利用するよう訴えています。

Gizmodo has advocated for libraries as an excellent means of logging off, because a library is a service that lets you “stream” films, music, magazines, books, and all other kinds of media for free.

「ギズモード」は図書館を、インターネットからログアウトする優れた手段だと訴えてきた。なぜなら図書館は、映画、音楽、雑誌、本といったあらゆる種類のメディアを、無料で「ストリーミング」することができるサービスだからだ。

写真共有SNSで小説を読むってどういうこと?

そんな魅力ある図書館を代表するニューヨーク公共図書館も、スマホ世代の若者離れに頭を悩ませていたようです。そこで目をつけたのが「Instagram(インスタグラム)」でした。

スマホベースの写真共有プラットフォームとして人気のあるインスタグラムは、2018年6月時点の月間アクティブユーザー数が、なんと10億人!その多くがスマホ世代の若者であるわけですから、利用しない手はありません。

engadget」の記事を見てみましょう。

The New York Public Library is using Instagram’s Stories feature to make classic novels more accessible and enticing to read, especially to the younger generation. It has teamed up with ad agency Mother in New York to create “Insta Novels,” which turns classic pieces of literature into animated digital novels illustrated by various visual artists.

ニューヨーク公共図書館は、特に若い世代が名作小説をより手軽に楽しく読めるようにするため、インスタグラムの「ストーリー」という機能を用いることにした。同図書館は広告代理店「マザー・ニューヨーク」と手を組み、「インスタ・ノベルズ」を作り出した。古典文学作品をビジュアルアーティストたちのイラストレーションを用い、アニメーション付きのデジタル小説に仕立てたのである。

gizmodo.com

www.engadget.com

インスタグラムのストーリーとは、24時間で消える短い動画を投稿できる仕組みで、24時間を過ぎた投稿は「ハイライト」として、自分のプロフィールページに表示させ続けることができます。下はニューヨーク公共図書館のインスタグラム・プロフィールページのスクリーンショットです。中ほどに3つ並んで見える円形のアイコンが「ハイライト」。タップすると保存された動画を見ることができます。

ニューヨーク公共図書館のインスタグラムページ

インスタグラムのアプリをご利用の方は、図書館のアカウントをぜひフォローしてみましょう。

www.instagram.com

誰もが知る名作を、おしゃれな映像と併せて楽しめる

この新しい「Insta Novels」という試みですが、すでにルイス・キャロルの名作『Alice’s Adventures in Wonderland(不思議の国のアリス)』が、PART 1、2に分けられて公開されています。下はイメージ映像です。

Alice’s Adventures in Wonderland

画像提供:The New York Pblic Library

近日中にさらに、シャーロット・パーキンス・ギルマンの『The Yellow Wallpaper(黄色い壁紙)』と、フランツ・カフカの『The Metamorphosis(変身)』もラインアップに加わるそうです。

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その手軽さは電子書籍やペーパーバックのよう

でも、ストーリーに追加されている映像は、約15秒でどんどん次に切り替わります。いったいどうやって小説が読めるのでしょうか。ニューヨーク公共図書館が出したプレスリリースに、広告代理店の開発責任者のコメントが掲載されています。

Instagram unknowingly created the perfect bookshelf for this new kind of online novel. From the way you turn the pages, to where you rest your thumb while reading, the experience is already unmistakably like reading a paperback novel, ...  We have to promote the value of reading, especially with today’s threats to American system of education.

インスタグラムは意図せず、この新しいタイプのオンライン小説に最適な書棚を作りました。ページのめくり方から、読んでいる間に親指を置く場所まで、(ストーリーを見るという)その体験はペーパーバック小説を読むのと間違いなく同じだったのです。特にアメリカの教育システムが脅かされている今、私たちは読書の価値を伝えていかなければなりません。

なるほど。親指を画面に乗せると動画が一時停止する仕組みを使って、読書をさせてしまおうという手なんですね。

ニューヨーク公共図書館のインスタグラム・アカウントは、「Insta Novels」の使い方を紹介するスタイリッシュな「ストーリー」も公開しています。ぜひ、そちらをご覧ください。

www.instagram.com

こういう新たな取り組みから、本の魅力に気づく若者が多く出てくれることを願います!いや、読書を忘れた大人たちも、その魅力を再確認しないといけませんね。

Takahiro Yamamoto/山本高裕

文:山本高裕(GOTCHA! 編集部)

高校の英語教師を経て、今は編集者として、ときに写真家として活動中。これからは電子書籍と意気込んで本を捨てて Amazon Kindle を購入したのにもかかわらず、結局紙の本に戻ってしまったことが嘆かわしい。