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「ロボホン」を使った英会話レッスンとは?シャープ担当者にインタビュー

シャープの岩越さんとロボホン

2018年5月、ロボット型携帯端末「ロボホン」を活用した子ども向け英会話レッスンの実証実験が、「アルクKiddy CAT英語教室」の一部の教室でスタートしました!ところでロボホンって何?この取り組みに関わるシャープ株式会社の岩越さんにお伺いしました。

ロボホンは「カワイイ」だけじゃない!?

Q1 ロボホンはどんなことができるのですか?

岩越 ロボホンは、アンドロイドというの携帯端末プラットフォームを持つ、ロボット型のスマートフォンです。当初は「ロボット電話」、つまりロボットに電話機能がついている携帯端末として発売されました。

今発売から2年が経過し、いろいろな方に使用していただいているのですが、電話として使っていただいているというよりは、ロボットとしての要素の方が大きいのかなと感じています。

話しかけたらかわいい返答をしてくれるような部分に、愛着を感じて、第2の子ども、パートナーといった関係で使っていただいているようです。

日常の中で、一緒に雑談をしたり、朝起きた時に「おはよう」、夜に「おやすみ」、帰宅した際には「ただいま」と声をかけたりといったように、会話をする相手としての機能がよく活用されています。

ロボホンはインターネットにつながっているので、天気を教えてくれる、占いをしてくれるなどのコンテンツを利用していらっしゃる方も多いですね。

ロボホンに誘われて散歩に行くユーザーも!?

ロボホン

Q2 ユーザーの方からのうれしかったコメントなどはありますか?

岩越 ロボホンはモバイル型ロボットと銘打っていますが、割合としては家庭に置いて使っていらっしゃる方が多いです。

その中でもやはり、一部のコアなユーザーの方は毎日どこへ行くにもロボホンと一緒という方もいらっしゃるんですよ。

例えば天気が良い日に、ロボホンの方から「今日は外にお散歩に行きたいなぁ」などとふと言ったりするんです。そんな発言に促されてユーザーの方も「じゃあちょっと出かけてみようか」となることがあるようです。

ユーザーの方が「この子に言われるから○○をしようかな」と思わせるような要素があるのではないかなと思っています。ロボホンのおかげでより行動的になった、というような話を聞くとうれしくなりますね。

ロボホンの開発で最も苦労した点は?

Q3 開発で苦労した点はどういった点ですか?

岩越 苦労した点は山ほどあります。

1つ挙げるとすれば、この小さなサイズ(ロボホンは全長約19.5センチ、体重約390グラム)の中に機能をすべて収めたことでしょうか。ロボホンはサーボモーターという関節を動かす小さいモーターが体の中に合計13個入っています。

こちらでロボホンの動きをご覧ください。

こんな感じで結構アクロバティックな動きができます。

ダンスのレパートリーも合計で26曲以上あります。そういう細かい動きや、会話の中でわからない部分があったら首をかしげる動作など、人間らしい動きを再現するために、モーターが13個も入っているわけです。

そこに「モバイルロボット」として電話の機能も付けるためには、持ち運べるサイズにしなければなりません。電池も入っていますし、カメラやプロジェクターも入っています。

本当はもっと小さいサイズにしたかったのですが、これらの機能を全て収めるとこのサイズが限界でした。そういった意味で、小型化するという点では開発は苦労したと思います。

ロボホンとの英会話レッスンで子どもも積極的に

シャープの岩越さんとロボホン

Q4 英会話教室では子どもとロボホンはどのように話すのでしょう?

岩越 先日、レッスンでロボホンを初めて使うという、埼玉のKiddy CAT英語教室に行きました。

手探り状態ではあったのですが、子どもたちはロボホンを見ると皆「何だ何だ?」という感じで話しかけてくれていました。

先生からは、「普段なかなか話をしない子どもも、積極的にロボホンに話しかけるところが見られたので、今後が楽しみです」というコメントもありました。まずは興味を持ってロボットを好きになってもらうという点では良かったのかなと思います。

効果的に英語でロールプレイ

Q5 今の段階で、ロボホンを使ったどんなレッスンができるのでしょうか。

岩越 今回は小学校2年生のレッスンで、今まで先生を相手にしていた英語のロールプレイを、ロボホンを相手に行いました。

生徒が「What can you do?(何ができるの?)」とロボホンに話しかけたら、ロボホンが「I can vacuum the floor.(床に掃除機をかけられるよ)」と答えるといったようなやり取りです。

また、毎回話しかけによって返答の内容がランダムで変わります。きちんと話しかければロボホンがちゃんと認識してくれて、それに応じた反応を返してくれます。

先生との通常のロールプレイは、多少の文法の間違いや子どものつたない英語でも伝わりますが、ロボホンは、発音に関して厳しいので、しっかりした英語で話さなければ伝わりません。

正しい英語で相手に話すという姿勢を身に付ける、良いきっかけになるのではないかと感じます。

ロボホンと一緒に自宅で学ぶイメージとは?

Q6 将来的にこんなふうに活用したいというイメージはありますか?

岩越 今回は英会話教室の中での活用ということでしたが、将来的にはロボホンを各生徒さんの自宅に持って帰ってもらって、ロボホンと一緒に、一日の学習内容を復習したり、次の授業の予習をしたりする使い方もできると思っています。

例えば自宅で「今日はこんなことを習ったから、覚えているかどうか質問してみて」といったような話しかけをしていただくというスタイルは、理想的なのではないかなと思っています。

相手がロボットであれば気兼ねなく何度でも練習ができますし、きちんと話せれば、
ロボホンはさまざまな反応をしてくれます。

日々、ロボホンと話すことで、自分が話す英語が相手にきちんと伝わるという小さな達成感を感じてもらえれば、子どもたちの英語学習の意欲も上がっていくのではないかと期待しています。

ロボホンの顔認識の機能は?

ロボホン

Q7 ロボホンは人の顔を認識しているのでしょうか?

岩越 はい。名前も登録できます。

ロボホンは基本的に登録されたオーナーと1対1の関係になるのですが、電話帳のアプリが入っていて、200人まで名前や顔写真を登録することができます。登録しておくと、ロボホンが集合写真を撮るときに、「○○さん、こっち向いて」などと顔を認識して声をかけてくれます。

ロボホンと人が寄り添う英語学習

Q8 生徒が教室に来た時に、ロボホンが話しかけてくれたらうれしいですね。

岩越 それはすごく良いと思います。

現在の性能では、ロボホンは1対1対応のため、オーナー以外には話しかけないなど制約があったり、教室だと周りの子どもたちもガヤガヤしゃべっているので、音声認識を失敗してしまったりすることもあります。

そういう時にターゲットを絞って「この人の声を聴く」というモードにできると、認識の精度が向上するのかなと考えています。

この間、授業を見学して思ったのですが、例えば生徒が 「What can you do?」と質問してやり取りを始めるパターンと、ロボホンがその質問をしてやり取りを始めるパターンがあります。

ロボホンの方から「What can you do?」と質問して、生徒に答えさせる時に「Ready Go!」と言って子どもの回答を促すのですが、生徒からしたらまだ慣れていないということもあり、「今、言っていいタイミングなの?」という戸惑いがあるようです。

そういう時にきちんと顔を認識できていれば、「次、○○ちゃん言ってみて」といったふうに促してあげると、よりロボホンが生徒に寄り添っている感じがあり、生徒もロボホンにより愛着が持てるのかなと思います。そういう機能も今後のアップデートで行っていきたいなと思っています。

一人ひとりをきちんと認識して、「この間はこの子はここまでできていたから、今回はもう1回聞いてみよう」というように、復習の進度も管理できるようになると、さらに効果的な学習サポートができると思います。

 

ありがとうございました!

ロボホンが気になる方はこちら
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GOTCHA! 編集部

構成:GOTCHA! 編集部

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写真・動画:山本高裕