「熱中症」は英語でなんて言う?ネイティブが使う英単語や会話例まとめ

北九州市立大学で教員として働くアメリカ人のアンちゃんが、病気にまつわる英語を紹介するコラム。第11回は、「熱中症」に関するお話です。「めまい」「脱水症状」など熱中症にみられる症状について英単語とフレーズを教えていただきます。

喉が渇いてなくても水分補給を

日本でよくある夏の病気と言えば、「熱中症」ですよね。

私は、バリ暑いアメリカの南部で育ったけど、アメリカでは1回も熱中症になったことがなく、周りでなっている人を見たこともなかったので、日本に来てからも正直あまりどんな症状なのか想像がついていませんでした。日本の夏は、アメリカ南部より暑く、しかも湿気が半端ない!それでも、私は1回も熱中症になったことも、見たこともなかったのです。

ですが、去年初めて熱中症を目の当たりにしました。

ビーチで遊んだ帰り、一緒だった友人に異変が起きました。彼女はフラフラで今にも倒れそうでした。なんとか家に帰り着いて横になり、たくさん水を飲んだら回復しました。その後、何度も熱中症を見ました。夏場は喉が渇いていなくても、こまめに水を飲んだ方がいいですね。

というわけで今日は、「熱中症」について説明するバイ!

熱中症、夏バテは英語でどう言う?

英語で「熱中症」はどういうか知っていますか?

英語では、「heat stroke」と言います。(heatstroke でも可)heat は「暑さ」、stroke は梗塞(こうそく)、発作、まひなどの意味があります。

夏によくなる症状に、「夏バテ」というものもありますね。初めて聞いたとき、よく意味がわからなかったのを覚えています。もちろんアメリカでも夏バテになるけど、当てはまる英単語はありません。「バテ」は「だるい」と同じように「listless」とか「 lethargic」と訳すけど、「夏」とくっつけて、 summer lethargy みたいな単語は存在しません。

夏バテといえば、うなぎ!そうやろう?日本では、エネルギーが足りないときにうなぎを食べると、元気が出ると言われています。アメリカには、夏バテ対策の食べ物がないなぁ。

ちなみに、日本では夏と言えばカレー!ですよね。私はずっと、「なぜ日本人はバリ暑い夏にバリ熱いカレーライスを食べると?」と不思議に思っていました。カレーに含まれるスパイスが、夏バテ対策になるのだそうですね。

熱中症に関する英単語

  • 熱中症:heat stroke
  • 脱水症状:dehydration
  • めまい:dizziness
  • 頭痛:headache
  • 熱:fever
  • だるい:lethargic、listless
  • 気絶する、失神する:faint、 pass out
  • 吐く:throw up、vomit
  • 吐き気:nausea
  • 痙攣(けいれん):cramps
  • 意識消失:unconsciousness
  • 頻拍:rapid heartbeat
  • 汗をかく:sweat
  • 腹痛: stomachache
  • 食欲不振: no appetite
  • 紫外線:UV rays

私はずっと、日本語の「倒れる」の意味がよくわかりませんでした。

精神的に倒れるときには、英語で「nervous breakdown」と言いますが、「彼女は働きすぎて倒れた」とか「高熱で倒れた」など、物理的に「倒れる」ときに使う英語があまりないからです。こういうときには、「She worked too hard and developed health issues.」と説明するしかないですね。

倒れる前に、無理しないことが一番大事なことですね!ちなみに、「無理しないで!」は英語で「Don’t wear yourself out!」と言いますよ。

熱中症に関する英語フレーズ

熱中症に関する英語の文で、使い方を見てみましょう。

Make sure you drink a lot of water so you don’t get heat stroke.
熱中症にならないように、水分補給してね。

Yikes! I think I may be dehydrated. My head is killing me.
やばい。脱水症状になっているかもしれない。すごく頭が痛い。

My kid threw up several times after her sports festival. I think she has heat stroke.
運動会の後、子どもが何回も吐いた。熱中症になっていると思う。

I feel so lethargic. I don’t want to do anything.
とてもだるい。何もしたくない。

The UV rays are really bad today, so drink lots of water to avoid heat stroke.
今日は紫外線が強いから、熱中症にならないように水をたくさん飲んでね。

After she ran the marathon, my mom passed out.
マラソンを走った後、お母さんは倒れた。

I am sweating like crazy, and my stomach is killing me.
すごく汗をかいていて、おなかがすごく痛い。

My sister worked way too hard, and she had a nervous breakdown. She is resting at home now.
妹は働きすぎて、倒れた。今家で安静にしている。

If you feel listless and have a headache, you very well may have heat stroke.
だるくなったり、頭が痛くなったりしたら、熱中症になっているかもしれない。

I have absolutely no appetite today.
今日は全然食欲がない。

まとめ

人間の体の60~70パーセントが、水でできていると言われています。だから、水を飲まないといろいろな健康的な問題が出てきます。

私は3回、尿道結石になったことがあります。毎回原因は不明でしたが、私が普段あまり水を飲まないので、そのせい?なんて思って、最近はこまめに飲むようにしています。熱中症とは関係ないけど、結石はバリ痛いバイ!出産が「鼻からスイカ」と言われていますが、結石はそれ以上に痛かった!

今年も、7月頃から猛暑になるらしいですね!私が住んでいる九州の北部は、すでに梅雨に入っていて、例年より早いから、明けるのも早いと言われています。

これから来る日本のバリ暑い夏に備えて、熱中症にならないように気をつけましょう! 私も、いつもより水を飲むことに心掛けます。熱中症も尿結石になりたくないからさ。両方ともならないように、水やお茶をたくさん飲みましょう!

Take care of yourself!

アン・クレシーニ
アン・クレシーニ

アメリカ生まれ。福岡県宗像市に住み、北九州市立大学で和製英語と外来語について研究している。著書に『アンちゃんの日本が好きすぎてたまらんバイ!』(合同会社リボンシップ)。自身で発見した日本の面白いことを、博多弁と英語でつづるブログ「アンちゃんから見るニッポン」が人気。Facebookページも更新中! 写真:リズ・クレシーニ

アン・クレシーニさんの本

アン・クレシーニさんの連載

SERIES連載

2024 03
NEW BOOK
おすすめ新刊
観光客を助ける英会話
詳しく見る
メルマガ登録