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ロイヤル・ウェディングで押さえたい4つの英語表現

ロイヤル・ウェディング

ブレグジットの暗い先行きとかテロの脅威とか、とかく暗いニュースに包まれがちな昨今のイギリスですが、国民がワクワクしている行事があります。王室のやんちゃ坊主として知られたあのヘンリー王子が結婚するのです。お相手は、アメリカ人女優のメーガン・マークルさん。米ドラマ「SUITS/スーツ」では、NYの超一流弁護士事務所のパラリーガル、レイチェル・ゼインを演じていました。アメリカ人がイギリス王室に嫁ぐとあって、大西洋を挟んだ向こう側のアメリカも、ロイヤル・ウェディングに注目しています。

2人が知り合ったきっかけは?

2人の馴れ初めは、2016年7月。共通の友人が設定したブラインド・デート*1でした。

2017年11月に婚約を発表した際にイギリス公共放送BBCのインタビューを受けたメーガンさんは、アメリカ出身のためイギリス王室について詳しくなかったので、ヘンリー王子のことをよく知らなかった、と話しています。

王子を紹介するという友人に聞いた唯一の質問は、「いい人なの?」ということ。一方でヘンリー王子も「スーツ」を見たことがなかったし、メーガンさんのことを全く知らなかったそうです。そのため、お互いが相手の人となりを知ったのは、タブロイドやニュースを通してではなく、本人から直接だった、と語っています。

出会ってから婚約発表まで1年あまりかけて愛を育んできた2人は、この5月に結婚します。ヘンリー王子とメーガン・マークルさんの結婚に関する報道から、結婚について押さえたい表現や、2人の結婚を象徴するような表現をいくつかご紹介します。

なお、日本のメディアでは「ヘンリー王子」と書かれることが多いですが、英国メディアではヘンリーの愛称である「Harry」と呼ばれることが多いため、ここで紹介する記事も「ハリー王子」と表現しています。同様に、ハリー王子の兄であるウィリアム王子の妻キャサリン妃は、英国ではキャサリンの愛称「Kate」と呼ばれることが多く、ケイト妃と訳しています。

1. To tie the knot

結婚する

結婚するという表現で非常によく目にするのが、この言い方です。「tie(タイ)」は「結ぶ」、「knot(ノット)」は「結び目」のことなので、そのまま訳すと「結び目を作る」という意味になります。日本語には「縁結び」という言葉があるので、とても結婚をイメージしやすい表現ではないでしょうか?

To tie the knot の語源は諸説あるようですが古代の結婚式において、新郎と新婦の手と手をリボンなどで結んだ「handfast(ハンドファスト)」から来ているという話が有力のようです。

ロイター通信が今年1月3日付で報じた記事では、Tie the knotを使って次のように報じています。

Prince Harry, Queen Elizabeth’s grandson and fifth-in-line to the throne, will tie the knot with Meghan Markle on May 19 at Windsor Castle, the royal palace home of British kings and queens for almost 1,000 years.


エリザベス女王の孫であり王位継承順位5位のハリー王子は、1000年近く英国王及び女王の居城となっているウィンザー城で、マークルさんと5月19日に結婚する予定だ。

www.reuters.com

ちなみに現在は王位継承順位5位のハリー王子ですが、ウィリアム王子とケイト妃の3人目の赤ちゃん誕生と同時に6位になります。3人目の赤ちゃんの誕生予定日は4月23日。

2. Prenuptial agreement

婚前契約

ハリウッド・スターの結婚となると話題に上るのが「prenuptial agreement(プレナプシャル・アグリーメント)」と呼ばれる婚前契約のお話。よく短く「prenup(プレナップ)」と表現されます。

これは結婚前に交わしておく契約で、万が一離婚なんてことになったら子供の親権はどうするのか、財産分与はどうなるのか、などという問題をあらかじめ事細かに決めて合意しておくものです。

こうすることで、離婚時のゴタゴタを事前に減らしておくのです。当然ながら離婚を前提に作られるものなので、結婚を前にした幸せなカップルがサインをすると考えると、不思議に思えるかもしれません。

それでも、ハリウッドの大スターなど資産が多い人は、婚前契約で自分の財産を守っておきたい、と考える傾向にあるようです。というのも、カリフォルニア州などアメリカの一部の州では、離婚すると夫婦間で財産がきれいに二分割される夫婦共有財産法が適用されるためです。

一方、イギリスにおいて婚前契約は、少なくとも2010年より以前は法的拘束力がないものとされていました。しかし2010年に、ある夫婦の離婚裁判で婚前契約が認められたことがきっかけで、イギリスでも現在は有効だと考えられる傾向にあります。

では、王室はどうでしょうか?ハリー王子の父親であるチャールズ皇太子は、1996年に離婚したダイアナ妃とも、2005年に再婚したカミラ夫人とも、婚前契約を結んでいなかったとされています。また2011年に結婚したウィリアム王子も、婚前契約を結んでいないようでした。そしてハリー王子も、同じ道を進むようです。

ピープル誌(電子版)は、下記のように伝えています。

When Prince Harry and Meghan Markle tie the knot in May, they likely won’t have a prenuptial agreement, despite the substantial assets between them. But it’s for a very simple reason: Prenups aren’t a common practice for anyone in the U.K. “Historically, members of the royal family have not had them,” royal author Ingrid Seward tells PEOPLE. “They are more popular in the United States — it’s just not a British thing.”


ハリー王子とメーガン・マークルが5月に結婚する際は、2人がかなりの資産を有するにもかかわらず、婚前契約を交わす可能性は低いだろう。理由は非常に簡単だ。婚前契約はイギリスでは一般的でないのだ。
「歴史的に、王室の人たちが(婚前契約を)交わしたことはありません」とピープル誌に語るのは、著名な王室伝記作家イングリッド・シュワード氏だ。「アメリカではよくありますが、とにかくイギリス的なものではないのです」

people.com

伝統を重んじるイギリス王室では、婚前契約はありえないのかもしれません。

3. A long-distance relationship

ハリー王子はイギリス(および世界中)で公務が、メーガンさんはカナダのトロントで「スーツ」の撮影がそれぞれあったため、付き合いが始まってからずっと、大西洋を挟んでの長距離恋愛でした。

でも2人は距離に負けずにものすごい努力をして愛を育んだ、というのが、冒頭で紹介したBBCのインタビューでのメーガンさんの発言から伺えます。

We never went longer than two weeks without seeing each other, even though we were obviously doing a long-distance relationship. So we made it work.

言うまでもなく、私たちは長距離恋愛だったわけですが、2週間以上会わないでいたことはありませんでした。つまり、うまくいくように2人で努力したんです。

www.bbc.com

4. All the stars are aligned

運命の赤い糸

このフレーズは、BBCとのインタビューでハリー王子が口にした言葉です。多くのメディアでも、見出しなどで使われたほど、ハリー王子のメーガンさんへの思いが込められた表現です。

The fact that I fell in love with Meghan so incredibly quickly was a sort of confirmation to me that all the stars were aligned. Everything was just perfect.

メーガンのことを信じられないほどあっというまに大好きになってしまったという事実はある意味、全ての星が完璧な場所にあったという裏付けでもあったんだ。全てが完璧だった。

www.royal.uk

ここで言う「the stars are aligned」の意味は、占星術をイメージしていただければ理解しやすいのではないかなと思います。占星術では、星がどこにあるかによって人の運勢が決まるとされています。つまり、王子はここで、メーガンさんとの出会いが運命だったことのたとえとして使っているのです。

占星術が一般的なイギリス人らしい表現だな、という気がします。日本的に言うと、まさに運命の赤い糸だと感じたというところでしょうか。

全世界が注目!5月19日のロイヤル・ウェディング

ケンジントン宮殿

ハリー王子の住まいであり結婚後は夫婦で暮らすことになるケンジントン宮殿の担当者は、「ハリー王子とメーガン・マークルさんは、2人の個性と価値感を反映した結婚式にしたいと思っており、この日の楽しさや喜びを、できるだけ多くの人と共有したいと願っています」と発表しています。

挙式や馬車での行進の様子は、テレビでの生中継やオンラインでのライブ配信で世界中に発信される予定です。2人の幸せを願いつつ、華やかな結婚式を楽しみにしましょう!

2018年5月号『ENGLISH JOURNAL』の特集はロイヤル・ウェディング

5月19日に挙式予定の英ハリー王子とメーガン・マークルのインタビューを中心に、世界の「ロイヤルカップル」事情をお届けします。

冊子・CD付 ENGLISH JOURNAL (イングリッシュジャーナル) 2018年5月号
 

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文:松丸さとみ

フリーランス翻訳者・ライター。学生や日系企業駐在員として英国・ロンドンで計6年強を過ごす。現在は、フリーランスにて時事ネタを中心に翻訳・ライティング(・ときどき通訳)を行っている。https://sat-mat.blogspot.jp/

編集:GOTCHA!編集部

*1:友人の紹介などを通じて、知らない相手とデートをすること