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ヒロ前田が斬る!リスニングのスコアは上がったのに、リーディングはダメ。バランスが取れません…

ヒロ前田が斬る!リスニングのスコアだけ上がって、バランスが取れません…

TOEIC(R) L&R対策のカリスマ指導者・ヒロ前田さんが、学習者の「TOEICテストあるある」疑問や質問、悩みなど相談にスッキリ、バッサリ答える連載「TOEICお悩み相談室」。前田さんは今回、どんな「スッキリ」を提供してくれるのでしょう。それとも「バッサリ」?

今回のご相談

この1年で、リスニングのスコアはかなり上がりました(285点→405点)。でも、リーディングがダメです(280点→270点)。バランスを改善するにはどうすればいいですか。

――会社員(40代・男性)/TOEICスコア 675点

ヒロ前田の回答

リスニングのスコアを下げたらバランスが取れます。

バッサリ辛口の解決

バッサリ辛口の解決策

バランスを崩したのは、あなたです。

スコアのバランスを改善するには、リスニングのスコアを120点ほど下げればいいだけです。あなたは、実力の割にスコアが高すぎます。(A)が正解だと思ったら、(B)を塗る。これを20回繰り返せば達成します。

あなたのリスニングセクションのスコアは1年で120点上がったようですが、上がったのは「スコア」ですよね。リスニング力」ではなくスコアが上がった。そのせいでバランスが崩れたのです。

いえ、「崩れた」のではなく、「崩した」のです。あなた自身が。

違いますか?

この1年間を振り返ってください。どんな勉強をしてきましたか。

  • 頻出語彙を覚える
  • 消去法を駆使する
  • WH疑問文が聞こえたら疑問詞だけ覚える
  • 音声トラップに注意する
  • 設問の先読み技術を磨く
     

これらを学び、実践することに時間を費やしてきた。そうですよね。それにより解答が楽になり、リスニングセクションのスコアが急伸したのです。

では、あなたのリスニング力はどれだけ上がったのですか。

リスニング力とは、英語を聴いて、理解する力です。120点に見合う上昇はあったのですか。もしかして、リスニング力を伸ばさずに、スコアだけを上げたのではないでしょうか。

スコア上昇に見合うだけのリスニング力アップはあったのですか。ないのであれば、そんなスコアは捨ててください。あなたは405点を取る資格がありません。あなたにふさわしいスコアは285点なのです。

ただし、リーディングセクションでは全力を出してください。英語力が著しく低いあなたは、全力を出さないと200点を切るかもしれません。ですから全力です。全力を出せば、なんとか270点前後を取れ、良いバランスになります。

勉強法が根本的に間違っているのでは?

ところで、あなたのスコアを見て、気づいたことが1つあります。それは、あなたは英語ほとんど読んでいないということです。違いますか?

実は、あなたと同じ経験をしている人はたくさんいます。

リスニング力を上げていないのに、スコアだけ上げた結果として、リスニングとリーディングのスコアが開いた人です。その人たちに共通するのは、「英語ほとんど読んでいない」ことです。

「リーディングのスコアが停滞中」とか、「リーディングが苦手」とか、「文法がダメ」とか、「語彙が弱い」とか……。

そういったことを口にする人は、勉強方法が根本的に間違っています

彼らは、英語の文法・語彙・読解が弱いのに、徹底的に日本語に頼る傾向があります。学習中に読む文章は、ほぼ全てが日本語で書かれたものです。

1時間勉強するとして、そのうち50分は日本語を読んでいる。英語を読んでいるのは10分だけ。

あなたはどうですか。

その1時間は「英語学習」と呼ぶに値しません。英語に関する知識を日本語でインプットしているだけです。そんなことをやっているから、リーディングセクションが求める力が伸びないのです。

力を伸ばしたければ、学習時間のうち英語を読む時間を増やすべきです。

  • 問題を解く時間
  • 解説を読む時間
  • 和訳を読む時間
     

これらに費やす時間が、1週間で10時間あるとしましょう。では、その10時間を除外すると、英語を読む時間はどれくらいですか。

もし、それが「ゼロ」とか「1時間」ならば、はっきり言って論外です。あなたは英語学習者ではありません。英語に関係する話を日本語で読む人」です

そんな状態では、リーディングセクションのスコアは上がりません。スコアのバランスを改善するには、リスニングのスコアを下げるしかないのです。

スッキリ優しい解決

スッキリ優しい解決策

多くの人が経験することです。

目標スコアによりますが、スコアのバランスを気にする必要はありません。

なぜなら、受験者の多くがあなたと同じ体験をしているからです。つまりリスニングのスコアがリーディングより100点ほど高いケースはいくらでもあるのです。それに平均点もリスニングの方が常に高くなっています。

ですから、「405点と270点」というバランスで悩む必要はありません。

きっと、あなたの本音は「バランス改善」ではなく「リーディングのスコアを上げたい」ということですよね。バランスを改善するだけなら、リスニングのスコアを下げれば済みますが、そんなことをあなたは望まないでしょう。ですから、話のポイントを「リーディングのスコアの上げ方」に絞りましょう。

3つの力を養いましょう。

リーディングセクションのスコアを決める力は、大きく分けると、次の3つです。

  • 語彙力
  • 文法力
  • 読解力
     

この3つに「時間を上手に使う力」を加えることもできますが、今のあなたにとっては、上の3つの力を養うことの方が重要です。

まず、語彙力について説明する必要はないでしょう。初級者から上級者まで、全ての学習者にとって語彙を増やすことは大きな課題です。覚え方もさまざまですので、あなたに合う方法を見つけてください。

それよりも、文法が大切です。TOEICに出題される文法は本当に基本的なものばかりだからです。基本文法をきちんと習得すれば、確実にスコアは上がります

また、基本文法をしっかり習得すれば、英文を読んで理解するスピードが上がるので、文書や設問、選択肢を速く、正確に読む力も上がります。

説明は省きますが、リスニングにも効果があります。文法をしっかりモノにすれば、一石二鳥どころか、一石三鳥と言えます。

「ワンテーマ学習」のススメ。

文法の学習をする上で提案したいのは「ワンテーマ学習」です。

TOEICに出題される文法項目は細かく分類しても10程度しかありません。「品詞の区別」や「動詞の活用」「関係詞」といった項目を1つ1つきちんと学ぶことが大切です。

どれも7割程度しか理解できていなければ、常に不安を抱えた状態で受験することになり、実際、常にいくつかをミスする状態から脱却できません。ですから、1つのテーマを徹底的に攻略してから次のテーマに移ることをお勧めします。

あなたは、自分がどのテーマに弱いか知っていますか。

もし知らないなら、模擬試験やPart 5特化型の問題集を使って100問ぐらい解答してください。「弱点診断テスト」を自分でやってみるのです。そうすれば弱点が浮かび上がってきます。

仮に「関係詞」が弱点だと気づいたら、今月は英文を読む際に、関係詞に注意しながら読んでください。問題演習のときだけでなく、英文を読むときは常に、です。

読解は、語彙や文法とは別のスキルです。読解力を養うには、英語で書かれた文書をたくさん読むことが必須です。ただし、毎日30分や1時間を英文リーディングに費やすのは大変でしょうから、実行しやすいことからスタートすればOKです。

例えばパート6を使ってみてはいかがでしょうか。パート6の文書は長くても100ワードですし、語彙レベルはパート7より低めです。

またリスニングセクションのスクリプトを使うのもよいでしょう。パート4のスクリプトと音声を使えば「音のスピードに合わせて読む」練習ができるため、速く読む訓練になります。大切なのは素材ではなく、継続です

TOEIC対策 The Real Deal “Solve less, Read more”』開催(T’z英語ラウンジより)

『TOEIC対策 The Real Deal “Solve less, Read more”』開催

大人のための勉強スペース「T’z英語ラウンジ」では、TOEICの「本物の過去問」を利用して、リーディングセクションを徹底的に学ぶイベントを実施します。指定教材は、韓国で2017年12月に発売された教材です。ヒロ前田講師による授業と20時間を超える音声講義が提供されます。

詳細は、T’z英語ラウンジ公式ウェブサイトをご覧ください。

tz-eigolounge.jp

TOEICお悩み相談室バックナンバー

ヒロ前田さんの著書
【新形式問題対応/CD-ROM付】  TOEIC(R) L&Rテスト 至高の模試600問

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【新形式問題対応】TOEIC(R) L & R テスト 究極のゼミ Part 5 & 6

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  • 発売日: 2017/02/28
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ヒロ前田

ヒロ前田(ひろ まえだ)

TOEIC受験力UPトレーナー。神戸大学経営学部卒。大人のための勉強スペース「T’z英語ラウンジ」経営。2003年5月に講師として全国の企業・大学で指導を開始。2005年にはTOEICを教える指導者を養成する講座をスタートし、トレーナーを務めている。2008年グランドストリーム株式会社を設立。TOEICの受験回数は100回を超え、47都道府県で公開テストを受験する「全国制覇」を2017年5月に達成。取得スコアは15点から990点まで幅広い。著書に『TOEIC®テスト 究極の模試600問』(アルク)、『TOEIC®テスト900点。それでも英語が話せない人、話せる人』(KADOKAWA)、共著に『TOEIC®テスト 新形式問題やり込みドリル』(アルク)等がある。
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