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TOEICパート4の初・中・上級攻略テクニックをプロがすべて解説します

TOEICパート4の初・中・上級攻略テクニックをプロがすべて解説します

TOIEC(R) L&Rの各パートのレベル別攻略法を、TOEIC満点講師の方々によるリレー形式でお届けしています。今回はパート4の攻略法を、福岡県大牟田市と福岡市で「堤塾」を主宰する英語学習コーチ、堤康博さんに解説していただきます。

Part 4の概要

問題形式 説明文(トーク)問題
問題 30問(3問×10セット)
選択肢 4
解答時間 約8~12秒(問題間のポーズの長さ)
解答の仕方 トーク(アナウンスやスピーチ、電話メッセージなど)を聞き、その内容に関する3つの問題に答える。各問の選択肢は4つで、その中から最も適切なものを選ぶ。また問題文とともに印刷される図を見ながら回答する問題もある。
特徴 問題文と選択肢のみが(一部には図も)印刷されている。説明文が流れた後に問題文のみが読み上げられる(選択肢と図は自分で目を通さなくてはならない)。

初級テクニック

「英語耳」を作ってから問題を解こう

英語耳」を作ってから問題を解こう

日本語で話している最中にいきなり英語で話しかけられると、たとえ英会話が堪能な人でも、即座に英語で返事ができるとは限りません。簡単にスイッチが切り替わらないからです。

近年の脳の研究で、脳には「言語スイッチ」があることが分かっています。英語リスニングをするときには英語用言語スイッチ」を“ON”にしておく必要があるのです。

では、テストのときに、どのようにしたら「英語用言語スイッチ“ON”」ができるのでしょうか。それには、次の2つの方法がお勧めです。

テストのギリギリ直前まで

  1. 英語を聞くこと
  2. 英語考えること

具体的に

  1. スマホやポータブルプレーヤー、イヤホンを使って、練習問題の本文や設問の音声を聞きましょう(イヤホンを使用した方が言語により集中できると、言語学習の研究で分かっています)。
  2. 英語で「独り言」を言いましょう(もちろん声には出さず、頭の中で言います)。

試験会場にいるときは、

“Oh, this room is nice and comfortable.”
“The boy/girl sitting there is so cool!”

試験が始まって、問題文がスピーカーから流れる直前は緊張しますよね。そんなときは、

“I can do that!”
No problem, my friend’s talking to me.”

これで「英語耳」の完成です。「英語こころ」も(笑)。

ディレクションは「先読み」に使おう

各パートの冒頭には、ディレクション(問題形式の説明)音声が流れます。パート4のディレクションは、どのくらいの長さかご存じですか?

約30秒です。この30秒は「設問の先読み」に最適の時間です(※パート3の攻略テクニック「設問の先読み」の章を参照)。日ごろの練習で「3つの設問と12の選択肢を30秒ですべて見る」トレーニングをいましょう。

では、早速練習です。下の音声を再生開始するのと同時に、その下の設問と選択肢を「全て見て」ください。“Now read all the questions and the choices.”

音声

  1. Why is the speaker calling Ms. Skye?
   (A) To tell her about a new product
   (B) To advertise a photography exhibition
   (C) To provide information about a service request
   (D) To request assistance with a project

  2. What does the speaker offer to do?
   (A) Provide an instruction manual
   (B) Order the product she requested
   (C) Send her exhibition tickets
   (D) Replace a broken item

  3. What does the store provide with cameras sold in April?
   (A) Photography lessons
   (B) Free accessories
   (C) A large discount
   (D) Free delivery

さて、いかかでしょう? 30秒は短いですよね。しかし、「練習は厳しく」が原則です。ぜひ「30秒先読み」を練習してください。だんだんできるようになってきます。

題の日本語

1. 話してはなぜスカイさんに電話していますか。
 (A) 新製品について彼女に伝えるため
 (B) 写真展の宣伝をするため
 (C) サービスの依頼に関する情報を提供するため
 (D) プロジェクトへの援助を依頼するため

2. 話しては何をすると申し出ていますか。
 (A) 取扱説明書を提供する
 (B) 彼女が依頼した商品を発注する
 (C) 彼女に展覧会のチケットを送る
 (D) 故障した製品を交換する

3. この店は、4月に販売したカメラと一緒に何を提供していますか。
 (A) 撮影レッスン
 (B) 無料の付属品
 (C) 大幅な値引き
 (D) 無料配送

中級テクニック

意図問題に強くなる

「30秒先読み」の上をく「20秒先読み」にチャレンジ

初級テクニックで紹介した「30秒先読み」はなんとかできる、という中級学習者の皆さんは「20秒先読み」に挑戦しましょう。

20秒?無理っ!と言わないで。できないと思うと決してできるようになりません。“I can do it!”と思いましょう。そうすると、きっとできるようになります。

ここで、テクニックを一つ。「先読み」ではなくて「先見(さきみ)」をしましょう(そんな日本語はありませんが・・・)。次に挙げたのは、パート4の典型的な設問です。皆さんはどこを「見ますか」?

  Who most likely is the speaker?
  Where does this conversation most likely take place?

「見る」ところは、ここです。

  Who most likely is the speaker?
  Where does this conversation most likely take place?

では、次に選択肢を見てみましょう。どこを「見ますか」?

  (A) He is a renowned biographer.
  (B) He is a company executive.
  (C) He is a distinguished doctor.
  (D) He is an award-winning architect.

「見る」ところはここです。これは中級学習者の方々であれば、すでにやっているかもしれませんね。

  (A) He is a renowned biographer.
  (B) He is a company executive.
  (C) He is a distinguished doctor.
  (D) He is an award-winning architect.

繰り返されている部分は見ない」ことが重要です。スピードが上がりますよ。

「見る」ことによって「読む」時間を減らしましょう。そうすれば「20秒先見」のテクニックが身に付きます。

改良型Two-Finger法で解答時間を短縮

TOEICの試験では問題用紙に何も書き込むことができません。そこから生まれたテクニックとして「Two-Finger法」があります。

音声を聞いて問題を解きながら、正解と思われる選択肢に指を置いていき(3問目の答えは覚える)、解き終わったら3問まとめてマークして次に進む、という手法です。

ところが、困ったことに指が太いとどの選択肢を指していたかわからなくなることが…。

手の指全部親指“I'm all thumbs!”と言えば、「私は不器用!」となります(笑)。

…なんて冗談はともかく、指が太い男性にも使える「改良型Two-Finger法」を伝授します。

写真をご覧ください!

改良型Two-Finger法で解答時間を短縮

何のことはない、爪に鉛筆で線を描いただけ(汗;;)

ところがどっこい。これが役に立つのです。設問と選択肢の「先見(さきみ)」ができていれば、後は設問のナレーションを聞きながら、爪に書いた鉛筆の線を正解と思う選択肢の記号に合わせていきます。3問目の解答は、頭に入れて…

はい! 順に、(C)→(D)→(A)のように軽快にマークしましょう。そして、即座に次の問題の「先見」に進むわけです。

上級テクニック

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意図問題に強くなる

意図問題とは、トークの中の1文を取り上げ、話し手が何を意図しているか、何を伝えようとしているかを問う問題です。

意図問題が取り上げる英語表現は、文脈によってさまざまな意味になるものが多いため、その前後で何を話しているかをしっかりと把握し、文脈をつかまないと正解することができません。

では、実際の問題を解いてみましょう。まず以下の設問を「先見」してください。 (意図問題の設問は定型なので、問われている表現だけにフォーカスしましょう)

  2. What does the speaker mean when she says, “you know the score”?
   (A) The listeners are sports fans.
   (B) The listeners are familiar with what to do.
   (C) She does not have to report the results.
   (D) She has previously announced the numbers.

では、実際の問題の音声を聞いて解答してみましょう。

トーク音声

さて、いかがでしょう?

問題となっている“you know the score”の前に、次の表現が出てきます。

  “Some of you have done these community cleanups many times, so ~”
  (中にはこうした地域清掃活動を何度もやった方がいらっしゃいますね、ですから~)

「何度も清掃活動をしたことがある」。だから → “you know the score”という流れになっています。

さらに、“you know the score”の後で、

  “Collect your bags and equipment from me.”
  (ごみ袋と用具を私のところに取りに来てください)

と、実際の手順に触れています。この流れに最も適切な選択肢(B)が、この意図問題の正解となります。

また、この意図問題は、問題文自体がほかの設問に比べて長いために、ほかの設問より実質的な解答時間が長くなっています。「先見」をし、「改良型Two-Finger法」で正解の選択肢を捕まえて、即座に答えをマークしてしまいましょう。そうすれば、解答時間を更に稼ぐことができます。

トークのスクリプトと日本語

(Question 1 through 3 refer to the following talk.)
Welcome, everyone. Thanks for volunteering to clean up this park today. We usually allow two hours for this one, but ... I mean ... looking around, there’s not much litter here. Let’s aim to finish within an hour. Some of you have done these community cleanups many times, so you know the score. Collect your bags and equipment from me. If you find any dangerous objects, such as broken glass, just grab my attention. I’ll come and take care of it. When we finish today, there’s a special treat. The area supervisor is coming with free movie tickets for everyone. So let’s get started!

問題1-3は次のトークに関するものです。)
皆さん、ようこそ。本日は、この公園の清掃にボランティアとして志願してくださりありがとうございます。通常は、ここを清掃するのに2時間をかけているのですが…ええと…見たところ、今日はあまりごみがないようです。1時間以内に終えるのを目標としましょう。中にはこうした地域清掃活動を何度もやった方がいらっしゃいます。ですから、要領はおわかりですね。ごみ袋と用具を私のところに取りに来てください。もし、割れたガラスなど危険なものがあれば、私にお知らせいただければ結構です。私が出向いて処理します。今日の清掃活動が終わったら、特別なごほうびがありますよ。地域の責任者が皆さん全員に映画の無料鑑賞券を持って参ります。では、始めましょう!

自分の力を信じて解答時間を短縮する

Two-Finger法で3問目の解答をマークし終えたとき、上級者の皆さんであれば、まだ問題の音声がすべて流れ終わっていないはずです。

しかし、マークを終えたらその音声には耳を傾ける必要はありません。自分の力を信じて即座に次の問題の「先見」に取り掛かりましょう!

ナレーターになり切る

皆さんがお使いの模試問題など活用する方法を1つ紹介します。それは、「問題文を音読するナレーターになりきる」練習です。

リピーティング*1・オーバーラッピング*2・シャドーイング*3など問題文を声に出す練習を徹底的にやりましょう。何度も何度も繰り返し練習していると、トークを自然に暗記してしまいます。

暗記してしまったらスクリプトを離れ、自分がナレーターになり切って、見えない相手に向かって話を伝えるように英語を声に出しましょう。

このプロセスを通じて、皆さんの聞く力、話す力、読む力、そして演じる力が鍛えられます。「英語が身についている」ということは、まさにこのような力がいつでも発揮できる状態のことをいうのです。

堤 康博

堤 康博(つつみやすひろ)
堤塾主宰・ 英語学習コーチ。福岡県大牟田市と福岡市で「堤塾」を主宰し、小学生から社会人まで英語指導を行うほか、福岡大学、西南学院大学などでもTOEIC対策講座を担当するこれまで数多くのTOEIC対策通信講座や書籍などの制作に関わってきた。日本メンタルヘルス協会公認心理カウンセラー、コーチングカレッジ三期修了コーチでもある。TOEIC 990点。英検1級。アルクの通信講座「TOEIC(R) LISTENING & READING TEST 完全攻略700点コース」監修。 堤塾ウェブサイト:http://www.tsutsumijuku.jp/

TOEIC(R) LISTENING AND READING TEST 完全攻略700点コース

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長田いづみ、堤康博 監修。監修者自らの指導で取り入れている学習法をもとにカリキュラムを構成TOEIC形式問題は1000問以上確実に100点アップが狙える新講座です。

詳細はこちら

*1:リピーティング:一定の長さの英文を聞き、それを声に出して繰り返す練習法。

*2:オーバーラッピング:音声を流し、その英文スクリプトを「見ながら」「同時に」声に出す練習法。

*3:シャドーイング:音声を流し、英文スクリプトを「見ずに」「少し遅れて」声に出す練習法。