英検対策、品詞が理解できるクイズ

『Mr. Evineの中学英文法を修了するドリル』 などでおなじみのカリスマ英語講師Mr. Evineが、英検準2級対策に必須の英文法の基本をクイズ形式でご紹介します。

Hello! Evineです。突然ですが、皆さんは「英検」を受験したことはありますか? 4技能をチェックできるテストとして最近注目を集めていますよね。えっ、受験したことがない? それなら高校中級レベルの「準2級」からチャレンジしてみませんか?

10分でチャレンジ!英検クイズ

まずは、簡単なクイズを出しますよ。現在の英語力をチェックしてみましょう。太字の単語の品詞名を選択肢から選びましょう。選択肢は2回以上用いてもOKですよ。

【選択肢】名詞 代名詞 動詞 助動詞 形容詞 副詞 前置詞 冠詞 接続詞
(1) The dinner cost us nearly $120.

(2) What’s the purpose of your visit ?

(3) (a) The system wasn’t working (b) normally last night.

(4) The total cost of everything was $250.

(5) Ayako (a) succeeded in finishing (b) her work before the deadline .

(6) The palm trees (a) along the beach (b) grow so fast.

(7) I want to return this shirt (a) because it’s (b) too small.

(8) They must have turned off the security camera.

(9) Evine is proud of his son’s success in karate.

(10) Pizza is a perfectly (a) normal breakfast (b) for me.

さて、いかがでしたか? 答え合わせの前に、品詞のおさらいをしましょう。

英検準2級を受ける前に理解しておくこと

準2級合格に向けて、まずはしっかり押さえておきたいのが 「品詞」 。文の構造をつかんだり、自分の言いたいことを文にして発信したりするためには、品詞の理解を欠かすことはできません。それぞれの品詞の働きや、ほかの品詞との関係をしっかり理解しましょう。

そもそも 品詞って何?"> そもそも 品詞って何?

品詞は、 英単語を「その働き」ごとに分類したグループ名 です。「品詞名」とその「働き」を結びつけて頭にインプットしておくと、効率よく文法を勉強することができます。以下の例文で品詞のイメージを押さえてくださいね。

We will take a train to the museum if it rains tomorrow.

We(代名詞)will(助動詞) take (他動詞)a(不定冠詞)train(名詞) to (前置詞)the(定冠詞)museum(名詞)if(接続詞)it(代名詞)rains(自動詞)tomorrow(副詞).

明日、が降れば、私たちは博物館まで電車で行きます。

いかがでしょうか。

たった1文にこれだけの品詞の種類がある んですね。易しい英文であればここまで構造 分析 するのはくどい感じがしますが、文法学習の効率UPはもちろん、スッと内容が頭に入ってこない場合には効果抜群! 品詞や文型の観点からひも解くことで、一気に理解が進みます!

これだけは理解しておきたい品詞9

もう知ってるよ!とあなどるなかれ。以下の品詞をチェックしてみましょう。

名詞 「人や物事の名前」を表す言葉 。可算名詞(a book、studentsなど数えられる名詞)と不可算名詞(butter、moneyなど数えられない名詞)があり、英文中で主語、補語、目的語のいずれかの働きをする。
代名詞 「名詞」を言い換えた言葉 。英語では基本的に同じ名詞の繰り返しを避けるために、2回目以降に登場するときは代名詞で表す。人称代名詞(he、sheなど)、 指示 代名詞(this、thatなど)、再帰代名詞(myselfなど)、不定代名詞(somethingなど)。
動詞 「主語」(人や物事)の「 動作 ・(人の)気持ち・様子・状態など」を表す言葉 。be 動詞(is/am/areなど)と一般動詞(know、likeなど)の2種類があり、主語の形(人称や単数・複数)や時制(現在や過去など)により形が変化する。
助動詞 「助動詞+動詞の原形」の形で、動詞に 可能性 や必要性などの「いろいろ なニュアンス」を追加する言葉 。must、 mayshould など。進行形・受動態を作るbe 動詞、 疑問文・否定文を作るdo、 完了 形を作るhave なども実は助動詞の仲間。
形容詞 名詞の「性質・状態・数量」などを表す言葉 。補語(例:The boy is cute.)または修飾語(例:a cute boy)として働く。
副詞 修飾語として、「場所・時・頻度(回数)・程度」などを表す言葉 。 基本的に名詞以外のすべてを修飾する。動詞 run を修飾: run fast、形容詞cute を修飾:very cute、副詞early を修飾:get up very earlyなど。
前置詞 名詞の前に置かれて「場所・時・方向・ 原因 ・目的」などを表す言葉 。 前置詞を用いた表現は「形容詞」や「副詞」の働きをしながらさまざま な英文で使われる。名詞the people を修飾する前置詞句(=形容詞句):the people in the village(その村の人々)、動詞live を修飾する前置詞句(=副詞句):live in Japan(日本に住む)。
冠詞 まるで形容詞のように名詞の前に置いて「不特定の名詞」か「特定の名詞」 かを表す言葉 。不定冠詞と定冠詞の2 種類がある。a、an は不可算名詞や複数形の名詞の前には置けない。不特定(不定冠詞):a、an(母音で始まる名詞または形容詞の前)、特定(定冠詞):the。
接続詞 「語と語」「句と句」「節と節」など、「言葉をつなぐ働きをする」言葉 。等位接続詞(and、or、butなど)と従属接続詞(because、whenなど)の2 種類ある。
英検対策のためには、各級ごとに要求されるレベルの単語の暗記は必須ですが、 スペルと日本語の意味だけを覚えるというのは手っ取り早いようで「非効率」 です。

スペル(準2級レベルでは使える英語力を目指すのであればスペルも覚えておく方が良い)、意味、品詞、そして例文(3語程度のまとまりだけでもOK)を1セットにして丁寧に覚えることで、英文のどの位置で単語を用いるのか、単語同士の結びつきが自然とイメージできるようになります。

品詞は単語のトリセツ のようなもので、これに英文法知識が加わることで、学習者の多くが苦手とするリスニングや読解問題を解く精度も無理なく自然にUPしていきます。

英検クイズ解答

(1)The dinner cost (動詞)  us nearly $120.
ディナーは120 ドル近くかかりました。

(2)What’s the purpose of your visit(名詞) ?
訪問の目的は何ですか?

(3) The(冠詞) system wasn’t working normally(副詞) last night.
昨夜、そのシステムは正常に動いていませんでした。
※「 動詞+副詞normally」(正常に…する)。問題(10)は「形容詞(normal)+ly」=「副詞」

(4)The total cost (名詞) of everything was $250.
すべての全体の費用は250 ドルでした。
※問題(1)の cost は動詞

(5)Ayako succeeded(動詞) in finishing her(代名詞) work before the deadline .
アヤコは締め切り前に仕事を終わらせるのに成功しました。
※ここでは過去形succeeded(成功した)

(6)The palm trees along (前置詞) the beach grow(動詞) so fast.
そのビーチ沿いのヤシの木はとても速く育ちます。

(7) I want to return this shirt because(接続詞) it’s too(副詞) small.
小さすぎるので、このシャツを返品したいです。

(8)They must(助動詞) have turned off the security camera.
彼らは防犯カメラの電源を切ったに違いない。

(9)Evine is proud of his son’s success(名詞) in karate.
エヴィンは空手での息子の成功を誇りに思っています。

(10)Pizza is a perfectly normal(形容詞) breakfast for (前置詞) me.
ピザは僕にとってまったく普通の朝食だ。
※「 形容詞normal+名詞breakfast」(普通の朝食)

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※『Mr. Evine の中学英文法を修了するドリル』の音声は、スマホアプリの booco で聞けます。

文:Evine(エヴィン)

本名、恵比須大輔。夜景が美しい街、神戸に生まれ育つ。オーストラリアでのワーキングホリデーの経験と、何でも丹念に調べあげる「根性の独学」で英語を習得。子ども英会話講師、塾の英語講師を経て、現在は 「やりなおし英語JUKU」 を神戸で主宰し、学生から大人まで初心者を対象とした使える英語学習指導に従事している。著書は 『Mr.Evineの中学英文法を修了するドリル』『Mr. Evine の中学英文法クイック・チェック 』 (アルク刊)など多数。趣味は映画を見ること、ダイビング。
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