マクドナルドの創業秘話! 映画『ファウンダー』の内容(あらすじ)をご紹介

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2017 年7月29 日(土)より、全国で公開される映画『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』。世界最大級のファストフードチェーンを作った男の知られざる物語を描いたこの映画のおすすめポイントを、映画ライター中島もえがイラストでご紹介します。 ちなみに 通信講座「1000時間ヒアリングマラソン」2017年9月号では、この映画に出てくるセリフを使った英語学習ができますよ。

『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』ってどんなストーリー?

1954年のアメリカ。52歳のレイ・クロックはミルクシェイクミキサーの販売をしていますが、業績は鳴かず飛ばず。それでも彼は、「自分はもっと成功できる」と信じて仕事にまい進していました。

そんなある日、田舎町のとあるレストランから、大量のミルクシェイクミキサーの注文が入り、レイはその店に向かいます。するとそこには、わずか30秒で料理が提供されるハンバーガー店「マクドナルド」があったのでした。その店の革新的なコンセプトに感動し、ビジネスの勝機を見出したレイは、経営者のマクドナルド兄弟にある提案を持ち掛けるのですが――。

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「マクドナルド」を世界最大の「ハンバーガー帝国」へと作り上げた実業家、レイ・クロックと、創業者マクドナルド兄弟の実話を基に、アメリカン・ドリームの光と闇を描いた、見応えのある作品です。

この映画のここが見どころ

ところで「マクドナルド」の創業者は誰なの?

タイトルの「ファウンダー(founder = 創業者)」からも分かるとおり、この映画は世界最大級のファストフードチェーンであるマクドナルドの創業者の物語です。

マクドナルドの創業者は実業家のレイ・クロックですが、店をゼロから立ち上げ、30秒で料理を提供するための「スピード・サービス・システム」などを考え出したのは2人の兄弟マック・マクドナルドとディック・マクドナルドでした。この「ファウンダー」というタイトルは、 マクドナルドの創業者はレイ・クロックなのか、それともマクドナルド兄弟なのか を観客に問い掛けているわけです。

映画では、今までにない全く新しいシステムのハンバーガー店にビジネスチャンスを見出したレイが、マクドナルド兄弟から店の経営権を奪い取り、世界規模にまで仕立て上げる様子が描かれており、彼の輝かしい成功と、その裏にある闇の部分の両方にスポットを当てているところに、単なるサクセスストーリーにとどまらない面白さがあります。

ちなみに 、レイがなぜ奪った店に自分の名前である「クロック」と付けずに「マクドナルド」という名前を使い続けたのかについては、作中で明らかになります。

レイの反則技がマクドナルド兄弟を追い詰める

レイが初めてマクドナルドでハンバーガーを食べ、わずか30秒で料理が提供されるというシステム、皿やフォークなどを使わず包み紙で食べるという斬新な発想、そしてハンバーガーのおいしさに衝撃を受けるシーンは私が好きなシーンの一つですが、ここからレイの野望に火が付き、マクドナルド兄弟の悲劇が始まります。

店に興味を持ったレイは自分も経営に食い込もうとしますが、儲け第一のレイと顧客からの信頼を最優先させたいマクドナルド兄弟の間には、最初から経営に対する考え方の違いがあります。それでも兄弟にジワジワと近付き、マクドナルドの経営に入り込み、最終的には名前ごと店を乗っ取ってしまうレイ。 野望のためには手段を選ばず、何のためらいもなくマクドナルド兄弟と取り交わした 契約 を破棄する彼のえげつなさがこの映画の一番の見どころ です。

店を奪おうとするレイと、それを阻止しようとするマクドナルド兄弟のやり取りは緊張感があり、私のようにビジネスの世界をテーマにした映画にあまり興味がない人でも、最後まで飽きずに見ることができます。

レイ・クロックは嫌いでも、マクドナルドは嫌いにならないで!

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善良なマクドナルド兄弟から店を奪っておいて、自分は何食わぬ顔で「マクドナルドの創業者です!」と言い切るレイ・クロックに対して、「ひど過ぎる!」と思いながらも不思議と強い嫌悪感を抱かないのは、マイケル・キートンの演技が素晴らしいから、というだけではないでしょう。50歳を過ぎても「俺はこんなもんじゃない。もっと成功できる!」と新しいものに興味を持ち、チャレンジし続けたレイ・クロックのバイタリティーは凄まじくて、尊敬に値するものですし、 多少(かなり?)汚いことをやったにせよ、マクドナルド・ハンバーガーと一緒にファストフードというものを世界に広め、私たちに便利さを提供してくれたのは彼 なのですから。

最後に、何もかも失ったマクドナルド兄弟が、店から看板が外されるのをぼう然と眺めているシーンが忘れられません。最近はハンバーガーを食べるたびにマクドナルド兄弟(を演じたジョン・キャロル・リンチとニック・オファーマン)の顔を思い浮かべてしまい、少し切なくなります。そういえば、マクドナルドの映画なのにハンバーガーはあんまり登場しなかったな……。

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この映画を語るときに使える英語フレーズ

The film "serves up" the darker side of the American dream.

この映画はアメリカンドリームのダークな側面を見せてくれるね。

『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』を見た後の気持ちを説明するときに使えますね。
Michael Keaton does a great job of showing that kind of a guy who's a little bit of a loser but who ends up making it big.マイケル・キートンはちょっと敗者の雰囲気を漂わせながらも、最後には大成功する男を、見事な演技で表現しているね。
俳優についても英語で語れちゃうと、ちょっとカッコいいかも。

こちらは「1000時間ヒアリングマラソン」2017年9月号からの 抜粋 なのですが、これ以外にも『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』のセリフの聞き取り練習や解説、ネイティブスピーカー同士の映画を見た感想なども収録していますよ。

次はどんな映画を見ようかな~♪

映画情報

『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』は2017年7月29日(土)から全国で公開です!

thefounder.jp
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文・イラスト:中島もえ
イラストレーター・編集者・ライター。面白い映画を探して試写会を渡り歩く。映画鑑賞のほか、動物園や水族館、美術館めぐりが趣味。野菜作りも好きで、東京・三鷹の菜園インストラクターの資格を 取得WebsiteInstagram

構成・編集:Natsue Tanaka(GOTCHA!エディター/ライター)

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