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大学入試も怖くない! 純ジャパ英語講師に聞いた、4技能を磨くためにやるべきこと3つ

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日本は今、英語教育大改革の真っただなか。特に大学入試では大きな変化があり、2020年には、従来の「聞く・読む」を重視する試験が「話す・書く」を含めた4技能を評価する試験へと変わっていくことに。また、社会人や大学生の英語学習を見ても、「話す・書く」スキルを計測するTOEIC S&Wテストの受験者数が急増。昨年には英検も、4技能を重視する方向でリニューアルされました。 求められる英語スキルが大きく変化しているわけですが、その大事な4技能って、どう勉強すれば身につくのでしょう? 今回ご紹介する本『英語に好かれるとっておきの方法――4技能を身につける 』をのぞいてみましょう。

英語に好かれるとっておきの方法――4技能を身につける (岩波ジュニア新書)

英語に好かれるとっておきの方法――4技能を身につける (岩波ジュニア新書)

 

著者の横山カズさんってどんな人?

4技能の学習法を教えてくれるのは、同時通訳者・翻訳者・そして英語教育者としても知られる横山カズさん。高度な英語力を必要とする職業に就き、有名塾の講師や大手企業の英語向上に大きく貢献されています。いったいどんな経歴の持ち主なのでしょうか?

英語との出会いは小学生!ところが・・・

横山さんが英語に目覚めたのは、小学生のころ。たまたま見ていたテレビで英語の通訳をしている方を見かけて、「自分もこんなふうになりたい!」と強く思ったそうです。自分にはよくわからない言葉をとんでもないスピードで訳しているのが、とても印象的だったそう。

ところが、周囲の大人はみな「外国に住まないと英語はできるようにならない」と言うばかり。中学で英語の授業が始まっても、期待外れで全くやる気が起きなかったとか。高校生になっても、英語の偏差値は30から40台でした。

それでも「外語大にけば何とかなるのでは?」と発奮し、猛勉強して合格しますが、受かったのは第二志望のスペイン語学科。第一志望の英米語学科には入れなかったそうです。今の横山さんのお仕事から考えると、驚きですね!

英語力を変えたバウンサー時代

なかなか英語が上達しなかった横山さんを変えてくれたのが、学生時代の「バウンサー」のアルバイトでした。バウンサーとは外国人がたくさん集まってくる酒場で、けんかやもめごとを仲裁する仕事。そこで「生きた英語」に触れることになったのです。

英語が聞き取れないため、最初は体を張ってけんかを止めていた横山さんでしたが、酒場に集まるのは軍隊経験者や格闘家くずれなどつわものばかり、体がいくつあっても足りません。そこで先輩に言われたのが、「体で止めるだけではなく、ちゃんと英語で話してけんかになる前にやめさせろ」ということ。

酔客たちの英語をよくよく聞いてみると、あることに気づきました。興奮して感情が高ぶった客たちは、使う語彙数が極端に減り、代わりにアクセントやイントネーションを強調します。英語を独学していた横山さんにとって、この気付きは大きな自信につながりました。

人が何も考えずに話す、つまり自分の感情を素直にすということは、語彙レベルを下げて誰もが使うような簡単な言葉や表現を使い、イントネーションやアクセントを守るということなんです。「そこからまずはとことんやってみよう!」そう思いました。

※本書p.16より引用

デキる人はやっている「あの学習法」を発見

バウンサー時代は英語雑誌や英字新聞を読みまくり、とにかく英語に触れるように心がけていた横山さん。当然全てがわかるわけではないので、読んだ記事から自分の気に入ったフレーズを「宝さがし」して抜き書きするようになりました。これをくり返すうちに読解力や語彙力がついてきたのだといいます。

しかし、それだけでは「話せる英語」にはなかなかたどり着きません。そこで、日本で通訳をしている方など、日本に居ながらにして英語を自由自在に使っている人たちについて回り、学習法を盗もうとしました。

そこで気づいたのが、英語ができる人はみんな「音読」をしているということ。そこで、さまざまな方法で音読に取り組み、試錯誤しながら作り上げたメソッドが「パワー音読(POD)」でした。

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純ジャパで英語のプロに!

こうして、独自のやり方で英語力を鍛えた結果留学経験なし、国内の学習のみの、いわゆる「純ジャパ」で、プロの通訳者になったと横山さん。現在は、英語講師としても活躍の幅を広げています。

そんな横山さんも、学生時代はなかなか成果が得られず、中学や高校で出会った大人からは「海外にかないと英語はうまくならない」と否定的なことばかり言われていたそう。こうした体験があるからこそ、4技能の大学入試に挑む現代の中高生を励ますつもりで、この本を書いたのかもしれませんね。

本書は岩波ジュニア新書に入っていることもあり、基本的には中高生向けの本ですが、社会人が読んでも十分にやる気を出させてくれる本となっています。

では、本書で紹介しているたくさんの学習方法から、4技能を磨くためにぜひやってみたいことを3つ紹介しましょう。

【1】感情を揺さぶる「宝」を探そう

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まず4技能を習得するにあたって最も大切なのは、「自分の情緒や感情を英語で『思う』力」だと横山さんは言っています。「英語で思う力」は、4技能の核となるのです。そのためまずはリスニングやリーディングでたくさんの英語に触れ、自分の心に響く表現(宝)を探します。

宝を探す。そう意識するだけで、リーディングやリスニングといった受け身になりがちな学習が、アクティブなものになります。

とはいえ、「そんな宝をどうやって探すの?」と思いますよね。おすすめなのは、自分が興味を持っているものや、自分の感情に合うものを対象に「宝さがし」をしていくこと。例えば好きな俳優やスポーツ選手のインタビューなどを試してみるとよいでしょう。あなたの心に響くフレーズが見つかるはず。そして気に入った表現が見つかったら、自分でも使ってみてください。話す、書くなど、どんどんアウトプットすることで4技能が伸びていくのです!

【2】自分の日本語を録音して聞いてみよう

英語をマスターするぞ!」となれば、英語ばかりに目がきがちですが、本書おすすめの学習法は意外なもの。

なんと、自分が日ごろ日本語で話しているところを録音して聞いてみること日本語での自分の発言を改めて聞いてみることで、自分の口癖や、日ごろからよく使う言い回しなどを自覚できるようになるからです。いつも使っている単語やフレーズがわかったら、これらを英語で言えるように練習してみましょう。すると、自分の「普段着の会話」を英語でできるようになります。

「自分のいつもの会話ができる」となれば、「英語ができる!」という自信につながりますね。

【3】英語の3日記をつけよう

書くことに慣れるには毎日英語で3ほどの日記をつけてみるのがおすすめ。

まずは日本語で書いてみてから、英語に訳してみるのがよいでしょう。辞書やネットの翻訳機能を使ってもOK! 気軽な気持ちで始めてみてください。

嬉しいこと、悲しいこと、おかしかったこと、何でもいいです。程度であれば、書きやすいだけでなく一番自分が強く思うことを選び抜く癖が自然についてくるわけです。

※本書p.42より引用

自分を主人公にして今日1日を振り返り、一番大事なことについての感想を書いてみる。そうすることで、自分のアイデンティティが作られ、「自分らしい英語」が話せるようになっていきます。

また、3程度の英語なら、英語の先生や英語ができる人に添削してもらう場合も、それほど負担にならないはず。これも、英語を続けるコツのひとつです。

まとめ

本書ではほかにもさまざまな学習法が具体的に紹介されていて、英語学習者にとってとてもためになる内容ばかりです。横山さんが一貫して言っているのは次の二つ。

  1. 海外経験がなくても英語は話せるようになる
  2. モノマネではなく、「自分らしい」英語を話そう

これだけです。

母語(第1言語)をしっかりと身につけた人、つまり自分の思いや感情を母語で表現する力を身につけた人は、必ず第2言語も身につけられます。年齢や性別、才能や境遇、海外経験の有無など、みなそれぞれに、いろいろ異なった運命があると思います。でも、それらは「個性」にこそなり得ても決して障害にはなりません。

※本書p.59より引用

海外経験がないことや、なかなか英語を勉強する時間がない境遇なども、すべて私たちの個性であり障害ではない。そう言い切ってくれる姿には勇気づけられますね。

海外経験がないならないなりの、自分の英語を話せばいいのです。海外経験の有無にこだわるのは、言い訳にすぎません。

本書を読んで、自分らしい英語を学び、発信する練習を続けていけば、「英語の4技能」が磨かれること間違いなし! 大学入試や英検、TOEIC S&Wテストにも自信を持って臨めるだけでなく、自分の世界をどんどん広げていけそうですね。

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構成・文:GOTCHA!編集部
GOTCHA(ガチャ、gάtʃə)は、I GOT YOUから生まれた英語の日常表現。「わかっ た!」「やったぜ!」という意味です。英語や仕事、勉強など、さまざまなテー マで、あなたの毎日に「わかった!」をお届けします。