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GOTCHA!

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2016年、海外メディアは日本をどう見た?ざっくりまとめ

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1年もホントにあっという間。今年も色々ありました。もう忘れているあの出来事、現在中のあの出来事は、海外メディアや英文メディアではどう報じられたのでしょうか。今年の事件、今年のうちに。ざっくりふり返ってみましょう。

ゲス不倫がありあまる

2016年は、なぜか芸能人や著名人の不倫報道が多い年でした。

発端となったのは、年明け早々に報じられたバンドユニット「ゲスの極み乙女。」のボーカル川谷絵音さんと女性タレント・ベッキーさんの騒動。なぜか日本のメディアでは女性側ばかりが叩かれる流れとなり、海外メディアからは「日本の芸能界は性差別的」との声が上がりました。

イギリスの『ザ・ガーディアン』(2月8日付)では次のように報じています。

Her crime, it appears, was to break the steadfast rule that requires young female celebrities in Japan not only to entertain, but to remain morally unimpeachable.

抄訳:彼女の罪は、日本の若い女性有名人が要求されている「人を楽しませるだけでなく、道徳的にも非の打ちどころのない人間であるべきだ」という不動のルールを破ったことにあるようだ。

Philip Brasor, a commentator on Japanese media and culture, says like many of the celebrities who populate Japanese variety shows, “her whole reason for being as a TV talent is her image as a cheerful, agreeable, proper young woman, and once that image is spoiled she has no value to the people who use her”.

抄訳:日本のメディアと文化についてのコメンテーターであるフィリップ・ブレイサー氏はこう言っている。「日本のバラエティ番組で人気のある有名人の多くがそうであるように、彼女がテレビタレントでいられる理由は『明るくて感じがよく、きちんとした若い女性』という彼女のイメージにある。そして、いったんそのイメージが損なわれたら、使う側にとって彼女は価値がなくなるのだ」

www.theguardian.com

日本は、2016年の男女格差ランキングで144カ国中111位。G7中では最下位で、イスラム教国の多い中東と同じレベルという指摘もあります。 来年はもう少し何とかなってほしいものです。

「sekoi」は世界の共通語とならず?

そして5月、新緑の季節を迎えた日本を、全然さわやかでない騒動が襲いました。舛添要一都知事(当時)による「政治とカネ」問題です。 政治資金を不正に流用していた問題が、週刊誌など一部メディアによって盛んに報じられました。

報道が過熱するにつれ、「政治資金で温泉旅館」「政治資金でヤフオク」「政治資金で黒糖まんじゅう」などなど、事態はどんどんゲスな方向へ。最終的には舛添氏の辞任で幕を閉じました。

6月15日付の『ニューヨーク・タイムズ』では、「今回の騒動で一番使われた単語はsekoiだ」と、日本語の「せこい」をそのまま使って報道しています。

The word that has perhaps been most frequently used to describe the episode is sekoi, meaning cheap or petty.

抄訳:この出来事を記述するために最も頻繁に使用されている単語は、おそらく“セコイ”だ。それは「けちくさい」とか「しみったれた」といった意味だ。

“I’m angry. This is sekoi — too sekoi,” Shigeru Kamibayashi, a member of the assembly from the right-leaning Liberal Democratic Party, where Mr. Masuzoe has spent most of his political career and which supported his bid for governor, said after the lawyers issued their report.

抄訳:「私は怒っていますよ。これはセコイ、あまりにもセコイです」弁護士が報告書を提出したあと、自民党右派所属の議員、神林茂氏は言った。自民党は舛添氏が最も長く所属し、彼の都知事選出馬を支持した政党だ。

以下より引用:http://www.nytimes.com/2016/06/16/world/asia/tokyo-governor-yoichi-masuzoe-resigns.html?_r=0

この“sekoi”が、“kawaii ”のように世界共通語になってしまったら後世の日本に申し訳ないところですが、幸か不幸か、そのまま見かけなくなりました。

“sekoi” ダメ、ゼッタイ。

“sekoi” カッコ悪い。

政治に関わる方々には、深く胸に刻んでいただきたいものです。

「ポケモンGO」で世界へGO!

7月7月、ニュージーランドでの公開を皮切りに、世界を席巻したのが「ポケモンGO」。日本発のキャラクターが世界中で人気者に!

もちろん、GOTCHA!でも紹介しました。 

gotcha.alc.co.jp

日本では、東日本大震災で被災した地域の復興支援のため、岩手・宮城・福島の沿岸部で貴重なポケモンが大量発生。 石巻市のイベントでは、県内外から1万人以上が訪れたそうです。

"Pokemon Go" event targeted to boost the tourism of tsunami-devastated areas in Japan is on the way. The "Pokemon Go Lapras" event is the first non-Holiday event for the "Pokemon Go" game.

抄訳:日本の津波による被災地の観光を後押しすることを目的とした「ポケモンGO」のイベントが実施されている。「ポケモンGOラプラス」というこのイベントは、「ポケモンGO」にとっては初めて平日にわれるイベントだ。

www.parentherald.com

アメリカでも、「ポケモンGO」を楽しむためにメートル法の検索が増えたり、外に出て歩くようになったため運動量が増えたりと、さまざまな影響があったようです。

www.businessinsider.com

venturebeat.com

「ポケモンGO」は一時的なブームを超え、ひとつの文化として定着した感があります。来年もきっと、さまざまなイベントや話題で私たちを楽しませてくれることでしょう。期待したいですね!

実りの秋だ!ペンパイナッポーアッポーペン

暑さもひと段落したころ、不思議な英語の歌を歌いながら、くねくね踊るヒョウ柄の服を着た男性が話題に。そう、ピコ太郎です。 GOTCHA!でもご紹介しました。

動画再生回数は9,900万回を突破(2016年12月中旬現在)、アメリカのビルボードにもチャートインする人気に。BBCでも10月5日付で次のように報道されています。

It has all the ingredients for a viral video formula: an addictive beat, silly lyrics and a hilariously simple dance routine to back it up.

And it was only a matter of time before the minute-long song, first uploaded onto Piko-Taro's official channel, quickly spread to Facebook.

抄訳:これには(一気に拡散されることを意味する)バイラルな動画に必要なあらゆる要素が備わっている。やみつきになるようなビートや、ばかげた歌詞、こっけいなまでに単純な振り付けなどまである。 1分あまりの歌の動画が初めて「ピコ太郎」のユーチューブ・チャンネルに上がった後、フェイスブックで拡散されるのは時間の問題だった。

www.bbc.com

その後、世界各国の人がオリジナル「PPAP動画」を次々と投稿、アメリカの次期大統領トランプ氏のお孫さんが歌っている動画も話題になりました。 紅白歌合戦への出場も決まり、ピコ太郎の人気は2017年も続きそうです。 上記のBBCの記事ではこう結んでいますが・・・

What a time to be alive.

抄訳:何という時代に我々は生きているのだろう。

気持ちはわかりますが、見ているとつい笑ってしまうのでご勘弁いただきたいところです。おそらく年末年始には、またぐっと再生回数が増えるんでしょうね。

君も見た、僕も見た『君の名は。』

季節は戻りますが、2016年の夏に公開されメガヒットとなったのがアニメ映画『君の名は。』。 12月現在で興収入は200億円を突破する大ヒットになりました。

10月にはスペイン国際映画祭で最優秀賞を受賞。12月には米アカデミー賞の前哨戦ともいわれるロサンゼルス映画批評家協会賞でもアニメーション映画賞を受賞するなど、海外でも高い評価を獲得。BBC(9月30日付)では、大ヒットの理由を次のように分析しています。

It touches on universal themes such as coming of age, adolescence and the struggle to assert your identity in a confusing world.

抄訳:大人になることや思春期、複雑な世の中でアイデンティティーを確立するまでの葛藤といった、普遍的なテーマを扱っている。

The film has also been appreciated for its beautiful graphics, often modelled after real-life locations.

抄訳:この映画はまた、映像の美しさで高く評価されている。実在する場所を再現したものも多い。

www.bbc.com

10月には台湾、11月上旬にはタイや香港でも上映開始。11月下旬にはイギリスとアイルランドでも公開されました。今後も世界80カ国以上で上映されることが決定しているそう。 2017年は、年初から日本の映画がブームになりそうです。

今から見るならコチラも!『この世界の片隅に』

2016年の日本のアニメ映画といえば、もうひとつ押さえておきたいのが『この世界の片隅に』。

舞台は、太平洋戦争中の広島・呉。戦争に翻弄されながらも、ひたむきに日々の暮らしと向きあう女性の物語です。

この映画、 クラウドファンディングを利用して資金調達がわれたことでも話題になりました。日本全国でわずか63館(1県あたり1~2館ですね)という小規模上映でスタートしたものの、公開直後から絶賛するコメントが相次ぎ、上映館が拡大中。

11月には広島国際映画賞で「ヒロシマ平和映画賞」を受賞。12月には、第38回ヨコハマ映画祭で映画が作品賞、主人公の声を演じた「のん」さんが審査員特別賞を受賞しました。 朝日新聞英字版での評価はこちら(9月23日付)。

Japanese animation is perhaps even more lacking in female perspective than live-action films, with its numerous tales of plucky young girl protagonists interpreted by middle-aged and elderly male directors.

抄訳:(これまでの)日本のアニメーションは、中高年の男性ディレクターによって演出された勇敢な少女を主人公とする物語が多いために、おそらく実写映画よりも女性の視点が欠けている。

“In This Corner of the World” isn’t prone to the clumsy heartstrings yanking and sermonizing that characterizes many contemporary World War II-themed movies.

抄訳:『この世界の片隅に』は、第二次世界大戦をテーマにした多くの現代映画の特徴としてあげられる無理やり泣かせるような演出や説教臭さとは無縁だ。

Katabuchi seems more focused on creating a cohesive sense of place and period with a level of visual detail and characterization that few live-action films achieve.

抄訳:片渕監督は、実写映画でも実現しがたいレベルの視覚的な細かさと性格描写によって、場所と時代が持つ一体感を作り出すことにより重点を置いているように思える。

www.asahi.com

ファンの熱意が実ったのか、めでたく海外15カ国での上映も決定。2017年は、『この世界の片隅に』も話題になりそうです。

ちょっとお正月映画という感じではないかもしれませんが、新しい年を迎えるこの時期だからこそ見ておきたいもの。まだ見ていない方は、ぜひ!

2016年をまとめてみると・・・

というわけでかなりざっくりですが、2016年を総括しますと「ゲスでセコくてパイナポー、映画でGO!」とこんな感じでしょうか。どんな年だったんでしょうか。

ニュースの取り上げ方には少々偏りがあるかもしれませんが、ご容赦いただければ幸いです。 これからも楽しくて役に立つ話題をたくさんお届けしますので、皆さまのGOTCHA!をどうぞよろしく

 

2016年、こんなこともありました!

 

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浦子

構成・文:浦子
GOTCHA!のエディター兼ライター。仕事と家庭と語学の両立が人生の課題。常に課題