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正答率10% 意外と忘れてる「助動詞」の使い方

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『Mr. Evineの中学英文法を修了するドリル』などでおなじみのカリスマ英語講師Mr.Evineが英語が苦手な大人のために、中学英語を楽しくやり直せる学習法をご紹介します。

第4回 助動詞の誤用と学習法

Hi, there! Evineです。今回も僕の「やりなお英語JUKU」に通う社会人の生徒(30~50代)たちによる英文法の誤用傾向に基づき、英語初級者(中学英語の一般的な基礎内容理解しているレベル)が勘違いしがちな「助動詞の使い方」を、みなさんにクイズ形式でご紹介しましょう。

クイズは全部で6問。生徒の正答率は・・・クイズの後で発します。早速、トライしてみましょう!

適切なものを[ ]の中から1つ選び、自然な英文を完成させましょう

1. 「スタジアムはここから遠くないはずだよ」
The stadium [ must not / can’t ] be far from here.

2. 「英語のテストでAを取ったんだよ!」「すごいなぁ、きっと君は一生懸命勉強したんだね」
I got an A on my English test! – Wow, you [ might / must ] have studied hard.

3. 「僕も髪切るべきかなぁ?」「いやぁ、大丈夫そうだよ」
[ Should / Must ] I get a haircut, too? – Nah, you look fine.

4. 「300万ドル、あなただったらどうする?」
What [ would / will ] you do with 3 million dollars?

5. 「電車が遅れていたのですが、なんとかその試合に間に合いました」
My train was late, but I [ was able to / could ] make it to the game.

6. 「それは君のだよ。名前が書いてあるからね」
It [ could / must / might ] be yours. It has your name on it.

さて、いかがでしたか? 

今回は正答率約10%のクイズでした。

答え合わせで文法ポイントをチェック!

早速答え合わせをしていきますが、正解していても解説にあるポイントに一致していない場合は△ですよ。

1. The stadium [ can’t ] be far from here.
可能性の否定 正答率 6%】

「…することができる」という意味で「能力」として馴染みのある助動詞canには「弱い可能性」を表現する働きがあります。これを否定すると「可能性の否定」つまり「…であるはずがない」という表現になるので、文意よりこれが正解です。

「must not+動詞の原形」は「…しないこと」をmustで義務化するため「禁止」(…してはいけない)の表現になり、文意に合わず誤りです。

2. I got an A on my English test! – Wow, you [ must ] have studied hard.
【過去の可能性 10%】

問題1のcanと反対に、mustは「自信のある強い可能性」を表現することができます。さらに、今回は文意より過去の話であることがわかります。

実は助動詞自体にも「時制」の感覚はあり、基本的には「現在または「未来」の話をするのが助動詞です。そのため過去の話をする場合のために「助動詞+完了形(have+過去分詞)」のカタチがあります。ただ用法は限られており、基本は「過去における推量」(あの時〜だっただろう)を示す目的で使います。

※「能力」用法の助動詞canはcouldで「…することができた」という過去形があります。

今回であれば「must have+過去分詞」で「(あの時)きっと…しただろう(…したに違いない)」という意味になり、1文目からの文脈と文意よりこれが自然です。

ちなみにmight(…かもしれない)は「半々の自信」でどちらかというと否定的な感覚で可能性表現しますので、今回は文意に合わず誤りです。

3. [ Should ] I get a haircut, too? – Nah, you look fine.
【アドバイスを求める 正答率 32%】

これは単純に相手に「アドバイス」を求めている場面です。このような場面ではmustではなくshouldを用いるのが自然です。

「…しなければならない」という日本語比較的幅広く使える表現ですが、これを単純にmustで置き換えることはできません。mustは強い「必要性」を伝える響きがあり、場合によってはとても大げさに聞こえますし、You must ...などと言えば相手との関係によっては「命令」表現になります。

例えば、何らかの頭髪規定などがあり、本当の意味で「義務的」に散髪を考えるような場面であればmustはOKです。should必要性のニュアンスがありますが、するしないは相手の自由という意味で相手に選択の余地を与えている印象があり、響きはそこまで強くはありません。

ちなみに他の問題比較して、32%と正答率が高くなりましたが、Must I ...?という表現を見たことがないという理由から消去法でshouldを選んだ方が多かったようです。

4. What [ would ] you do with 3 million dollars?
【現実とは距離を置く仮定法過去 正答率 6%】

文法的にはwillでも構いません。実際に300万ドル(約3億円)を相手が持っていて、さあ、何に使う気なんだ? と興奮気味に話しているシーンであればOKです。

ですが、残念ながら300万ドルという金額は現実的ではありませんね。このような非現実的な感覚は、「現実との距離感」が出せる過去形を用いて表現できます。これを文法的には「仮定法過去」と呼びます。文意からも、willをwouldにしたものを今回は正解としました。

5. My train was late, but I [ was able to ] make it to the game.
【過去に実際にできたこと 正答率 4%】

能力」用法の canの過去形 couldは「過去に所有していた能力」を示します。具体的にいうと「(あの時、あの頃)…しようと思えばできた」という意味です。つまり、今回のように実際に1回…できました」という意味では「was/were able to+動詞の原形」で表現します。

make it to ...(…に間に合う、…に参加する

6. It [ must  ] be yours. It has your name on it.
【自信のある可能性 正答率 8%】

2文目でしっかりと理由を述べていますから、根拠があって自信のある可能性表現するmustが正解です。問題2とも比較してください。

couldもmight可能性表現できますが、 問題2でも解説したように、might(…かもしれない)は「半々の自信」でどちらかという否定的な感覚で可能性表現します。couldも同様でmightと文法的には言い換えること可能ですので、共に文意に合わず誤りです。

Mr. Evineの「やりなおし」学習ポイント!

どんな場面で、誰に対して、何をどんなふうに伝えるのか

前回の「時制」は「時」だけではなく、話し手(書き手)の「感覚」も合わせて表現する動詞のカタチの話をしました。今回の「助動詞」は、動詞の意味に、話し手(書き手)の主観的な気持ちを加える働きをします。

時制を工夫するだけでは対応できない状況描写や話し手(書き手)の感情表現も助動詞によって可能にするため、より自然な発信をするために欠かせないものですが、その使い分けに悩む学習者は多いものです。

まずうまく使えない原因として、日本語の意味に重きを置いて学習していることです。英単語も同じですが、どんな場面で、誰に対して、何をどんなふうに伝えるのか、そうした会話での使い方が十分にイメージ、理解できていなければ知識は知識のままで終わります。

例えば問題3のshouldであれば、日本語訳「…するべきだ」と覚えてしまうと、少しエラそーな響きで敷居が高く使う機会が少ないような気がします。ですが、shouldを用いる目的に焦点を当てて、「相手にアドバイスを与えたい時(または自分がアドバイスをもらいたい時)」と考えるだけでshouldを用いる機会が増える気がしますよね。

可能性」を表現するmustとmightが持つ響きの「強弱」を比較

また助動詞が難しい原因の1つに用法の多さもあります。文法書や辞書を引けば1つの助動詞に対して、実に様々な用がありますが、最初からそれをうまく整理運用するのはかなりハードルが高いものです。そこで問題3、6のように、助動詞の「可能性」と「必要性」の表現を軸に学習するのがオススメです。さらに、この2つのポイントは、「強弱」で整理できます。

を挙げておきましょう。「可能性」を表現するmustとmightが持つ響きの「強弱」を比較してください。

(A) Jack must be in London. I just got a text from him.(ジャックはきっとロンドンにいるよ。彼からちょうどメールをもらったんだ)

(B) Jack might be in London, but I’m not sure.(ジャックはロンドンにいるかも、でも自信ないなぁ)

どちらも助動詞で「事実」の「可能性」を表現したものですが、日本語参考にすると同じ助動詞でも確信度(気持ち)の「強弱」が異なるのがわかります。まず英文(A)の助動詞mustは「こうだから、こうなる」という流れで根拠に基づく強い可能性表現したものです。今回であれば2文目がその理由を示す情報になっています。

一方、英文(B)の助動詞mightは「ひょっとしたら…ではないかもしれない」という否定的な感覚で話し手(書き手)の弱い可能性表現したものです。but以降で確信のなさが示されています。

このように似たような用法を持つ助動詞はぜひ響きの強さで整理をしてみてください。

それでは今日はここまでにしましょう。次回もよろしくお願いします。

See you next time!

 

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文:Evine(エヴィン)

本名、恵比須大輔。夜景が美しい街、神戸に生まれ育つ。オーストラリアでのワーキングホリデーの経験と、何でも丹念に調べあげる「根性の独学」で英語を習得。子ども英会話講師、塾の英語講師を経て、現在「やりなおし英語JUKU」を神戸で主宰し、学生から大人まで初心者を対象とした使える英語学習指導に従事している。著書は『Mr.Evineの中学英文法を修了するドリル』『Mr. Evine の中学英文法クイック・チェック 』(アルク刊)など多数。趣味は映画を見ること、ダイビング。
ブログ『Mr.Evineの頑張る英語人応援ブログ ~略してエビログ!~』